雀荘におけるレート設定の合法性・違法性について考察するエントリー

麻雀猫

弊所は雀荘(マージャン店)の営業許可申請に携わる機会の多い行政書士事務所ですが、依頼者の皆様から時折受けるのが「レート」に関するご質問です。

ご存じのとおり、我が国において賭け麻雀等の賭博行為は、競馬や競艇といった公営ギャンブルを除き、刑法上の賭博罪や常習賭博罪といった犯罪に抵触し全面的に禁止されています。

そもそも「レート」とは、点数に対する換金率を指すため、これを設定すること自体が法に抵触する行為とみなされます。

その一方で、「レート」が低い賭け麻雀であれば、あたかも違法ではないかのような風説があることも承知しています。

結論から言えば、レートが高かろうが低かろうが賭け麻雀が違法行為であることは間違いありません。犯罪であるため、当然に摘発されるリスクもあります。

ただし、実務上はすべての賭け麻雀が摘発の対象となるわけではありません。本稿では、法律の解釈、風説及び実務面のすべてから、雀荘におけるレートの設定の適否について詳しく解説していきたいと思います。

レートについて

麻雀は「点数」によって勝敗を競い合う遊戯であり、個々が獲得した点数に応じてやり取りされる金銭の額が「レート」です。慣習として、「1,000点」を「何円」に換算するかによって、以下のようなレートが存在しています。

ノーレート掛け金なし
テンイチ1,000点=10円
テンニ1,000点=20円
テンサン1,000点=30円
テンゴ1,000点=50円
テンピン1,000点=100円
テンリャンピン1,000点=200円
ウーピン1,000点=500円
デカピン1,000点=1,000円

上表のうち、違法でないのは「ノーレート」のみです。何度も言いますが、賭け麻雀は賭博にあり違法であるというのが大前提であるということはしっかりと頭に入れるようにしてください。

賭博について

そもそも賭博とは、金銭や品物を賭けて行われる遊戯のことを指します。より具体的に言えば、「偶然の勝敗によって財物や財産上の利益の得喪を2人以上の者が争う行為」が賭博行為です。

そして刑法第185条では、「賭博をした者は刑罰に処する」と明記しています。また、常習として賭博をした者は常習賭博の罪(刑法第186条第2項)として3年以下の懲役、賭博場を開張し又は博徒を結合して利益を図った者は賭博場開張等図利の罪(刑法第186条第2項)として3か月以上五年以下の懲役に処されます。

その一方で、刑法第185条には「一時の娯楽に供する物をけたにとどまるときは、この限りでない。」という続きがあるため、金銭や品物を賭けて行われる遊戯であっても、「一時の娯楽」にとどまる場合であれば賭博罪には当たらないこともまた明示されています。

一時の娯楽について

一時の娯楽とは、文字通り「その場限りの娯楽」であり、娯楽を楽しむためのスパイスとして行われるささやかな賭け事のことを指します。

たとえば家族や友人の間で高額ではない食事やジュースを賭けて麻雀を打つことがその代表例です。正直に言えば、これくらいのことであれば私も遊びの範疇として行うことがあります。笑

ただし、高級なブランド品や希少なレアアイテム等を賭けの対象とする場合は、一時の娯楽の範疇を超えてしまうことから賭博罪に該当することになります。

麻雀大会について

前記したとおり、賭博とは「偶然の勝敗によって、財物や財産上の利益の得喪を2人以上の者が争う行為」を指します。

麻雀が技術の介入が勝敗を決する要素となる遊戯であることは間違いありませんが、「運=偶然」が勝敗を決する要素となることもまた事実です。したがって麻雀を賭博行為とするためには、「財物や財産上の利益の得喪を2人以上の者が争う」行為であることがその前提となります。

この点、単に参加料という財物を支払って賞金や賞品の出ない麻雀大会に参加したとしても、結果によって財物や財産上の利益を獲得するわけではないことから賭博行為には該当しません。

他方、参加者から集めた参加料を元資として開催する賞金大会に参加することは、「得=利益(賞金)の獲得」と「喪=損失(参加料の損失)」を複数人で競う行為であることから、賭博行為に該当する可能性があります。当然主催者についても賭博場開張等図利の罪が成立する可能性は高くなります。

これらの罪を回避するためには、協賛者が賞金を出す等、参加料と賞金とを明確に区分する必要があります。

なお、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)では、いかなる名目であっても、雀荘営業者が来店者に対して勝敗の結果に応じた賞品を提供することを禁止しているため、賞金や賞品を提供することのほか、ゲーム料金を割り引きしたりドリンクをサービスするような利益供与も含めてすべて禁止されています。

したがって、雀荘において賞金や賞品を出す大会を開催することは、例え協賛者がこれを提供する場合であったとしても難しいのではないかと解釈されます。

低レートでの賭け麻雀について

金銭や品物を賭けて行われる遊戯であっても、「一時の娯楽」にとどまる場合であれば賭博罪には当たらないことはすでに解説したとおりです。

前記したレート表のうち、テンイチからテンサンの範囲であれば、やり取りする金額は半荘あたり最大でも1,000円程度で済むため、これを「一時の娯楽」と見ることかできるのではないかという意見があります。実際、このくらいのレートであれば摘発されたとしても罰せられる可能性は低くなります。

このような事実上の黙認状態があることから、「テンピン以下のレートであれば違法行為ではない」という風説が流布されてるようですが、何かしらの明確な基準があるわけではなく、違法行為であることには変わりありません。警察が黙っているという事実は、裏を返せば「いつでも摘発に転じる」状態であるとも言えます。

また、時折「レート〇〇」と書いた看板をデカデカと掲げている雀荘を目にすることがありますが、例えそれが低レートであったとしてもまったくお薦めできるものてまはありません。特に営業許可申請中にそのような看板を掲げていると許可が下りない可能性が高まります。

雀荘営業者の場合は、営業所内での賭け麻雀の開催について賭博場開張図利罪賭博場開張図利の罪が成立する可能性があり、同時に風営法違反となる余地があるため特に注意が必要です。

雀荘開業サポート

風俗営業許可申請は必要書類が非常に多く、場所や設備の確認といった事前調査の必要性もあることから、手続きには相当な負担が強いられます。都道府県ごとに条例や運用方法の違いも存在するため、風営法に精通していなければ、たとえ行政書士であったとしても大変な作業となることは間違いありません。

弊所は風俗営業に関する手続きに関与する機会が多く、雀荘の開業についても、同業他社より数多くの経験を積んできたという自負があります。そのため、ご依頼をいただいた際は、面倒な事前調査から、警察署との協議、書類の作成と収集、実査の立会いに至るまでを含めて、しっかりまるっと迅速にサポートさせていただいています。

また、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」として、さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応を心がけています。風俗営業許可の取得でお困りの際は、弊所までどうぞお気軽にご相談ください。

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