法人での風俗営業許可申請における注意点【記載例・書式DLあり】

中央合同庁舎二号館の正面玄関

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)については令和7年6月に引き続き同年11月28日にも改正法が施行されましたが、この改正に伴い、法人での風俗営業許可申請に際し注意すべきポイントが増えています。

誓約書様式の変更

風営法改正に伴い、後述するとおり欠格事由が追加されたことから誓約書の様式が変更されています。この様式はあくまでも申請を行う法人が作成して提出する書類であり、後述する密接法人がこれを作成する必要はありません。

法人用誓約書
法人用誓約書記載例
法人役員用誓約書
法人役員用誓約書記載例

誓約書(法人用)docx(16.12KB)pdf(46.15KB)
誓約書(法人役員用)docx(16.40KB)pdf(49.27KB)

密接法人の申告

風俗営業許可を受けようとする法人について、密接な関係を有する法人が風俗営業の許可を取り消され、その取消しの日から起算して5年を経過しないものであるときは、申請法人についても許可を受けることができないといういわゆる「欠格事由」が追加されています。

ここで言う「密接法人」とは、風営法第4条第1項第7号のイ〜ハにおいて以下のように定義されています。

㋑親会社等

まずは親会社等が密接法人に当たりますが、風営法第4条第1項第7号のイでは、これを「許可を受けようとする者の株式の所有その他の事由を通じて許可を受けようとする者の事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にある者として国家公安委員会規則で定めるもの」と定義しています。

上記の規定を受け、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則(以下、風営法施行規則)第6条の3第1項では、具体的に以下のいずれかに該当する者を申請法人の密接関係者としています。

  1. 許可を受けようとする株式会社の議決権の過半数を所有している者
  2. 許可を受けようとする持分会社の資本金の2分の1を超える額を出資している者
  3. 出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより、許可を受けようとする者の事業の方針の決定に関して、上記の者と同等以上の支配的な影響力を有すると認められる者

㋺兄弟会社

いわゆる「兄弟会社」も密接法人となりますが、風営法第4条第1項第7号のロでは、これを「親会社等が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にある者として国家公安委員会規則で定めるもの」と定義し、風営法施行規則第6条の3第2項において以下のいずれかに該当する者を申請法人の密接関係者としています。

  • 親会社等がその議決権の過半数を所有している株式会社
  • 親会社等がその資本金の2分の1を超える額を出資している持分会社
  • 出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより、その事業の方針の決定に関する親会社等の支配的な影響力が上記の者と同等以上と認められる者

㋩子会社

いわゆる「兄弟会社」も密接法人となりますが、風営法第4条第1項第7号のハでは、これを「許可を受けようとする者が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にある者として国家公安委員会規則で定めるもの」と定義し、風営法施行規則第6条の3第3項において以下のいずれかに該当する者を申請法人の密接関係者としています。

  • 許可を受けようとする者がその議決権の過半数を所有している株式会社
  • 許可を受けようとする者がその資本金の2分の1を超える額を出資している持分会社
  • 出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより、その事業の方針の決定に関する当該許可を受けようとする者の支配的な影響力が前二号に掲げる者と同等以上と認められる者

上記㋑〜㋩に該当する者と関係を有する法人が風俗営業許可の申請を行うときは、上記㋑〜㋩に該当する者について、書面にて申告する必要があります。

密接な関係を有する法人に関する書類記載例①

このように1社に対し1枚ずつ書類を作成して提出することも可能ですが、関連法人が多くなるときは「別紙のとおり」と記載して、作成した別紙を提出する形でも構いません。

密接な関係を有する法人に関する書類記載例②
密接な関係を有する法人に関する書類記載例③

株主等名簿

親会社子会社の関係性を疎明(証明)するため、申請の際は株主等名簿の提出を求められます。この書類に特別な様式はありませんが、①株主の氏名又は名称、②株主の住所、③株主が所有する株式の数、④株主が株式を取得した日及び⑤株券の番号(株券不発行会社の場合は不要)が記載された書面である必要があります。

そもそも会社法においては株式会社について株主名簿を備え付けることを義務付けていることから、既存の株主名簿の写しを提出しても構いません。

ただし、令和8年2月現時点において弊所は数多くの法人申請を通しており、その際は①〜③のみを記載した書面でも受理されているため、最低限①〜③の情報のみを記載した書面を提出すれば足りるのではないかと解釈されます。

なお、合同会社等の持分会社の場合は、定款が実質的な社員名簿(出資者名簿)となるため、基本的にこのような名簿を添付する必要はありません。

株主等名簿記載例

密接な関係を有する法人に関する書類docx(16.77KB)pdf(51.46KB)
法第4条第1項第7号イに該当する法人一覧docx(18.82KB)pdf(96.73KB)
法第4条第1項第7号ロに該当する法人一覧docx(18.82KB)pdf(97.07KB)
法第4条第1項第7号ハに該当する法人一覧docx(18.82KB)pdf(96.74KB)
株主名簿(株式会社)docx(20.33KB)pdf(147KB)

密接法人の具体性

具体的に「緊密な関係がある」か否かの判断は、警察庁が公表する解釈運用基準(PDF:832KB)において、両者の関係が形成された経緯、両者の関係状況の内容、両者の過去の議決権の行使の状況、両者の商号の類似性等を踏まえることとされています。

例えば以下のような法人等は、一般的に緊密な関係がある者に該当する者と考えられるほか、過半数には及ばないまでも相当数の議決権を有していること、接客や経営に関するマニュアルの配布、役員や従業員の指導・教育を通じて事業の方針の決定に影響を及ぼしていること等も含め、法人間の関係性を総合的に考慮して判断されることとなります。

  • 役員若しくは使用人である者、又はこれらであった者を、他の法人の代表権のある役員として派遣している法人
  • 他の法人の資金調達額の総額のうち相当額について融資(債務保証及び担保の提供を含む)を行っている法人
  • 技術援助契約を締結しており、当該契約の終了により、事業の継続に重要な影響を及ぼすこととなる法人
  • フランチャイズ契約等により著しく事業上の影響を及ぼすこととなる法人

フランチャイズ店について

上記にあるとおり、フランチャイズ契約等を通じて本店とFC(フランチャイズ)店となった法人との間には擬似的な親子会社関係が成立したものと解釈されます。

したがって本店の法人が申請を行うときはFC店である法人を「子会社」(法第4条第1項第7号ハに該当する法人)として申告し、FC店の法人が申請を行うときは本店である法人を「親会社」(法第4条第1項第7号イに該当する法人)として申告します。

また、FC店の法人が申請を行うときは、同じくFC店として加盟している別法人は「兄弟会社」(法第4条第1項第7号ロに該当する法人)としてすべて申告します。

注意点

法人に対する規制の強化には、悪質ホストクラブのグループ営業対策という目的が背景にありますが、規制はホストクラブやキャバクラ等のいわゆる社交飲食店に限らず風俗営業全体に及びます。

特にゲームセンターやパチンコ店についてはフランチャイズ経営も多いことから、申請や届出の際は必要書類が著しく増加することになります。界隈では警視庁に対する申請について実に4万枚以上も書類が増えたとの情報もあります。

また、欠格事由が拡大したことから、例えば一FC店の一法人が風営法に違反すると、本店はもちろんのこと各FC店にまでその影響が及ぶ可能性もあるため、FC展開を検討するときや、FCに加盟しようとするときは、このようなリスクがあることも十分踏まえた上で選択を行うように心がけましょう。

風俗営業許可申請サポート

風俗営業は法令や条例の規制をダイレクトに被る営業形態です。規制は各市区町村条例に及んでいることも多いため、市区町村によっては都道府県条例よりもさらに厳しい条例(いわゆる上乗せ条例)が施行されている地域も存在します。

このように想定外の落とし穴にはまってしまうこともあるため、風俗営業の見切り発車は非常にリスクの大きい行為です。知人の風俗営業者が色々と入れ知恵してくれたとしても、それがその時期その地域その営業形態にすべて合致する正しい情報とは限りません。いずれにせよ風俗営業をはじめようとする際は、所轄の警察署や風営法に精通した行政書士に相談することを強くお薦めします。

弊所では、全国各地において、風俗営業許可申請の代行を承っています。事前調査、書類作成、関係各所とのやり取り及び書類提出に至るまで、まるっとフルサポートさせていただいています。また、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」として、さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応を心がけています。風俗営業許可を取得する際は、どうぞ弊所まで安心してご相談ください。

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