雀荘開業ガイド│マージャン店を開設するために必要な風営法4号営業許可について

インターネットの発達に伴い、オンライン対局が普及した現在も、麻雀の人気は依然として堅調です。国内の麻雀人口は500万人を上回ると推定されており、昨今では認知症予防への知見が広がったことで、健康麻雀という新たなブームも生まれています。
デジタル環境が充実する一方で、対面対局ならではの緊迫感やコミュニケーションを求めるプレイヤーは多く、リアルな場である雀荘の存在意義は今なお失われていません。
他方、雀荘(マージャン屋)は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)上の「風俗営業」に該当するため、その運営にあたっては同法の規制を免れることはできません。
そこで本稿では、雀荘の開業に際して避けては通れない風営法の規制や各種手続きの基礎知識について、実務的な観点から詳しく解説いたします。
目 次
マージャン屋の法的取扱い

一般に「雀荘」と呼ばれるマージャン屋ですが、風営法第2条第1項第4号において「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」と規定されており、パチンコ店と同様の「4号営業」として風俗営業の一形態に位置づけられています。
風営法は、善良な風俗と清浄な風俗環境の保持、および少年の健全育成を目的として特定の営業を「風俗営業」に区分していますが、マージャン屋がこれに含まれるのは、その遊技性が偶然の利益を期待させる「射幸心」をそそるおそれがあるとみなされているためです。
現代的な感覚では「囲碁や将棋と何が違うの?」と疑問に感じるかもしれませんが、歴史的に見て、麻雀が賭博の対象とされてきた背景があるのは事実であり、こうした現在の規制も、かつてのギャンブルとしてのイメージを色濃く反映しているといえるでしょう。
景品提供の禁止
マージャン屋では、麻雀を賭博の対象とさせず「健全な競技」としての営業のみを認めるという風営法の趣旨に基づき、遊技結果に応じた景品の提供はもちろん、着順によって遊技料金に差をつけるといった利益供与も一切認められていません。
この点、同じ4号営業に区分されるパチンコ店が、獲得した遊技球等の数量に応じた景品を提供しなければならない(賞品提供義務がある)ことと比較すると、同じ区分内であってもマージャン屋の規制がいかに厳格であるかが分かります。
ゲームセンターとの違い

すでに説明したとおり、マージャン屋はパチンコ店と同じく風俗営業の「4号営業」に区分されていますが、類似の営業であるゲームセンターは「5号営業」に区分されており、その違いが分かりにくいという声も少なくありません。
両者はともに「射幸心」に関わる営業ですが、麻雀やパチンコ(4号)が「遊技そのもの」に射幸性を認めて規制されているのに対し、ゲームセンター(5号)は、設置された遊技機が「本来の用途以外で射幸心をそそるために利用されるおそれがあるもの」として規制されているという点で、その根拠が異なります。
また、マージャン屋がパチンコ店と同列に扱われていることを考慮しても、歴史的・文化的な経緯から、ゲームセンター等に比べてギャンブル性の高い営業であると認識されてきた実態があることは間違いありません。
なお、実物の麻雀卓ではなく「麻雀のビデオゲーム」を設置して営業する場合は、4号営業(マージャン屋)ではなく5号営業(ゲームセンター等)に該当するため、注意が必要です。
麻雀教室と風俗営業許可
近年、高齢者向けの健康麻雀や認知症予防を目的とした麻雀教室が増加していますが、こうしたカルチャースクール型の施設が風営法上の「風俗営業」に該当するかどうかが、しばしば議論の的となります。
純粋に競技としての麻雀を教える場であれば、囲碁や将棋の教室と同様、一般的な感覚では「風俗営業」には当たらないようにも思われます。
しかし、この点に関する警察庁の明確な運用基準は示されておらず、現状では「実態に基づいた現場の判断」に委ねられているのが実状です。
風俗営業許可の要否については、「設備の常設性」「射幸性の有無」「営業の実態」の3点を総合的に勘案して判断されるため、カルチャースクール形式であっても、運営実態によっては許可が必要となる可能性がある点に注意が必要です。
| 設備の常設性 | 常態として雀卓などの設備を設けているか |
| 射幸性の有無 | 金品を賭けるなど、射幸心を煽る行為がないか |
| 営業の実態 | その活動が継続的・反復的な「営業」といえるか |
料金設定について
業界内では「レート」という概念が浸透していますが、本来「レート」は賭け率を意味するため、風営法上は「ノーレート」での営業が原則であり、賭博を伴う店舗はすべて違法となります。
「テンピン(1,000点100円)以下のレートなら違法ではない」という風説がありますが、これはあくまで「摘発されても起訴猶予になりやすい」という刑事訴訟法運用上の慣習が誤解されて広まったものに過ぎず、レートを設定して金銭を賭ける行為自体が違法であることに変わりはありません。
また、遊技料金についても厳格な制限があり、麻雀卓が「全自動式」か「それ以外」かによって、以下のように異なる上限額が定められています。
| 全自動式 | 全自動式以外 | |
|---|---|---|
| 客1人あたりの時間を基準に金額を決める場合 | 600円+税/時 | 530円+税/時 |
| 台1台につき時間を基準にして金額を決める場合 | 2,400円+税/時 | 2,000円+税/時 |
レンタルスペース営業について
風営法上の営業許可は、あくまで「特定の場所で麻雀を遊技させる営業」を公的に認めるものであり、決して刑法で禁じられている「賭け麻雀」を容認する免罪符ではありません。
したがって、たとえ直接的に卓代を徴収しないレンタルルーム形式であっても、設備として雀卓を常設し、客に麻雀をさせる実態があるならば、その営業形態を問わず一律に「風俗営業(4号営業)」としての許可取得が義務付けられます。
セルフ麻雀営業について
後述する通り、マージャン屋の営業所には、実態を伴う「管理者の選任」が義務付けられており、法理上、完全な無人営業は認められていません。
したがって、「仲間内だけの貸卓(セット)専門だから、鍵を渡してセルフで遊ばせても良い」という理屈は、風営実務では通用しません。
解釈をこねくり回せば、管理者が至近距離で待機している、あるいは兼任が認められる別店舗に管理者が常駐しているといった条件下において、形式上の無人運営が成立する余地を模索することは理論上不可能ではありませんが、それはあくまで極めて限定的な例外に過ぎず、原則として当局から容易に追認されるものではないという点には、細心の注意が必要です。
風営法4号営業許可

雀荘を営業しようとするときは、営業所を管轄する警察署を経由して申請を行い、都道府県公安委員会から風俗営業許可を受ける必要があります。
申請内容や所轄警察署によって細かな運用は異なりますが、許可取得までの大まかな手順は以下の通りです。
- 事前調査
- 申請書類の作成
- 書類の提出
- 実査
- 許可証の交付
事前調査
後述するように、風俗営業許可の可否において「営業所の所在地」と「構造設備」は極めて重要な要素です。せっかく良物件を見つけて契約しても、いざ調査してみると、そもそも風俗営業が禁止されている区域であったり、建物の構造が法的要件を満たせなかったりするケースは決して珍しくありません。
取り返しのつかない事態を避けるためにも、物件契約前の入念な事前調査は、開業準備において必要不可欠なプロセスといえます。
必要書類の提出
風俗営業の許可申請は、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課(保安係)の窓口に、必要書類一式を提出して行います。
ただし、所轄警察署によっては、本申請の前に詳細な事前協議を求められるケースも少なくありません。スムーズに手続きを進めるためにも、まずは窓口へ連絡を入れ、申請までの具体的な流れや独自の運用ルールについて、あらかじめ確認しておくことを強くお勧めいたします。
- 風俗営業許可申請書
- 営業の方法を記載した書類
- 営業所に係る賃貸借契約書の写し
- 営業所に係る使用承諾書
- 営業所の建物に係る登記事項証明書
- 営業所の平面図
- 営業所の配置図
- 営業所及び客室の求積図
- 照明・音響・防音設備の配置図
- 営業所の周囲の略図
- 欠格事項に該当しない旨の誓約書(申請者・役員・管理者)
- 誠実に業務を行う旨の誓約書(管理者)
- 住民票の写し(申請者・役員・管理者)
- 市区町村長の身分証明書(申請者・役員・管理者)
- 定款(法人の場合)
- 法人に係る登記事項証明書(法人の場合)
- 株主名簿の写し(株式会社の場合)
- 密接な関係を有する法人の名称等を記載した書面(法人であって密接な関係を有する法人がある場合)
- 管理者の写真2枚(縦3.0cm、横2.4cm)
(※)弊所のサポートをご利用いただける場合、皆さまが準備されるのは赤文字で示した書類のみです。残りの書類はすべて弊所がそろえますのでご安心ください。
申請後の流れ
申請から約2〜6週間後、警察署員や浄化協会による**実査(現地調査)**が行われ、図面と実際の店舗構造に相違がないか厳格に確認されます。
この実査は全国的に非常に厳しく、わずか数センチの測量誤差であっても再提出や再受検を求められることがあります。構造上の欠陥が致命的である場合には、最悪のケースとして申請の取り下げを勧告されることさえあります。
実査後の書類は所轄警察署と警察本部の間を行き来し、大きな不備や補正がなければ、申請から約2ヶ月前後で許可証と管理者証が交付されます。
なお、実務において補正(書類の修正)は避けて通れない定番の工程です。風俗営業に精通した行政書士であれば、あらかじめ補正が発生することを織り込んで迅速に対応するため、結果としてスムーズな許可取得が可能となります。
許可の要件
風俗営業許可を取得してマージャン屋を営むためには、「ヒト(人的要件)」「場所(場所的要件)」「施設・設備(構造要件)」に関するすべての基準を満たす必要があります。
具体的には、犯罪歴がある人や反社会的勢力と関わりのある人の営業関与が認められないほか、健全な風俗環境を維持するために学校や病院といった保護対象施設の近接区域での出店が制限されるなど、厳しい制約が課されています。
なお、令和7年(2025年)6月28日の改正風営法施行以降、風俗営業への該当性はより厳格に判断されるようになっています。「バレなければ大丈夫」や「他店もやっているから」といった安易な考えは一切通用しません。改正点を含めた法の趣旨を正しく把握し、マージャン屋として適切な手続きを進めることが極めて重要です。
また、6月の改正に続き、同年11月28日に施行された改正法によって法人による風俗営業への規制が大幅に強化されたため、個人と法人のどちらで申請を行うかは、マージャン屋の経営戦略上、極めて重要な判断材料となっています。
人的要件
犯罪傾向のある人物や反社会的勢力とつながりのある人物等、適格性を欠く人物を風俗営業に関与させることは、健全な娯楽環境を損なうため極めて不適当です。
そのため、風営法及び風営法施行規則では、風俗営業を営むことができない事由(欠格事由)を具体的に列挙しており、これらいずれかの事由に該当する者を、当初より風俗営業の主体から厳格に排除しています。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 1年以上の拘禁刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 風営法その他の一定の法律に違反したことにより、1年未満の拘禁刑に処され、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 集団的又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある者
- アルコール、麻薬、大麻、阿片、覚醒剤の中毒者
- 心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者
- 風俗営業の許可を取り消され、取消しの日から5年を経過していない者(法人である場合は取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に法人の役員であった者で、取消しの日から5年を経過していない者
- 風俗営業許可の取消し処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に風俗営業を廃止した事を理由とする許可証の返納をした者で、返納日から5年を経過していない者
- 風俗営業許可の取消処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に合併により消滅した法人、許可証を返納した法人、分割により聴聞に係る風俗営業を承継させた法人、分割により聴聞に係る風俗営業以外の風俗営業を承継した法人の取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に役員であった者で消滅・返納・分割の日からそれぞれ5年を経過していない者
- 営業に関し、成年者と同一の能力を有しない未成年者(その者が営業者の相続人であって、その法定代理人が上記のいずれにも該当しない場合は除く)
- 法人の役員、法定代理人が欠格事由に該当する場合
場所的要件
既述の通り、風俗営業許可を取得するにあたって、営業所の所在地は極めて重要なファクターとなります。
物件の契約後に「許可が下りない」という事態に陥らないよう、検討中の物件が以下の条件をクリアしているか、事前に必ず確認・把握するようにしてください。
用途地域
用途地域とは、住居、商業、工業など市街地における用途の混在を防ぐことを目的として各自治体が設定する地域区分ですが、各都道府県では、この「用途地域」を基準として風俗営業の場所的規制を行っています。
自治体によっては、都市計画法上の用途地域などを基準に「第〇種地域」といった独自の地域区分を設定していることが多く、これが風俗営業許可の可否や、許可取得後の規制内容に重大な影響を及ぼします。
風俗営業は、その性質上、住宅密集地での営業は望ましくないとされているため、許可を受けられるのは原則として住居系以外の用途地域(以下参照)に所在する営業所に限定されます。
- 商業地域
- 近隣商業地域
- 準工業地域
- 工業地域
- 無指定地域
ただし、風営法は場所的規制の多くを各都道府県の条例に委任しているため、上記以外の用途地域であっても営業が認められていたり、逆に特定の地域で規制が強化されていたりする場合があります。
したがって、地域ごとの詳細な運用については、必ず各自治体の条例を確認する必要があります。
保全対象施設
保全対象施設とは、風俗営業が青少年や生活に及ぼす影響を考慮して、その良好な環境を特に保護する必要があるものとして都道府県条例により指定される施設です。
用途地域にかかわらず、都道府県条例に定められた保全対象施設からの距離制限に違反して風俗営業の営業所を設置することはできません。
| 医療施設 | 病院、入院施設のある診療所など |
| 教育施設 | 学校教育法に定める学校(幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校)など |
| 児童・幼児施設 | 認定保育所、幼保連携型認定こども園、児童福祉施設など |
| 文化施設 | 図書館など |
大阪府を例に取ると、営業所の所在地はこれらの施設の敷地境界線から100m以上(保全対象施設が商業地域内にある場合は50m以上)離れている必要があります。
つまり、住宅密集地で営業ができないのはもちろんのこと、住宅地以外の地域であっても、学校や病院などの近隣には風俗営業所を設置することができません。
営業可能地域や保全対象施設の設定は営業可能地域や保全対象施設の定義は都道府県ごとに異なり、特に4号営業(パチンコ店・雀荘)については他種別より厳しい距離制限を設けている自治体が多いため、物件選びの初期段階で必ず場所的規制の詳細を確認してください。
距離制限の判断基準となる用途地域については、「営業所」が所在する地点の区分を基準とするか、あるいは「保全対象施設」が所在する地点の区分を基準とするかが都道府県ごとに異なるため、事前の慎重な確認が必要です。
また、時折「この場所で風俗営業は可能か」という調査依頼をいただくことがありますが、本事項は責任が重く調査負担も大きいため、申請代行をご依頼いただく場合を除き、無料相談の範囲外とさせていただいております。
構造要件
健全な営業と清浄な風俗環境を維持するため、マージャン屋の構造や設備については、以下のように細かな要件が定められています。
| 客室内部構造 | 見通しを妨げる設備を設けないこと |
| 客室の出入口 | 施錠の設備を設けないこと 営業所外に直接通ずる出入口は可 |
| 営業所の照度 | 10ルクス超であること |
| 騒音及び振動 | 騒音又は振動の数値が一定の数値に満たない要すること |
| その他 | 善良の風俗もしくは清浄な風俗環境を害する恐れのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと |
本来であれば、許可を受けた営業所の構造に変更が生じた際は「変更届」を提出する義務がありますが、この手続きを怠り、内部が違法状態のまま退去するケースは珍しくありません。
また、前テナントが無許可営業であった可能性も否定できないため、「同種の営業を行っていた居抜き物件」だからといって安易に信頼するのは禁物です。
客室内部構造
問題となる「見通しを妨げる設備」とは、具体的には高さが1m以上となる遮蔽物(しゃへいぶつ)を指しますが、これには客室内のテーブル、イス、カウンターなどの什器だけでなく、観葉植物やラックなど設置されるすべての物品が含まれます。
高さは「最大値が1m未満」である必要があり、実査では可動式のイスなども最も高くした状態でミリ単位の厳格な計測が行われます。
また、客室の形状が極端なL字型であったり、全体を見渡す際に死角となる狭いスペースがあったりする場合も、「見通しを妨げる構造」として指摘を受けることがあります。
該当箇所を「客室」から除外して申請する対策もありますが、あまりにいびつな形状の物件は、選定段階で避けるのが賢明です。
客室の出入口
営業所外に直接通ずる出入口を除き、客室に施錠をすることは認められていないため、鍵付きVIPルームのような個室を設けることはもちろんのこと、二重扉を設けてその両方に施錠をするような構造も認められません。
照度その他の注意点
薄暗い店内は違法行為の温床となるおそれがあるため、客席は常に10ルクスを超える明るさを維持しなければなりません。
警察のチェック対象となる調光器(スライダックス)が設置されている物件については、照度を最小に絞った状態でも10ルクスを下回らないよう改修するか、あるいは調光器自体を撤去する必要があります。
管理者の選任
風俗営業者は、営業所ごとに業務を統括し、その適正な実施を確保する責任者として「管理者」を1名選任する必要があります。
ただし、営業者が自ら営業所内の業務を直接統括管理する場合は、自身を管理者として選任できるため、別途管理者を用意する必要はありません。
また、管理者は、その営業所に常勤し業務に従事できる状態にあることが原則であり、複数店舗の兼任はできませんが、2つの営業所が隣接しており、その双方を同時に適正管理できると判断される場合に限り、例外的に同一人物を管理者とすることが認められます。
なお、管理者は重要な役職であるため、営業者に準ずる欠格事由が定められているほか、現住所が片道おおむね2時間以上の遠方である場合も、緊急時の対応能力を疑問視され警察から選任を認められないことがあります。
その他の営業許可について
雀荘では飲食物を提供する形態が一般的ですが、その提供にあたっては風俗営業許可の申請に先立ち、保健所から飲食店営業許可を取得しておく必要があります。
飲食店営業許可の要件は多岐にわたりますが、特に実務上の盲点となりやすいのが厨房内の設備です。例えば、従業員用の手洗い設備は、衛生面の観点から直接蛇口に触れずに済む「レバー式」や「センサー式」であることが求められます。
この点は保健所の実地調査で頻繁に指摘を受ける箇所であるため、内装工事や物件確認の際には、水回りの仕様を重点的にチェックしてください。
現在、新規にオープンする店舗については、原則として客席での喫煙が認められていません。こうした喫煙ルールの詳細については、以下の記事で詳しく解説していますので、あらかじめ確実に確認しておくようにしてください。
他の風俗営業との関係
例えば「ギャル雀」のように、麻雀を遊技させると同時に「接待」を提供する形態であれば、4号営業(マージャン屋)ではなく、社交飲食店としての「1号営業」の許可を要する場合があります。
ただし、異なる種別の風俗営業を同一店舗で営む「兼業」については、都道府県ごとに運用が異なり、原則として認めていない地域も少なくありません。
特殊な営業形態を検討される場合は、事後に是正を求められるリスクを避けるため、必ず事前に所轄警察署の担当窓口と協議を行ってください。
賞金大会の開催について
雀荘の運営相談で「店内で賞金制の大会を開催したい」というご要望をいただくことがありますが、既述の通り、雀荘において遊技結果に応じた景品提供は認められていません。
ネット上では賞金制の「全国麻雀選手権」などが開催されているため「店舗でも可能」と誤解されがちですが、実務上の判断は非常に厳格で、原則として、店舗内で賞金を出す麻雀大会を開催することは、刑法(賭博罪)や風営法の観点から禁止されています。
このリスクと判断基準については、以下の記事で詳細を解説していますので、必ず事前にご確認ください。
営業者が遵守すべき事項
風俗営業許可の取得後であっても、営業者には一貫して遵守すべき義務があり、これに違反した状態で運営を継続することはできません。
営業時間の制限
風俗営業は、原則として深夜帯(午前0時から午前6時まで)の営業が禁止されていますが、その運用は一律ではなく、各都道府県の条例によって地域や時期に応じた例外規定が設けられています。
具体的には、繁華街などの特定地域における営業時間の延長や、年末年始等の行事に伴う営業時間延長の特例が認められるケースがある一方で、地域の風紀維持を目的として、通常より早い閉店時間が義務付けられる場合もあります。
したがって、営業可能時間は店舗の所在地や時期によって細かく変動するため、各都道府県の最新の条例を必ず確認し、法令を遵守した適切な運営に努めることが重要です。
未成年者の立入禁止について
風営法では、未成年者(18歳未満の者)が雀荘に立ち入ることを全面的に禁止しています。
また、未成年者を対象とした麻雀教室の適法性についてのご相談をいただくことがありますが、所管する警察は、条文に基づき未成年者の4号営業所への立ち入りを一切認めていません。
したがって、未成年者向けの麻雀教室を営業することは、即座の摘発の有無にかかわらず、事実上不可能であるという結論になります。
その他の規制
都道府県条例では、これらの規制のほか、風俗営業者の営業に関し、風営法ではカバーしていない事項について定めています。(以下は代表的な規制)
条例による規制であっても違反時には罰則が適用されるため、都道府県から市町村レベルの規定までを網羅的に把握するようにしてください。
- 営業所以外の場所でその営業を営まないこと
- 営業所において、店舗型性風俗特殊営業又は店舗型電話異性紹介営業を営まないこと
- 営業中において、施錠その他の方法により営業所の出入口(客の用に供しないものを除く)若しくは客室を閉ざし、又はその他の者にこれらの行為をさせないこと
- 飲食店営業を兼ねる場合を除き、営業所において客に飲酒させないこと
- 賭博類似の行為その他著しく客の射幸心をそそる行為をし、又は客にこれらの行為をさせないこと
- 客に提供した賞品を第三者に対して客から買い取るよう勧誘し、又は援助する等の方法で賞品の買取りに関与しないこと
雀荘開業サポート

風俗営業許可申請は必要書類が多岐にわたるだけでなく、立地条件や構造設備の事前調査など、手続きにかかる負担は非常に重いものです。また、都道府県ごとに条例や運用ルールが異なるため、たとえ行政書士であっても、この分野に精通していなければ完遂は容易ではありません。
弊所は風俗営業手続きに特化しており、なかでも雀荘の開業に関しては、他事務所を凌駕する圧倒的な実務経験とノウハウを蓄積してまいりました。兵庫・大阪の近畿圏はもちろん、全国各地での申請実績も豊富にございます。
ご依頼いただいた際は、煩雑な事前調査から所轄警察署との協議、書類の作成・収集、そして実査の立ち会いに至るまで、すべての工程を迅速かつ円滑にフルサポートいたします。
また、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」として、さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応を心がけています。風俗営業許可の取得でお困りの際は、弊所までどうぞお気軽にご相談ください。
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