ゲームセンター開業ガイド│風営法5号営業許可について

少年時代、当時のゲームセンターは夢の国であり同世代の社交場でもありました。なけなしの小遣いを握りしめながら対戦ゲームやメダルゲームに夢中になったあの頃を思い出します。五十路の足音が忍び寄る現在も、レトロゲームのプレイ動画を眺めて郷愁に浸るのは、昭和末期から平成初期に青春を謳歌した我々世代ならではの感覚だと思います。
近年はスマホや家庭用ゲーム機の進化に押され、アーケードゲーム中心で構成されていた昔ながらのゲームセンターが廃れつつある一方で、若年層やファミリー層をメインターゲットとするクレーンゲーム専門店は好調を維持しており、ポップで明るいアミューズメント空間として広く支持を集めています。
実際弊所は毎週必ずどこかしらゲームセンターの開業に携わっており、専門とする行政書士が少ないことも相まって、ゲームセンターに関する業務は弊所の屋台骨のひとつとなっています。
そんなゲームセンターですが、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)では、5つある風俗営業のひとつに数えられており、営業をはじめようとする際には、公安委員会(警察署)から許可を受ける必要があります。
そこで本稿では、これからゲームセンターその他遊技場を開業しようとされる皆さまに向けて、開業のために必要となる基礎知識や手続方法について詳しく解説していきたいと思います。
目 次
風俗営業とは
風俗営業と言えば、大体の方がアダルトな雰囲気が漂うピンク系のお店をイメージされますが、風営法では、「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するために規制を行う必要があるもの」を風俗営業として定義し規制対象としています。
風営法の条文をそのまま紹介すると、ゲームセンター等営業は、「スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業」と定義されています。
射幸心とは「幸運や偶然によって思いがけない利益を得ることを期待する心理」であり、賭博等の違法行為を誘発する下地となったり未成年者の健全な育成を妨げる要因ともなりうることから、ことさらに射幸心を煽る行為を風営法上の規制対象としています。
もう少し俗っぽく言えば「ギャンブル性の高いゲーム」が「射幸心をそそるおそれのある遊技」であり、具体的に国家公安委員会規則に列挙された遊技設備を使用して営業を営むものが規制対象となります。
5つある風俗営業のうち風営法第2条第1項第5号に根拠となる条文があることから、警察関係者や行政書士からは「5号営業」と呼称されることがあります。
規制の対象
風営法のまどろっこしい条文に基づき、国家公安委員会規則では、規制対象となる遊技設備を具体的に以下のとおり例示しています。
- スロットマシンその他遊技の結果がメダル等の数量で表示される構造の遊技設備テレビゲーム機(勝敗を争うことが目的の内容又は遊技の結果が画面に表示されるもの)
- フリッパーゲーム機(ピンボール)
- トランプ、トランプ台を使用するトランプ遊技
- ルーレット、ルーレット台を使用するルーレット遊技
- クレーンゲーム機
得点が表示されるゲームではハイスコアを狙いたいという衝動に駆られますし、対戦型ゲームではその勝敗を賭博の対象としてしまうこともありえます。クレーンゲームにしても、「あと少しでお目当ての景品が取れるかもしれない」と考えて、ついついお金を使い過ぎてしまうということはよくあるお話しです。
これらはまさに「射幸心をそそるおそれのある遊技」であり、上記の遊技設備が風営法の規制対象とされているのは、「射幸心をそそるおそれのある遊技」に用いるものであることに加え、機械操作等により「運」をコントロールすることができてしまうという点にあります。
対象外の遊技設備
上記の遊技設備が規制対象とされているのは、それが「射幸心をそそるおそれのある遊技」に用いられるものであり、かつ機械操作等により「運」をコントロールすることができてしまうという点にあります。
逆に言えば、以下の遊技設備のように、射幸心をそそるおそれが少ないものや、「運」をコントロールする機能が備わっていないものについては、風営法の規制対象から除外されています。
- ビリヤード
- ボーリング
- バッティングセンター
- 投球速度計測ゲーム機
- パンチングマシン
- モグラ叩きゲーム機
- プリクラ機
- 占いゲーム機
- ガチャガチャ(カプセル容器玩具自販機)
- ドライブシュミレーションゲーム機
- フライトシュミレーションゲーム機
かつてはビリヤード場も風俗営業の規制対象とされていた時代がありましたが、ビリヤードは「運」の要素よりもプレイヤーの技量によって勝敗が決するスポーツ競技としての側面が強いため、健全な室内スポーツとして運営する限りにおいて風営法の規制対象外となったという経緯があります。
この理屈が理解できれば、ボーリング場やバッティングセンター等が風営法の規制対象外とされている理由もご理解いただけるのではないかと思います。
ガチャガチャ(カプセル容器玩具自販機)については、「運」の要素が強く、直感的に「射幸心をそそるおそれのある遊技」に該当するようにも思われますが、すでに子どもの玩具として定着しており、これを規制対象としてしまうことで設置場所も限定されてしまうことから、風営法上の規制対象からは除外されています。
デジタルダーツマシン等
愛好者が多いダーツやゴルフですが、これをデジタルシフトさせたデジタルダーツとシミュレーションゴルフについては、平成30年9月21日付の警視庁通達により、当面の間、「射幸心をそそるおそれのある遊技」の規制対象から外れることとなりました。
デジタルダーツについては、プロ選⼿による競技が⻑期にわたり⾏われており、シミュレーションゴルフについては、ゴルフの練習の⽤に供されているなど、運動競技⼜は運動競技の練習の⽤に供されている実態が認められることがその理由です。
ただし、この措置は以下の条件を満たすものに限り適用されるため、これを満たさないものについては、従来どおり「射幸心をそそるおそれのある遊技」として風営法の規制を受けることになります。
- 従業員が目視できること又はモニターで遊技設備の状況が確認できること
- ダーツマシンやシミュレーションゴルフ以外の遊技設備を設置しないこと
店舗に類する区画された施設
店舗に類する区画された施設とは、いわゆるゲームコーナーのように「店舗」とは言えない区画された施設において営業行為の行われるものをいい、これには旅館、ホテル、ショッピングセンター又は遊園地等の大規模な施設の内部にある区画された施設が該当します。
これらの施設であって、営業中における施設の内部を外部から容易に見通すことができるものについては、条文のとおり風営法の規制対象からは除外されていますが、ここで言う「外部から容易に見通すことができるもの」とは、通路等に接した面について、①テーブルの高さ程度以上の部分が開放されているものや、②無色透明で覆(おお)い等がなされていないガラス張りの構造等であって、内部の照明又は構造、設備若しくは物品等が見通しを妨げず、外部から内部のほぼ全体を見通すことができるゲームコーナーを想定しています。
ただし、区画の一部について外部から直接目視によっては見通すことができない場合であっても、その部分についてビデオカメラ等で撮影し、その映像を接する通路等に設置したモニターにリアルタイムに映し出すことなどにより、外部の一般の者がモニター上の映像を通じてその部分の状況を容易に確認することができるような措置が採られているものについても、「外部から容易に見通すことができるもの」に該当するものと解釈されています。
また、デパートやショッピングモールなどの大規模小売店舗内の区画された施設については、大規模小売店舗内の店舗に当たらない区画された施設のうち、ショッピングやこれに通常伴う用途に使われ、主にショッピング目的の来客が利用するものがこれに該当します。
10%ルール
本来であれば風営法の規制対象となる遊技設備であっても、ゲームコーナーの床面積(ゲーム機の設置面積の3倍で計算)が客席床面積(1フロア)の10%を越えない小規模なものであれば風俗営業の許可を取得する必要はありません。
法令の条文に明示されたルールではなく、警察庁のいわば「おめこぼし」と言うべきルールですが、このルールを利用して風俗営業許可を受けることなく営業を行っています。
ただし、デパートやショッピングモールであっても、営業所が明確に区画されていたりデパート等の直営でない場合は、フロア全体を客席床面積の基準とすることはできず、区画された営業所の客室が計算の基準となります。
なお、この特例的措置は、あくまでも「営業許可を取得するまでは必要ない」という趣旨であり、その営業が風俗営業であることに変わりはないため、営業許可に係るもの以外の規制はすべて適用されることになります。
風俗営業許可を必要とする設備であるか否かについては、射幸心をそそるおそれがあるかどうかによって判断されます。遊技設備を設置する場合は、所轄の警察署又は風営法に詳しい行政書士に問い合わせるようにしましょう。
アミューズメントカジノについて
近年は世界的なポーカーブームを背景として、気軽に本格的なポーカーを楽しめるポーカールームやポーカーバーが人気を獲得しています。
擬似的にカジノの雰囲気を楽しめる施設を便宜上アミューズメントカジノと呼称することがありますが、風営法上はゲームセンターと同じく「ゲームセンター等営業」としてその規制対象となります。
したがって、ゲームセンターに係る法令や条例の規定はアミューズメントカジノにもすべて適用されることとなります。
手続きの流れ

ゲームセンターその他遊技場を営業しようとするときは、営業所所在地を管轄する警察署に申請し、都道府県公安委員会から風俗営業の許可を受ける必要があります。
申請内容や所轄警察署により差異はありますが、大まかな申請の手順については以下の流れとなります。
- 事前調査
- 申請書類の作成
- 書類の提出
- 実査
- 許可証の交付
事前調査
後述するとおり、風俗営業許可を取得するためには、ヒトに関する要件(人的要件)、場所に関する要件(場所的要件)及び営業所の構造に関する要件(構造要件)のすべてを満たす必要があります。
特に営業所の所在地は重要な要素であり、良物件と見込んで契約したところ、その場所が実は風俗営業の営業禁止区域であったということもそう珍しいことではありません。(不動産業者は風営法の規制についてあまり詳しくはありません。)
このような不測の事態を回避するため、まずは営業所を設置する場所が風俗営業を行うことができる区域に該当するかどうかをしっかりと確認し、慎重に物件を選択するようにしてください。
許可申請に必要となる書類
申請は、以下の書類を営業所所在地を管轄する警察署の生活安全課保安係の窓口に提出することにより行います。
たとえば大阪であれば「違法建築ではないことを証明する書類」、岡山であれば「土地の登記簿謄本」など、これら以外の書類を追加で求められたり、申請前の事前協議を必須とする警察署もあるため、申請前にはその流れについて事前に確認の連絡を入れるようにしましょう。
- 風俗営業許可申請書
- 営業の方法
- 住民票の写し
- 欠格事項に該当しない旨の誓約書
- 誠実に業務を行う旨の誓約書
- 身分証明書
- 営業所使用権原を証明する書類
- 賃貸契約書等の写し
- 営業所の使用承諾書
- 建物登記簿謄本
- 用途地域を証明する書類
- 各種図面
- 営業所周辺の概略図
- 営業所の配置図
- 求積図
- 照明・音響・防音設備の配置図
- 定款・登記事項証明書(法人)
- 管理者の顔写真(2枚)
添付する図面については相応に精度の高いものを要求されるため、大多数の方がまず図面作成の段階でつまづかれます。物件管理会社が準備する簡易的な図面では不足し、建築士が作成する図面とも趣旨が異なることから、不慣れな方が一連の作業の中で最も苦心する工程となることは間違いありません。
適切な図面が提出されなければ審査はいつまで経っても進捗しないため、少しでも早く営業を開始するためには、行政書士等の専門家を入れるなどの対策を検討するようにしてください。
申請後の流れ
申請後、約2~7週間ほどを目処に担当者が営業所に立ち入り、提出した図面をもとにした営業所の構造確認(実査)が行われます。
実査の担当者は所轄警察署の職員、浄化協会(安全協会)の職員、警察本部の許可事務担当者等、都道府県ごとにバラエティに富んでいますが、どの都道府県もおおむね手厳しく、図面上に0.5cm程の違いがあるなど申請内容に不備があれば容赦なく書類な再提出や再検査を求められます。
申請書類に不備がなく、又は補正を完了した後は書類が警察署と警察本部とを往復し、申請から約2か月前後の期間を経て許可証と管理者証が交付されます。
人的要件
犯罪傾向がある人物や反社会的勢力とつながりのある人物等、適格性を欠く人物を風俗営業に関与させることは好ましくないことから、以下のいずれかの事由に該当する者については、風俗営業許可を受けることはできません。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 1年以上の拘禁刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 風営法その他の一定の法律に違反したことにより、1年未満の拘禁刑に処され、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 集団的又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある者
- アルコール、麻薬、大麻、阿片、覚醒剤の中毒者
- 心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者
- 風俗営業の許可を取り消され、取消しの日から5年を経過していない者(法人である場合は取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に法人の役員であった者で、取消しの日から5年を経過していない者
- 風俗営業許可の取消し処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に風俗営業を廃止した事を理由とする許可証の返納をした者で、返納日から5年を経過していない者
- 風俗営業許可の取消処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に合併により消滅した法人、許可証を返納した法人、分割により聴聞に係る風俗営業を承継させた法人、分割により聴聞に係る風俗営業以外の風俗営業を承継した法人の取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に役員であった者で消滅・返納・分割の日からそれぞれ5年を経過していない者
- 営業に関し、成年者と同一の能力を有しない未成年者(その者が営業者の相続人であって、その法定代理人が上記のいずれにも該当しない場合は除く)
- 法人の役員、法定代理人が欠格事由に該当する場合
場所的要件
そもそも風俗営業が規制対象とされているのは、その営業が善良の風俗と清浄な風俗環境を乱し、あるいは少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあるからです。
このような規制理由がある以上、風俗営業の営業所を住居集合地域や学校等の周辺に設置することはやはり好ましいことではありません。
また、これを全国一律の規制内容とすると実情にそぐわなくなることがあるため、風俗営業の営業所に係る場所的規制の詳細は、地域の特性に応じて都道府県条例で定められることとなります。
用途地域
用途地域とは、住居、商業、工業など市街地における用途の混在を防ぐことを目的として各自治体が設定する地域区分ですが、各都道府県では、この用途地域を基準として風俗営業の営業所について場所的規制を行っています。
ほとんどの都道府県条例では、原則として住宅街を想定した用途地域内における風俗営業を禁止し、営業許容地域を繁華街やそもそも住宅街には馴染みにくい工業地帯を想定した用途地域内に限定しています。
★営業が許容される用途地域の例
- 商業地域
- 近隣商業地域
- 準工業地域
- 工業地域
- 工業専用地域
- 無指定地域
ただし、これはあくまでも原則であり、都道府県条例では営業制限地域を拡大したり逆に緩和したりするなどして地域の実情に沿った運用を実施しています。
保全対象施設
各都道府県では、学校、病院その他の施設あって特にその周辺における良好な風俗環境を保全する必要がある施設を「保全対象施設」として定め、風俗営業の営業所について、保全対象施設の敷地から一定の距離内にある区域において設置することを禁止しています。
★保全対象施設の例
- 学校
- 図書館
- 児童福祉施設
- 病院
- 有床診療所
要するに住宅街では風俗営業を営むことができず、住宅街以外であっても保全対象施設の敷地から離れた場所においてのみこれを営むことが許容されています。
なお、営業可能地域や保全対象施設の設定は各都道府県ごとに異なるため、どのような規制があるのかは物件選定の段階からしっかりと確認するようにしてください。
時折、「この場所で風俗営業はできますか?」という内容のお問い合わせをいただくこともありますが、気軽に回答することができる事項ではなく、責任や作業負担も大きいため、申請代行までをサポートする場合を除き、無料相談の内容には含めていません。
構造要件
健全な営業と清浄な環境を維持するため、風俗営業の営業所の構造や設備については、下表のとおり細やかな要件が定められています。
| 客室内部構造 | 見通しを妨げる設備を設けないこと |
| 客室の出入口 | 施錠の設備を設けないこと 営業所外に直接通ずる出入口は可 |
| 営業所の照度 | 10ルクス超であること |
| その他 | 善良の風俗もしくは清浄な風俗環境を害する恐れのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと |
| 騒音又は振動の数値が一定の数値に満たない要すること | |
| 遊技料金として紙幣を挿入することができる装置や客に現金などを提供するための装置が備わっている遊技設備を設けないこと |
客室内部構造
問題となる「見通しを妨げる設備」とは、具体的には高さが1m以上となる遮蔽物(しゃへいぶつ)を指し、これには客室内に設置するテーブル、イス、カウンターテーブル等の什器のほか、観葉植物やラック等すべての物品が含まれます。
高さについてはその最大値が1m未満である必要があり、実査の際にはミリ単位で指摘を受けます。たとえば高さを調節できるイス等については、一番高くした状態にして、その最も高い位置が1m未満である必要があります。
また、客室の構造が極端なL字型であったり、客室全体を見通す際に死角となる狭いスペースがある構造も、「見通しを妨げる施設」として指摘を受けることがあります。
対策として、該当部分を客室から除外するという方法がありますが、あまりいびつな形状の物件は、選定段階から回避する方が賢明です。
遊技設備等に係る基準
近年は遊技設備や周辺機器のほか、衛生対策のための物品が多様化し、これらの物品がそもそも高さ1mを超えることも珍しくなくなりました。
そこでゲームセンター等営業の営業所における一定の設備については、殊更(ことさら)に客室の見通しを妨げるおそれが高い位置にない限り、原則として「見通しを妨げる設備」に該当しないという法令とは異なる判断基準が設けられています。
客室の出入口
営業所外に直接通ずる出入口を除き、客室に施錠をすることは認められていないため、鍵付きVIPルームのような個室を設けることはもちろんのこと、二重扉を設けてその両方に施錠をするような構造も認められません。
照度その他の注意点
薄暗いゲームセンターは非行の温床となりうるため、その客席は常に10ルクスを超える明るさを保つ必要があります。
つまみを回して(あるいはスライドして)明るさを任意に調整することができる調光器(スライダックス)は警察から敬遠されることが多く、これを設置している物件については、つまみ部分を最小下限に絞った場合でも客席照度が10ルクスを下回らないよう改良するか、もしくはスライダックスそのものを撤去する必要があります。
また、かつて横行した違法ポーカーゲーム機のように、紙幣を直接挿入することができる装置や客に現金などを提供するための装置が備わっている遊技設備を設けることは認められていません。
管理者の選任
風俗営業者は、営業所ごとに、営業所における業務の実施を統括管理する者のうちから、営業所における業務の適正な実施を確保するため必要な業務を行う者として、管理者1人を選任する必要があります。
営業者自らが営業所内における業務の実施を直接統括管理する場合には、営業者が自らを管理者として選任すればよく、他に管理者を選任する必要はありません。
また、管理者は複数の営業所の管理者を兼任することはできず、その営業所に常勤して管理者の業務に従事しうる状態にあることが原則ですが、2つの営業所が接着しており、双方を同時に統括管理し管理者の業務を適正に行い得る場合にあっては、2つの営業所の管理者を同一人とすることが認められます。
なお、このように重要なポジションであることから管理者には営業者の欠格事由に準ずる欠格事由があり、さらに管理者の現住所があまりに遠方であるとき(片道おおむね2時間以内で通勤することが困難な場合)は、警察から「待った」が入ることがあります。
★無人ゲームセンターについて
ゲームセンターの営業所には常勤の管理者を選任する必要があることから、ゲームセンターの完全無人営業は認められていません。
ただし、管理者が常時営業所の近くに待機していたり、近くに兼任の管理者が常駐する別の営業所がある場合には無人営業も可能であるものと解釈されます。
市町村条例等による規制
営業者は法令や都道府県条例のみならず、営業所所在地の各市町が制定する市町村条例にも服することとなりますが、市町村条例は都道府県条例よりも厳しい規定が上乗せされていることがあります。
特に遊技場の営業については厳しい規制が設けられていることが多く、これを知らずに営業をはじめることは、条例違反による行政処分が下されるリスクを著しく高めます。
警察担当者や風営法専門をうたう行政書士であっても、見落としていたり、そもそも存在を知らないこともあるため、ひょっこり風俗営業許可だけが通ってしまい、後から大事に発展することも考えられます。(「宝塚市パチンコ条例事件」をチェック!)
不測の事態を回避するため、関係条例をすべて読み込むか、あるいは本当に精通した行政書士へ相談することをお薦めします。
景品提供の禁止
風営法では、ゲームセンター等営業の営業者について、「遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない」旨の規定を定めています。(第23条第2項)
これは賞品の名目いかんにかかわらず、その営業に係る遊技の結果に応じて提供するすべての金品に適用されるルールであり、メダルゲームで獲得したメダルを賞品や賞金に交換するという行為はもちろんのこと、ドリンクのサービス券や割引クーポン券を発行することも認められていません。
ただし、日本アミューズメント産業協会が定めるガイドラインに従って運営がなされていれば、クレーンゲームにおける景品の提供は違法行為とはみなされず取締りの対象ともなりません。
これは法令には規定の無い警察の裁量的ルールであり、対象はあくまでもクレーンゲームに限定されています。
eスポーツと風営法

eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)は、コンピュータゲームやビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技化したものであり、世界的規模で展開されている新たな成長産業です。
オリンピック種目に選ばれる可能性も見据えてさらなる発展が期待されている一方で、風営法との関係から、以下の点について識者の間で一部論争の対象となっています。
2つの論点
- 大規模な会場を使用して継続的に大会が開催される場合において、ビデオゲームを用いて運営する行為は、風俗営業として許可が必要となるのではないか。
- 賞金を分配する行為が賭博罪や風営法で規定されている「賞品の提供の禁止」に触れるのではないか。
個人や企業が会場をおさえて一度限りのゲーム大会を開催することについて特に問題は生じませんが、継続的に大会を開催する行為が営業行為に該当するのではないかという問題が①の論点であり、参加者と参加料を募って賞金大会を開催する行為が刑法上の賭博罪や風営法上の「賞品の提供の禁止」に抵触するのではないかというのが②の論点です。
これらの論点については、日本eスポーツ連合(JeSU)が警察庁との協議を重ねてきたという経緯があり、現在は「JeSU参加料徴収型大会ガイドライン」に則って運営されてる大会であれば、これらの問題は発生しないという一応の解決に至っています。
その他注意点
無事に風俗営業許可を取得した後も、風俗営業者には禁止されている行為や遵守すべき義務があり、これに違反した状態で運営を継続することはできません。
営業時間の制限
ゲームセンターについて、深夜(午前0時から午前6時までの時間)における営業は、原則として認められていません。
ただし、各都道府県が制定する条例では、1時まで営業を延長することが許容される地域や、逆に営業を短縮しなければならない地域が設定されていることがあります。
未成年者の立入制限について
ゲームセンターという特性上、未成年者(18歳未満の者)の立入りそのものについては禁止されていませんが、午後10時以後はたとえ保護者が同伴する場合であっても未成年者の立入りは全面的に禁止されています。
また、条例では保護者が同伴する場合を除き、午後6時(大阪府では午後7時)以降営業所に16歳未満の者を客として立ち入らせることを禁じていることが多くあります。
メダル等の取扱いについて
風俗営業者であれば、料金を受領してメダル等を貸し出すことや、結果に応じてメダル等を払い出すことは可能ですが、「遊戯の用に供する玉、メダルその他これらに類する物を客に営業所外に持ち出させること」が禁止されているため、客の退店時にメダル等を持ち帰らせることはできません。
獲得したメダル等を次回の来店時に使用してもらうためには、店側で預かりシステムを設けることが有効ですが、ここでも「遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること」が禁止されているため、メダル等の枚数を確認できる預かり証を発行することはできません。
ゲームセンター開業サポート

風俗営業許可申請は、必要書類が非常に多く、場所や設備の確認といった事前調査の必要性もあることから、手続きには相当な負担が強いられます。都道府県ごとに条例や運用方法の違いも存在するため、風営法に精通していなければ、たとえ行政書士であったとしても大変な作業となることは間違いありません。
弊所は風俗営業に関する手続きに関与する機会が多く、アミューズメント施設の開業についても、同業他社より数多くの経験を積んできたという自負があります。兵庫大阪の近畿圏内はもちろんのこと、全国各地で風俗営業許可申請を取り扱った実績も豊富に有します。そのためご依頼をいただいた際は、面倒な事前調査から、警察署との協議、書類の作成と収集、実査の立会いに至るまでを含めて、しっかりまるっと迅速にサポートさせていただいています。
また、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」として、さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応を心がけています。風俗営業許可の取得でお困りの際は、弊所までどうぞお気軽にご相談ください。
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