札幌・ススキノで風俗営業をはじめる前に│札幌市における風営許可取得のポイントについて

社交飲食店(キャバクラ、クラブ、ラウンジ、料理店等)、パチンコ店、雀荘、及びゲームセンターなど、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)に規定する風俗営業を行うためには、所轄の公安委員会(警察)から許可を受ける必要があります。
風営法を実務上運用するために制定される各自治体の条例は、地域性を色濃く反映しているため、風俗営業許可申請に係る手続きについては、地域ごとに許可取得までの難易度や煩(わずら)わしさに違いが存在します。
特に、北海道最大の歓楽街「すすきの」を擁する札幌市においては、条例に基づく保全対象施設の距離制限や、積雪地帯特有の建物構造、さらには図面作成の精度に対して非常に厳しい目が向けられます。安易な書類作成や不完全な現地調査は、補正の連発を招くだけでなく、開店スケジュールの致命的な遅延に直結しかねません。
そこで本稿では、これから札幌市において風俗営業をはじめようとされている皆さまに向けて、札幌市における風営許可のポイントについて詳しく解説していきたいと思います。
本稿では札幌市における風俗営業許可取得のポイントについてそれなりのボリュームで解説しています。
最下段には、札幌市限定の申請代行プランについての案内があります。最後まで閲覧していただければ幸いです。
風俗営業について
風俗営業と言えば、その響きからほとんどの方がアダルトな雰囲気が漂うピンク系のお店をイメージするのではないかと思います。
ところがこのイメージに反し、風営法では善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し及び青少年の健全な育成に障害を及ぼしうる営業を下表のとおり5類型の風俗営業として定義しています。
| 1号営業 | キャバレー、待合、料理店、カフェその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業 | キャバクラ、ラウンジ、ホストクラブ |
| 2号営業 | 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計った営業所内の照度を10ルクス以下として営むもの | 低照度飲食店 |
| 3号営業 | 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5㎡以下である客席を設けて営むもの | 区画席飲食店 |
| 4号営業 | まあじゃん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業 | 雀荘、ぱちんこ店 |
| 5号営業 | スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業 | ゲームセンター、アミューズメント施設 |
個人的にはいずれもいかがわしい営業だとは思いませんが、少年期に大人から「あまり近づかないように」と注意を促されたお店が見事に当てはまります。
私個人の意見はどうであれ、歓楽的な雰囲気やヤンチャな人達が集まりやすい環境は、地域の風紀を正す上でやはり好ましいことではありません。
風営法は、社会的に問題が起きやすいこれらの営業の無秩序な営業を防ぎ、地域環境や道徳的秩序を守ることをその目的としています。
なお、デリヘル等に代表されるいわゆる「性風俗店」は「性風俗関連特殊営業」に区分されており、風営法の影響下にありながら、風俗営業とは異なる規制を受けることになります。
社交飲食店(1号営業)
風営法における「接待」とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」を指し、その意味は「特定客の慰安を求める心に応える形で会話やサービス等を提供すること」とされています。
具体的には、以下のような行為を「接待」として明示し、これらの行為により客に遊興又は飲食をさせる営業を「社交飲食店」(1号営業)として規制の対象としています。
| 談笑・お酌 | 特定少数の客の近くにはべり、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為 |
| 踊り等 | 特定少数の客に対して、専らその客の用に供している客室又は客室内の区画された場所において、歌舞音曲、ダンス、ショウ等を見せ、又は聞かせる行為 |
| 歌唱等 | 特定少数の客の近くにはべり、その客に対し歌うことを勧奨し、若しくはその客の歌に手拍子をとり、拍手をし、若しくはほめはやす行為 |
| 客と一緒に歌う行為 | |
| 遊戯等 | 客とともに、遊戯、ゲーム、競技等を行う行為 |
| ボディタッチ | 客と身体を密着させたり、手を握る等客の身体に接触する行為 |
| 飲食物の提供 | 客の口許まで飲食物を差出し、客に飲食させる行為 |
低照度飲食店・区画席飲食店(2・3号営業)
明るさの指標に「ルクス」という単位がありますが、営業所内を10ルクス以下という極端な暗がりにして営む飲食店は「低照度飲食店」(2号営業)として風営法の規制対象となります。
また、メインの客室以外に、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5㎡以下である客席を設けて営む飲食店は「区画席飲食店」(3号営業)として同じく風営法の規制対象となります。極端に暗い空間や狭い個室は営業所全体の見通しを妨げ、そのスペースにおいて違法行為が行われるリスクを高めます。たとえ接待行為を行っていない場合であっても、このような施設を設けて営業を営む飲食店は風俗営業として風営法の規制が適用されます。
マージャン屋・パチンコ店(4号営業)
射幸心とは、幸運や偶然によって思いがけない利益を得ることを期待する心理を言いますが、射幸心を煽(あお)る営業は、賭博等の違法行為を誘発したり未成年者の健全な育成を妨げる要因ともなりうることから風営法上の規制対象とされています。
麻雀やパチンコ等の遊技については、遊技そのものが「客に射幸心をそそるおそれのある遊技」であることから、これらの遊技を提供する営業は風営法の規制対象となります。
★政令第8条に規定する営業
風営法では、パチンコ店のほか、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令(以下、政令)第8条に規定する営業を規制対象としています。
ここで言う「政令第8条に規定する営業」とは、回胴式遊技機(パチスロ)、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機その他遊技球等の数量又は数字により遊技の結果を表示する遊技機を設置して客に遊技をさせる営業であって遊技の結果に応じ賞品を提供して営むものを指し、これらの営業とパチンコ店とを合わせ、「パチンコ店等営業」として風営法の規定が適用されます。
ゲームセンター等営業(5号営業)
スロットマシンやテレビゲーム機等の遊技設備は、本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができることから、これらの遊技設備を設置して客に遊技をさせる営業は風営法の規制対象となります。
規制対象となる遊技設備の具体例は国家公安委員会規則及び警察庁の通達において列挙されており、以下のいずれかの遊技設備を設置して客に遊技をさせる営業は、風俗営業として公安委員会から営業許可を受ける必要があります。
- スロットマシンその他遊技の結果がメダル等の数量で表示される構造の遊技設備
- テレビゲーム機(勝敗を争うことが目的の内容又は遊技の結果が画面に表示されるもの)
- フリッパーゲーム機(ピンボール)
- トランプ、トランプ台を使用するトランプ遊技
- ルーレット、ルーレット台を使用するルーレット遊技
- クレーンゲーム機
★アミューズメントカジノ
ポーカールームやポーカーバーのように擬似的にカジノの雰囲気を楽しめる施設を便宜上アミューズメントカジノと呼称することがありますが、風営法上はゲームセンターと同じく「ゲームセンター等営業」としてその規制対象となります。
したがって、ゲームセンターに係る法令や条例の規定はアミューズメントカジノにもすべて適用されることとなります。
営業許可の要件
風俗営業は、これを営む上で騒音や酔客による迷惑行為といったトラブルが発生しやすく、歴史的に見ても暴力団などの反社会的勢力が関与しやすい土壌にあります。
風営法ではこれらの懸念点を営業開始時点で最大限排除するため、営業に関与する人(人的要件)、営業所を設置する場所(場所的要件)及び店舗の構造(構造要件)の3つの観点から厳しい要件を設け、これをすべて満たすものについてのみ許可を付与することを規定しています。
特に場所に係る営業の可否については簡易的な外部情報だけでは判断が難しいことから、できる限り多くの情報を集めるなど事前調査が不可欠となります。
なお、風営法が改正された令和7年6月28日以降、風俗営業への該当性については厳格に判断されるようになっています。「バレなければ大丈夫」や「他にも同じことをしている人がいるから大丈夫」といった考え方は一切通用しなくなるので、改正点も含め、風営法の重要な趣旨についてはしっかりと把握するようにしてください。
また、6月に引き続き同年11月28日に改正法が施行されたことに伴い、法人による風俗営業について大幅な規制強化がなされました。そのため個人として申請するか法人として申請するかはより一層重要なファクトとなりました。
人的要件
犯罪傾向がある人物や反社会的勢力とつながりのある人物等、適格性を欠く人物を風俗営業に関与させることは好ましくないことから、風営法及び国家公安委員会規則では風俗営業を営むことができない事由(欠格事由)を以下のとおり列挙し、このうちいずれかの事由に該当する者を当初より風俗営業者の対象から排除しています。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 1年以上の拘禁刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 風営法その他の一定の法律に違反したことにより、1年未満の拘禁刑に処され、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 集団的又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある者
- アルコール、麻薬、大麻、阿片、覚醒剤の中毒者
- 心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者
- 風俗営業の許可を取り消され、取消しの日から5年を経過していない者(法人である場合は取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に法人の役員であった者で、取消しの日から5年を経過していない者
- 風俗営業許可の取消し処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に風俗営業を廃止した事を理由とする許可証の返納をした者で、返納日から5年を経過していない者
- 風俗営業許可の取消処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に合併により消滅した法人、許可証を返納した法人、分割により聴聞に係る風俗営業を承継させた法人、分割により聴聞に係る風俗営業以外の風俗営業を承継した法人の取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に役員であった者で消滅・返納・分割の日からそれぞれ5年を経過していない者
- 営業に関し、成年者と同一の能力を有しない未成年者(その者が営業者の相続人であって、その法定代理人が上記のいずれにも該当しない場合は除く)
- 法人の役員、法定代理人が欠格事由に該当する場合
管理者の選任
風俗営業者は、営業所ごとに、営業所における業務の実施を統括管理する者のうちから、営業所における業務の適正な実施を確保するため必要な業務を行う者として、管理者1人を選任する必要があります。
営業者自らが営業所内における業務の実施を直接統括管理する場合には、営業者が自らを管理者として選任すればよく、他に管理者を選任する必要はありません。
また、管理者は複数の営業所の管理者を兼任することはできず、その営業所に常勤して管理者の業務に従事しうる状態にあることが原則ですが、2つの営業所が接着しており、双方を同時に統括管理し管理者の業務を適正に行い得る場合にあっては、2つの営業所の管理者を同一人とすることが認められます。
なお、このように重要なポジションであることから管理者には営業者の欠格事由に準ずる欠格事由があり、さらに管理者の現住所があまりに遠方であるとき(片道おおむね2時間以内で通勤することが困難な場合)は、警察から「待った」が入ることがあります。
場所的要件
すでに説明したとおり、風俗営業許可を取得する際には営業所所在地が重要なファクターになります。物件契約前には、以下の事項をしっかりと確認・把握するようにしてください。
北海道における営業制限地域
用途地域とは、住居、商業、工業など市街地における用途の混在を防ぐことを目的として各自治体が設定する地域区分ですが、北海道の風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例(PDF:126KB)(以下、条例)及び風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例施行規則(PDF:53.70KB)(以下、公安委員会規則)では、この用途地域を基準として風俗営業の場所的規制を行っています。
風紀上の理由から、原則として風俗営業の営業所を住宅街に設置することは認められていません。そのため、住宅街(住居集合地域)を想定した以下の用途地域内においては、原則として風俗営業を営むことが禁止されています。
- 第1種低層住居専用地域
- 第2種低層住居専用地域
- 第1種中高層住居専用地域
- 第2種中高層住居専用地域
- 第1種住居地域
- 第2種住居地域
- 準住居地域
- 田園住居地域
- 工業専用地域(都市計画法上の規制)
これを逆に解釈すれば、風俗営業を行うことが認められている地域は、繁華街や工場街を想定する以下の用途地域内に限定されることになります。
- 近隣商業地域
- 商業地域
- 準工業地域
- 工業地域
- 工業専用地域
- 無指定地域
なお、3か月以内の期間を限って営む4号営業(マージャン屋、パチンコ店等営業)若しくは5号営業(ゲームセンター等営業)又は常態として移動して営む風俗営業に係る営業所については、後述する保全対象施設からの距離制限を含め、場所的規制なは係る規定は適用されていません。
保全対象施設
保全対象施設とは、風俗営業が青少年や生活に及ぼす影響を考慮して、その良好な環境を特に保護する必要があるものとして都道府県条例により指定される施設です。
用途地域にかかわらず、都道府県条例に定められた保全対象施設からの距離制限に違反して風俗営業の営業所を設置することはできません。
北海道では、学校、図書館、児童福祉施設、病院(近隣商業地域又は商業地域に設置されているものを除く)及び有床診療所(近隣商業地域又は商業地域に設置されているものを除く)が保全対象施設に指定されており、風俗営業の営業所は、これらの施設の敷地(これらの施設の用に供するものと決定した土地を含む)から、100mを超える位置においてのみこれを設置することが認められています。
★学校
学校教育法第1条では、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校を「学校」として定義していますが、これらの学校は、学校教育法第1条に規定があることから「1条校」と呼ばれ、福井県における風俗営業に係る保全対象施設とされています。
このうち耳馴染みの薄い「義務教育学校」とは、現行の小・中学校とは異なり小学校から中学校までの義務教育を一貫して行う学校のことです。
また、「特別支援学校」とは、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者、または病弱者等に対し、幼稚園、小学校、中学校または高等学校に準ずる教育を施すための学校です。
★図書館
図書館法第2条第1項では、「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーシヨン等に資することを目的とする施設で、地方公共団体、日本赤十字社又は一般社団法人若しくは一般財団法人が設置するもの(学校に附属する図書館又は図書室を除く)」を「図書館」として定義しています。
設置主体が「地方公共団体、日本赤十字社又は一般社団法人若しくは一般財団法人」と明示されていることから、たとえば国や学校法人が設置する図書館は保全対象施設には含まれません。
★児童福祉施設
児童福祉法第7条第1項では、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、児童心理治療施設、児童自立支援施設、児童家庭支援センター及び里親支援センターを「児童福祉施設」と定義しており、条例ではこれらすべての施設を保全対象施設として指定しています。
ただし、同法第39条第1項において「保育所」は、「保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設(利用定員が20人以上であるものに限り、幼保連携型認定こども園を除く)」と定義されています。そのため、単に「保育所」や「保育園」と名称にある施設が、必ずしも同法第7条第1項の「児童福祉施設」に該当するわけではありません。
具体的には、条文が保育所を「利用定員が20人以上であるものに限る」としていることから、利用定員が20人未満の小規模保育事業所については、同法第39条の保育所とはみなされません。また、企業主導型保育所のような認可外保育施設についても、同様に保全対象施設からは除外されます。
★児童厚生施設
児童福祉法第40条において、児童厚生施設は「児童遊園、児童館等、児童に健全な遊びを与えて、その健康を増進し、または情操をゆたかにすることを目的とする施設」と定義されています。この定義に含まれる施設のうち、特に児童遊園については、地図上の情報や外観だけでは一般的な公園との判別が困難な場合があるため、実務上の確認や情報収集の際には細心の注意を払う必要があります。
★病院又は有床診療所
医療法では、20人以上の人を入院させることができる設備を有する施設を「病院」、19人以下の人を入院させる設備を有する施設を「診療所」と定義しています。
診療所のうち保全対象施設となるのは、1人でも入院させる設備のある「有床診療所」であって、入院設備のない「無床診療所」は保全対象施設から除外されています。
ごく稀に歯医者や◯◯クリニック(特に産科やレディースクリニック)でも入院設備を有することがあるため、注意が必要になります。
ただし、商業地域又は近隣商業地域に所在する病院や診療所については、明確に保全対象施設から除外されています。
時折、「この場所で風俗営業はできますか?」という内容のお問い合わせをいただくこともありますが、気軽に回答することができる事項ではなく、責任や作業負担も大きいため、申請代行までをサポートする場合を除き、無料相談の内容には含めていません。
構造要件
健全な営業と清浄な環境を維持するため、風俗営業の営業所の構造や設置する設備については細やかな要件が定められています。
客室の床面積
社交飲食店(1号営業)において複数の客室を設けるときは、客室一室につき16.5㎡以上(和風は9.5㎡以上)の広さを確保する必要があります。
また、低照度飲食店(2号営業)の客室は5㎡以上の広さを確保する必要があり、客に遊興させる態様の営業であるときは33㎡以上の広さを確保する必要があります。
客室内部構造
区画席飲食店(3号営業)を除き、高さが1m以上となる遮蔽物(しゃへいぶつ)は、「見通しを妨げる設備」としてこれを客室内に設置することはできません。
遮蔽物には客室内に設置するテーブル、イス、カウンターテーブル等の什器のほか、観葉植物やラック等すべての物品が含まれますが、ゲームセンター等営業で使用する遊技設備等については特例的措置が講じられています。
高さについてはその最大値が1m未満である必要があり、実査の際にはミリ単位で指摘を受けます。たとえば高さを調節できるイス等については、一番高くした状態にして、その最も高い位置が1m未満である必要があります。
また、客室の構造が極端なL字型であったり、客室全体を見通す際に死角となる狭いスペースがある構造も、「見通しを妨げる施設」として指摘を受けることがあります。
対策として、該当部分を客室から除外するという方法がありますが、あまりいびつな形状の物件は、選定段階から回避する方が賢明です。
外部からの視認
客室内部構造について見通しを妨げる設備を設置することが禁止されている一方で、マージャン屋、パチンコ店等営業及びゲームセンター等営業を除き、客室が営業所の外部から見える構造は認められていません。
したがって、客室内部を外部から視認することができる小窓などが設置されている場合は、その内側に何らかの方法によって目隠しとなる措置を施す必要があります。
目隠しの方法の適否については所轄署ごとに判断基準が異なりますが、多くのケースで単にカーテンを取り付けるだけでは足りず、ベニヤ板を打ち付けるか、あるいはガラスを完全に不透明な素材のものに交換するなど「容易に外すことができない」方法によって措置を施す必要があります。
客室の出入口
営業所外に直接通ずる出入口を除き、客室に施錠をすることは認められていないため、鍵付きVIPルームのような個室を設けることはもちろんのこと、二重扉を設けてその両方に施錠をするような構造も認められません。
なお、外部からの視認をシャットアウトすべきなのは「客室」についてであり、客室以外の「営業所」を視認できたとしても問題ありません。
照度の規制
薄暗い空間は非行の温床となりうるため、その客席は常に5ルクス(社交飲食店、低照度飲食店)又は10ルクス(区画席飲食店、マージャン屋、パチンコ店等営業、ゲームセンター等営業)を超える明るさを保つ必要があります。
つまみを回して(あるいはスライドして)明るさを任意に調整することができる調光器(スライダックス)は警察から敬遠されることが多く、これを設置している物件については、つまみ部分を最小下限に絞った場合でも客席照度が規定の数値を下回らないよう改良するか、もしくはスライダックスそのものを撤去する必要があります。
掲示物等
風俗営業の営業所では善良の風俗もしくは清浄な風俗環境を害する恐れのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けることが禁止されています。(ポルノ画像やアダルトグッズ等)
騒音及び振動
条例では騒音又は振動の数値について基準が設けられており、風俗営業はこの数値を超える状態で営業を営むことはできません。
申請方法
風俗営業の許可申請は、営業所所在地を管轄する警察署(下表参照)の生活安全課を窓口として必要書類を都道府県公安委員会に提出することにより行います。
| 名称 | 管轄区域 |
| 中央警察署 | 札幌市中央区のうち、大通西(1丁目~19丁目)、大通東、北一条西(1丁目~19丁目)、北一条東、北二条西(1丁目~19丁目)、北二条東、北三条西(1丁目~22丁目)、北三条東、北四条西(1丁目~22丁目)、北四条東、北五条西(1丁目~22丁目)、北五条東、北六条西(10丁目~22丁目)、北七条西(11丁目~22丁目)、北八条西(12丁目~22丁目)、北九条西(13丁目~22丁目)、北十条西(14丁目~22丁目)、北十一条西(13丁目~20丁目)、北十二条西(15丁目~19丁目)、北十三条西、北十四条西(15丁目、18丁目、19丁目)、北十五条西、北十六条西、北十七条西、北十八条西、北二十条西、北二十一条西、北二十二条西、南一条西(1丁目~19丁目)、南一条東、南二条西(1丁目~19丁目)、南二条東、南三条西(1丁目~18丁目)、南三条東、南四条西(1丁目~18丁目)、南四条東、南五条西(1丁目~18丁目)、南五条東、南六条西(1丁目~18丁目)、南六条東、南七条西(1丁目~18丁目)、南七条東、南八条西 |
| 西警察署 | 札幌市西区 札幌市中央区のうち、旭ケ丘(1丁目~3丁目)、大通西(20丁目~28丁目)、北一条西(20丁目~28丁目)、北二条西(20丁目~28丁目)、北三条西(23丁目~30丁目)、北四条西(23丁目~30丁目)、北五条西(23丁目~29丁目)、北六条西(23丁目~28丁目)、北七条西(23丁目~27丁目)、北八条西(23丁目~26丁目)、北九条西(23丁目、24丁目)、北十条西(23丁目、24丁目)、北11条西(21丁目~24丁目)、北12条西(20丁目、23丁目)、北十四条西(20丁目)、界川、盤渓、双子山、円山、円山西町、南一条西(20丁目~28丁目)、南二条西(20丁目~28丁目)、南三条西(20丁目~28丁目)、南四条西(20丁目~28丁目)、南五条西(20丁目~28丁目)、南六条西(20丁目~27丁目)、南七条西(20丁目~26丁目)、南八条西(20丁目~26丁目)、南九条西(20丁目~23丁目)、南十条西(20丁目~23丁目)、南十一条西(南11条本通以北の20丁目~23丁目)、宮ケ丘、宮の森、宮の森一条、宮の森二条、宮の森三条、宮の森四条 |
| 南警察署 | 札幌市南区 札幌市中央区のうち、旭ケ丘(4丁目~6丁目)、中島公園、伏見、南九条西(南9条通以南の4丁目~18丁目)、南十条西(1丁目~18丁目)、南十一条西(1丁目~23丁目[南11条本通以北の20丁目~23丁目を除く])、南十二条西、南十三条西、南十四条西、南十五条西、南十六条西、南十七条西、南十八条西、南十九条西、南二十条西、南二十一条西、南二十二条西、南二十三条西、南二十四条西、南二十五条西、南二十六条西、南二十七条西、南二十八条西、南二十九条西、南三十条西 |
| 東警察署 | 札幌市東区 |
| 北警察署 | 札幌市北区、石狩市、石狩郡(当別町) |
| 白石警察署 | 札幌市白石区 |
| 豊平警察署 | 札幌市豊平区、札幌市清田区 |
| 手稲警察署 | 札幌市手稲区 |
申請の際には、申請手数料として24,000円(同時申請の場合は、24,000円×同時に申請する数−8,600円)を納付します。パチンコ店については、25,000円+(検定機台数×40円)が申請手数料となります。
なお、申請した日から許可が出るまでの期間(標準処理期間)は55日間とされています。
風俗営業許可申請は、不慣れであればなかなか手続きが進まない申請のひとつです。風俗営業や風営法に精通した行政書士に依頼することも検討した上で計画を進めることを推奨いたします。
運営上の注意点
無事に風俗営業許可を取得した後も、風俗営業者には禁止されている行為や遵守すべき義務があり、これに違反した状態で運営を継続することはできません。
営業時間の規制
札幌市における風俗営業は、原則として深夜帯(午前0時から午前6時の間)に営業することができません。さらにパチンコ店等営業については、午後11時から翌日の午前9時までの時間帯においても営業を営むことを禁止されています。
ただし、良好な風俗環境を保全するために支障がないと認める地域として公安委員会規則に定められた以下の地域においては、パチンコ店等営業を除き、午前1時まで営業を延長することが認められています。
- 札幌市西区琴似2条2丁目6番25号琴似あやめ保育園の敷地の周囲100mの区域内の地域のうち、札幌市西区琴似1条の1丁目から3丁目の地域並びに札幌市西区琴似2条1丁目6番、7番1、7番2、8番、9番、15番、16番、17番、23番及び24番2の地域
- 札幌市南区定山渓温泉西1丁目及び西2丁目のうち、札幌市南区定山渓温泉西1丁目31番地札幌市立定山渓中学校の敷地の周囲100mを超える区域の地域並びに札幌市南区定山渓温泉東4丁目308番地札幌市立定山渓小学校の敷地の周囲50m以上100mの区域内の地域のうち商業地域内の地域並びに札幌市南区定山渓温泉東3丁目256番地社会福祉法人光華園定山渓保育所の敷地の周囲30m以上100mの区域内の地域
また、北海道公安委員会が告示(PDF:117KB)する以下の日については、パチンコ店等営業を除き、市内全域において午前1時まで営業を延長することが認められています。
- 年始(1月4日から8日までの間)
- 盆(8月14日から17日までの間)
- クリスマス及び年末(12月25日から31日までの間)
- さっぽろ雪まつりが行われる日の翌日
- YOSAKOIソーラン祭りが行われる日の翌日
- 北海道神宮例祭が行われる日の翌日
なお、パチンコ店等営業は、上記期間の初日の前日については 翌日の午前0時まで、上記期間内及びその最終日については、翌日の午前1時までの時間まで営業時間を延長することが認められています。
未成年者の立入制限
風営法では、未成年者(18歳未満の者)が風俗営業の営業所に立ち入ることを全面的に禁止しています。
その特性上、ゲームセンターについて未成年者の立入りそのものは禁止されていませんが、保護者が同伴する場合を除き、午後5時以降営業所に16歳未満の者を客として立ち入らせることはできず、午後10時以降はたとえ保護者が同伴する場合であっても未成年者の立入りが全面的に禁止されています。
ススキノ条例
札幌市公衆に著しく迷惑をかける風俗営業等に係る勧誘行為等の防止に関する条例(通称:ススキノ条例)では、市道北8条線、市道西7丁目線、市道南7条線、市道真駒内篠路線及び国道5号に囲まれた区域(道路区域を含む)内の道路、公園、広場、駅、興行場、飲食店その他の公衆が出入りできる場所又は施設において、不特定の者に対し、接待飲食等営業(社交飲食店、低照度飲食店及び区画席飲食店)において人に接する役務に従事するように勧誘することを禁止しています。
風俗営業者の一般的遵守事項
条例では、風俗営業者とその営業に対し、以下の事項を遵守しなければならない旨の規定を定めています。
- 営業中において、営業所の出入口又は廊下(営業所の出入口と客室との間又は客室間を連絡するものに限る)に施錠をし、又はさせないこと
- 旅館業法の許可を受けて営む旅館業を兼業する場合を除き、営業の用に供する家屋又は施設(営業所を含む)に客を宿泊させ、又は寝具を客に使用させないこと
- 営業所で卑わいな行為その他善良の風俗を害する行為をし、又はこれらの行為をさせないこと客の求めない飲食物を提供しないこと
- 営業用家屋等において、店舗型性風俗特殊営業を営み、又は営ませないこと
遊技場営業者の遵守事項
マージャン屋、パチンコ店等営業及びゲームセンター等営業を営む風俗営業者に対しては、上記の遵守事項のほか、それぞれ以下の事項を遵守しなければならない旨が規定されています。
| マージャン屋 | 著しく射幸心をそそるような行為をし、又はさせないこと |
| パチンコ等営業 | ①著しく射幸心をそそるような行為をし、又はさせないこと ②客に提供した賞品を買い取らせないこと ③営業所で客に飲酒をさせないこと |
| ゲームセンター等営業 | 食品衛生法上の許可を受けて営む飲食店営業を兼業する場合を除き、営業所で客に飲酒をさせないこと |
風俗営業許可申請サポート
風俗営業は法令や条例の規制をダイレクトに被る営業形態です。規制は各市区町村条例に及んでいることも多いため、市区町村によっては都道府県条例よりもさらに厳しい条例(いわゆる上乗せ条例)が施行されている地域も存在します。
このように想定外の落とし穴にはまってしまうこともあるため、風俗営業の見切り発車は非常にリスクの大きい行為です。知人の風俗営業者が色々と入れ知恵してくれたとしても、それがその時期その地域その営業形態にすべて合致する正しい情報とは限りません。いずれにせよ風俗営業をはじめようとする際は、所轄の警察署や風営法に精通した行政書士に相談することを強くお薦めします。
弊所では、関西圏各域に加え、札幌市内全域の風俗営業許可申請の代行を承っています。事前調査、書類作成、関係各所とのやり取り及び書類提出に至るまで、まるっとフルサポートさせていただいています。事務所が尼崎市にあるからといって余計な心配はご無用です。全国規模のコミュニティを駆使し、しっかりと対応させていただきます。また、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」として、さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応を心がけています。札幌市内で風俗営業許可を取得する際は、どうぞ弊所まで安心してご相談ください。
キャバクラ、ラウンジ、スナック、クラブ、雀荘、パチンコ店、ゲームセンターなど、風俗営業のご相談はお気軽に♬
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