京都におけるゲームセンター開業と営業許可の申請について

京都府でゲームセンターを始める方法

アラフィフ世代の私が少年期にたまり場としていたゲームセンターですが、近年はスマホゲームや家庭用ゲーム機が充実したことに伴い、かつての隆盛は失われつつあるのが現状です。

その一方で、若年層をターゲットとしたクレーンゲーム専門店は好調で、さらには中高年層をターゲットとしてあえてレトロゲームの筐体を店内に配置したゲームセンター等に関するご相談もちょこちょこいただけるなど、その灯火は決して消えたわけではありません。

そんなゲームセンターですが、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)では、5つある風俗営業のひとつに数えられており、営業をはじめようとする際には、公安委員会(警察署)から許可を受ける必要があります。

許可を受けるための申請は、風営法に加えて各自治体条例の影響を色濃く受けるていることから、営業所所在地の管轄によって手続きに違いがあることが特色です。

そこで本稿では、これから京都府内においてゲームセンターその他遊技場を開業しようとされる皆さまに向けて、開業のために必要となる風俗営業許可(5号営業)の申請やその手続方法について解説していきたいと思います。

風俗営業とは

風俗営業と言えば、大体の方がアダルトな雰囲気が漂うピンク系のお店をイメージされますが、風営法では、「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するために規制を行う必要があるもの」を風俗営業として定義し規制対象としています。

このうちゲームセンター等営業は、「スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業」として風営法の規制対象とされています。

1号営業キャバレー、待合、料理店、カフェその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業キャバクラ、ラウンジ、ホストクラブ
2号営業喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計った営業所内の照度を10ルクス以下として営むもの低照度飲食店
3号営業喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5㎡以下である客席を設けて営むもの区画席飲食店
4号営業まあじゃん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業雀荘ぱちんこ店
5号営業スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業ゲームセンター、アミューズメント施設

射幸心とは、幸運や偶然によって思いがけない利益を得ることを期待する心理を言いますが、射幸心を煽(あお)る営業は、賭博等の違法行為を誘発したり未成年者の健全な育成を妨げる要因ともなりうることから風営法上の規制対象とされています。

なお、「5号営業」と呼称されているのは、風営法第2条第1項第5号において、風俗営業の一形態として区分されていることが由来です。

規制の対象

前記したとおり、風営法の規制対象となるのは、「スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る)を備える施設です。

この規定に基づき、国家公安委員会規則及び警察庁の通達では、規制対象となる遊技設備を具体的に以下のとおり例示しています。

  • スロットマシンその他遊技の結果がメダル等の数量で表示される構造の遊技設備
  • テレビゲーム機(勝敗を争うことが目的の内容又は遊技の結果が画面に表示されるもの)
  • フリッパーゲーム機(ピンボール)
  • トランプ、トランプ台を使用するトランプ遊技
  • ルーレット、ルーレット台を使用するルーレット遊技
  • クレーンゲーム機

得点が表示されるゲームではハイスコアを狙いたいという衝動に駆られますし、対戦型ゲームではその勝敗を賭博の対象としてしまうこともありえます。クレーンゲームにしても、「あと少しでお目当ての景品が取れるかもしれない」と考えて、ついついお金を使い過ぎてしまうということはよくあるお話しです。

これらはまさに「射幸心をそそるおそれのある遊技」であり、上記の遊技設備が風営法の規制対象とされているのは、「射幸心をそそるおそれのある遊技」に用いるものであることに加え、機械操作等により「運」をコントロールすることができてしまうという点にあります。

対象外の遊技設備

上記の遊技設備が規制対象とされているのは、それが「射幸心をそそるおそれのある遊技」に用いられるものであり、かつ機械操作等により「運」をコントロールすることができてしまうという点にあります。

逆に言えば、以下の遊技設備のように、射幸心をそそるおそれが少ないものや、「運」をコントロールする機能が備わっていないものについては、風営法の規制対象から除外されています。

  • ビリヤード
  • ボーリング
  • バッティングセンター
  • 投球速度計測ゲーム機
  • パンチングマシン
  • モグラ叩きゲーム機
  • プリクラ機
  • 占いゲーム機
  • ガチャガチャ(カプセル容器玩具自販機)
  • ドライブシュミレーションゲーム機
  • フライトシュミレーションゲーム機

かつてはビリヤード場も風俗営業の規制対象とされていた時代がありましたが、ビリヤードは「運」の要素よりもプレイヤーの技量によって勝敗が決するスポーツ競技としての側面が強いため、健全な室内スポーツとして運営する限りにおいて風営法の規制対象外となったという経緯があります。

この理屈が理解できれば、ボーリング場やバッティングセンター等が風営法の規制対象外とされている理由もご理解いただけるのではないかと思います。

ガチャガチャ(カプセル容器玩具自販機)については、「運」の要素が強く、直感的に「射幸心をそそるおそれのある遊技」に該当するようにも思われますが、すでに子どもの玩具として定着しており、これを規制対象としてしまうことで設置場所も限定されてしまうことから、風営法上の規制対象からは除外されています。

デジタルダーツマシン等

愛好者が多いダーツやゴルフですが、これをデジタルシフトさせたデジタルダーツとシミュレーションゴルフについては、平成30年9月21日付の警視庁通達により、当面の間、「射幸心をそそるおそれのある遊技」の規制対象から外れることとなりました。

デジタルダーツについては、プロ選⼿による競技が⻑期にわたり⾏われており、シミュレーションゴルフについては、ゴルフの練習の⽤に供されているなど、運動競技⼜は運動競技の練習の⽤に供されている実態が認められることがその理由です。

ただし、この措置は以下の条件を満たすものに限り適用されるため、これを満たさないものについては、従来どおり「射幸心をそそるおそれのある遊技」として風営法の規制を受けることになります。

  • 従業員が目視できること又はモニターで遊技設備の状況が確認できること
  • ダーツマシンやシミュレーションゴルフ以外の遊技設備を設置しないこと

ゲームコーナー(10%ルール)

本来であれば風営法の規制対象となる遊技設備であっても、ゲームコーナーの床面積(ゲーム機の設置面積の3倍で計算)が客席床面積(1フロア)の10%を越えない小規模なものであれば風俗営業の許可を取得する必要はありません。

法令の条文に明示されたルールではなく、警察庁のいわば「おめこぼし」と言うべきルールですが、実際にショッピングモールやホテルの一角で見かけることのある直営ゲームコーナーでは、このルールを利用して風俗営業許可を受けることなく営業を行っています。

ただし、デパートやショッピングモールであっても、営業所が明確に区画されていたりデパート等の直営でない場合は、フロア全体を客席床面積の基準とすることはできず、区画された営業所の客室が計算の基準となります。

なお、この特例的措置は、あくまでも「営業許可を取得するまでは必要ない」という趣旨であり、その営業が風俗営業であることに変わりはないため、営業許可に係るもの以外の規制はすべて適用されることになります。わゆる10%ルールと言われるルールです。

風俗営業許可を必要とする設備であるか否かについては、射幸心をそそるおそれがあるかどうかによって判断されます。遊技設備を設置する場合は、所轄の警察署又は風営法に詳しい行政書士に問い合わせるようにしましょう。

アミューズメントカジノについて

近年は世界的なポーカーブームを背景として、気軽に本格的なポーカーを楽しめるポーカールームやポーカーバーが人気を獲得しています。

擬似的にカジノの雰囲気を楽しめる施設を便宜上アミューズメントカジノと呼称することがありますが、風営法上はゲームセンターと同じく「ゲームセンター等営業」としてその規制対象となります。

したがって、ゲームセンターに係る法令や条例の規定はアミューズメントカジノにもすべて適用されることとなります。

風営法5号営業許可

警察署のイラスト

京都府内においてゲームセンターその他遊技場を営業しようとするときは、営業所を管轄する警察署に申請し、京都府公安委員会から風俗営業の許可を受ける必要があります。

申請内容や所轄警察署により差異はありますが、大まかな申請の手順については以下の流れとなります。

  1. 事前調査
  2. 申請書類の作成
  3. 書類の提出
  4. 実査
  5. 許可証の交付

事前調査

後述するとおり、風俗営業許可を取得するためには、ヒトに関する要件(人的要件)、場所に関する要件(場所的要件)及び営業所の構造に関する要件(構造要件)のすべてを満たす必要があります。

特に営業所の所在地は重要な要素であり、良物件と見込んで契約したところ、その場所が実は風俗営業の営業禁止区域であったということもそう珍しいことではありません。(不動産業者は風営法の規制についてあまり詳しくはありません。)

このような不測の事態を回避するため、まずは営業所を設置する場所が風俗営業を行うことができる区域に該当するかどうかをしっかりと確認し、慎重に物件を選択するようにしてください。

許可申請に必要となる書類

風俗営業の許可申請は、以下の書類を営業所を管轄する警察署の生活安全課保安係の窓口に提出することにより行います。所轄によってはさらに事前協議を求められることもあるため、申請前にはその流れについて事前に確認の連絡を入れるようにしましょう。

  • 風俗営業許可申請書
  • 営業の方法を記載した書類
  • 営業所に係る賃貸借契約書の写し
  • 営業所に係る使用承諾書
  • 営業所の建物に係る登記事項証明書
  • 営業所の平面図
  • 営業所の配置図
  • 営業所及び客室の求積図
  • 照明・音響・防音設備の配置図
  • 営業所の周囲の略図
  • 営業所が所在する位置の用途地域を証明する書類
  • 欠格事項に該当しない旨の誓約書(申請者・役員・管理者)
  • 誠実に業務を行う旨の誓約書(管理者)
  • 住民票の写し(申請者・役員・管理者)
  • 市区町村長の身分証明書(申請者・役員・管理者)
  • 定款(法人の場合)
  • 法人に係る登記事項証明書(法人の場合)
  • 株主名簿の写し(株式会社の場合)
  • 密接な関係を有する法人の名称等を記載した書面(法人であって密接な関係を有する法人がある場合)
  • 管理者の写真2枚(縦3.0cm、横2.4cm)

(※)弊所のサポートをご利用いただける場合、皆さまが準備されるのは赤文字で示した書類のみです。残りの書類はすべて弊所がそろえますのでご安心ください。

添付する図面については相応に精度の高いものを要求されるため、大多数の方がまず図面作成の段階でつまづかれます。物件管理会社が準備する簡易的な図面では不足し、建築士が作成する図面とも趣旨が異なることから、不慣れな方が一連の作業の中で最も苦心する工程となることは間違いありません。

適切な図面が提出されなければ審査はいつまで経っても進捗しないため、少しでも早く営業を開始するためには、行政書士等の専門家を入れるなどの対策を検討するようにしてください。

申請後の流れ

申請後、約3〜5週間ほどで担当者による実査(立入検査)があり、図面をもとにして店舗の構造の確認が行われます。この実査はどの都道府県も非常に手厳しく、測量した図面に0.5cm程の違いがあるなど申請内容に不備があれば再提出や再検査を求められます。

申請書類に不備がなく、又は補正を完了した後は書類が警察署と警察本部とを往復し、申請から約2か月前後の期間を経て許可証と管理者証が交付されます。

補正命令は定番の作業工程ですが、風俗営業許可の申請に手慣れた行政書士であれば当初からある程度の補正があることを見込んでいるため、すんなりと補正作業にも対応してくれます。

人的要件

犯罪傾向がある人物や反社会的勢力とつながりのある人物等、適格性を欠く人物を風俗営業に関与させることは好ましくないことから、以下のいずれかの事由に該当する者については、風俗営業許可を受けることはできません。

  1. 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  2. 1年以上の拘禁刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  3. 風営法その他の一定の法律に違反したことにより、1年未満の拘禁刑に処され、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  4. 集団的又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある者
  5. アルコール、麻薬、大麻、阿片、覚醒剤の中毒者
  6. 心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者
  7. 風俗営業の許可を取り消され、取消しの日から5年を経過していない者(法人である場合は取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に法人の役員であった者で、取消しの日から5年を経過していない者
  8. 風俗営業許可の取消し処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に風俗営業を廃止した事を理由とする許可証の返納をした者で、返納日から5年を経過していない者
  9. 風俗営業許可の取消処分に係る聴聞公示日から処分をする日又は処分をしない事を決定した日の間に合併により消滅した法人、許可証を返納した法人、分割により聴聞に係る風俗営業を承継させた法人、分割により聴聞に係る風俗営業以外の風俗営業を承継した法人の取消処分に係る聴聞公示日以前60日以内に役員であった者で消滅・返納・分割の日からそれぞれ5年を経過していない者
  10. 営業に関し、成年者と同一の能力を有しない未成年者(その者が営業者の相続人であって、その法定代理人が上記のいずれにも該当しない場合は除く)
  11. 法人の役員、法定代理人が欠格事由に該当する場合

場所的要件

すでに説明したとおり、風俗営業許可を取得する際には営業所所在地が重要なファクターになります。物件契約前には、以下の事項をしっかりと確認・把握するようにしてください。。

条例における地域区分

用途地域とは、住居、商業、工業など市街地における用途の混在を防ぐことを目的として各自治体が設定する地域区分ですが、京都府風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例(以下、条例)では、この用途地域を基準に営業所所在地を第一種地域から第三種地域に区分して風俗営業の場所的規制を行っています。

第一種地域第1種低層住居専用地域
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域
第2種住居地域、準住居地域

田園住居地域
第二種地域①近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域及び工業専用地域
②第1種住居地域、第2種住居地域及び準住居地域のうち国道又は府道の側端から25m以内の地域
③第1種住居地域、第2種住居地域及び準住居地域のうち鉄道に係る停車場の周囲50m以内の地域
④その他の地域、第1種地域及び第3種地域以外の地域
第三種地域①中京区の区域のうち三条通、寺町通、中京区と東山区との境界及び中京区と下京区との境界をもって囲む地域
②東山区の区域のうち三条通、松原通、東大路通、東山区と中京区との境界及び東山区と下京区との境界をもって囲む地域
③下京区の区域のうち松原通、寺町通、下京区と中京区との境界及び下京区と東山区との境界をもって囲む地域
第3種地域
★第三種地域

京都府における営業制限地域

風紀上の理由から、原則として風俗営業の営業所を住宅街に設置することは認められていません。そのため、上記の地域区分のうち住宅街(住居集合地域)を想定した第一種地域(以下参照)においては、原則として風俗営業を営むことが禁止されています。

  • 第1種低層住居専用地域
  • 第2種低層住居専用地域
  • 第1種中高層住居専用地域
  • 第2種中高層住居専用地域
  • 第1種住居地域、第2種住居地域及び準住居地域(第二種地域に該当する地域を除く)
  • 田園住居地域
  • 工業専用地域(都市計画法上の規制)

これを逆に解釈すれば、風俗営業を営むことが認められている地域は、原則として繁華街や工業地域を想定する第二種地域及び第三種地域(以下参照)に限定されることになります。

  1. 商業地域
  2. 近隣商業地域
  3. 準工業地域
  4. 工業地域
  5. 無指定地域

ただし、第1種住居地域、第2種住居地域及び準住居地域のうち、鉄道の駅(転轍器を有するもの)の周囲50m以内の地域又は国道若しくは府道の側端から25m以内の地域については、第一種地域ではなく第二種地域として風俗営業可能地域となります。

京都における営業可能地域

保全対象施設

風俗営業の営業所は、病院や学校など、風俗営業から有害な影響を受けないよう風営法によって一定の保護を受ける施設(保全対象施設)から、一定の距離を超えて設置する必要があります。つまり、一定の用途地域に該当する区域であって、なおかつ保全対象施設から一定の距離にある場所でのみ風俗営業を営むことが認められています。

保全対象施設の種類と離すべき距離は自治体ごとに異なりますが、京都府では、以下の施設を保全対象施設として指定しています。

  • 学校教育法第1条に規定する学校
  • 児童福祉法第7条第1項に規定する児童福祉施設
  • 病院及び患者を入院させるための施設を有する診療所
  • 図書館法第2条第1項に規定する図書館
  • 保健所
  • 博物館法第2条第1項に規定する博物館

ゲームセンターの営業所は、営業所が第二種地域に所在するか第三種地域に所在するかの別により、これらの施設の敷地(これらの施設の用に供するものと決定した土地を含む)から、それぞれ下表の距離を超える位置においてのみ設置することが許容されています。

保全対象施設第二種地域第三種地域
①大学以外の学校
②児童福祉施設
③病院及び診療所のうち患者を入院させるための施設を有する診療所
④図書館
70m50m
①大学
②保健所
③博物館
50m30m
★学校

条例において保全対象施設として指定される「学校」とは、学校教育法第1条に規定するもの及び同法第134条第1項に規定する各種学校のうち主として外国人の幼児、児童、生徒等に対して教育を行うものをいいます。

まず学校教育法第1条では、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校を「学校」として定義しています。

これらの学校は、学校教育法第1条に規定があることから、「1条校」と呼ばれ、同法第124条・第134条に規定される「非1条校」(専修学校及び各種学校)とは区別されています。

このうち耳馴染みの薄い「義務教育学校」とは、現行の小・中学校とは異なる、小学校から中学校までの義務教育を一貫して行う学校のことです。

また、「特別支援学校」とは、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者、または病弱者等に対し、幼稚園、小学校、中学校または高等学校に準ずる教育を施すための学校です。

加えて府条例では、同法第134条第1項に規定する各種学校(学校教育に類する教育を行うもの)のうち主として外国人の幼児、児童、生徒等に対して教育を行うものについても保全対象施設として指定しているため、知事の認可を受けた「外国人学校」も保全対象施設に該当します。

なお、大学も保全対象施設に含まれますが、距離制限について他の「1条校」よりは緩い規制が適用されます。

★図書館

図書館法第2条第1項では、「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーシヨン等に資することを目的とする施設で、地方公共団体、日本赤十字社又は一般社団法人若しくは一般財団法人が設置するもの(学校に附属する図書館又は図書室を除く)」を「図書館」として定義しています。

設置主体が「地方公共団体、日本赤十字社又は一般社団法人若しくは一般財団法人」と明示されていることから、たとえば国や学校法人が設置する図書館は保全対象施設には含まれません。

★児童福祉施設

児童福祉法第7条第1項では、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、児童心理治療施設、児童自立支援施設、児童家庭支援センター及び里親支援センターを「児童福祉施設」と定義しており、条例ではこれらすべての施設を保全対象施設として指定しています。

ただし、同法第39条第1項において「保育所」は、「保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設(利用定員が20人以上であるものに限り、幼保連携型認定こども園を除く)」と定義されています。そのため、単に「保育所」や「保育園」と名称にある施設が、必ずしも同法第7条第1項の「児童福祉施設」に該当するわけではありません。

具体的には、条文が保育所を「利用定員が20人以上であるものに限る」としていることから、利用定員が20人未満の小規模保育事業所については、同法第39条の保育所とはみなされません。また、企業主導型保育所のような認可外保育施設についても、同様に保全対象施設からは除外されます。

★児童厚生施設

児童福祉法第40条において、児童厚生施設は「児童遊園、児童館等、児童に健全な遊びを与えて、その健康を増進し、または情操をゆたかにすることを目的とする施設」と定義されています。この定義に含まれる施設のうち、特に児童遊園については、地図上の情報や外観だけでは一般的な公園との判別が困難な場合があるため、実務上の確認や情報収集の際には細心の注意を払う必要があります。

★保健所

保健所は、地域保健法に基づき、都道府県、指定都市中核市その他の政令で定める市又は特別区が設置する機関ですが、条例では全国的に珍しく、「保健所」も保全対象施設として指定しています。

名称所在地
京都市保健所京都市中京区柳馬場通御池下る柳八幡町65番地
乙訓保健所向日市上植野町馬立8
山城北保健所宇治市宇治若森7-6
山城北保健所綴喜分室京田辺市田辺明田1
山城南保健所木津川市木津上戸18-1
南丹保健所南丹市園部町小山東町藤ノ木21
中丹西保健所福知山市篠尾新町一丁目91番地
中丹東保健所舞鶴市字倉谷1350-23
丹後保健所京丹後市峰山町丹波855
★博物館

博物館法第2条第1項では、「博物館」を、「歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管(育成を含む)し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、併せてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関(公民館及び図書館除く)のうち、都道府県又は指定都市の教育委員会から登録を受けたもの」(下表参照)と定義しています。

歴史や文化を重んじる京都らしく「博物館」も保全対象施設となりますが、同法第34条に基づき「博物館に相当する施設」として指定された施設については、保全対象施設から除外されています。

名称所在地
武田薬品工業株式会社 京都薬用植物園京都市左京区一乗寺竹ノ内町11番地   
樂美術館京都市上京区油小路通一条下る油橋詰町87番地1
福田美術館京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3番地16
漢検 漢字博物館・図書館京都市東山区祗園町南側551番地
京都市青少年科学センター京都市伏見区深草池ノ内町13番地
島津製作所 創業記念資料館京都市中京区西生洲町478番地1号
京都市動物園京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
風俗博物館 京都市下京区堀川通新花屋町下る井筒左女牛ビル5階
霊山歴史館京都市東山区清閑寺霊山町1番地
日図デザイン博物館京都市左京区岡崎成勝寺町9番地1
北村美術館京都市上京区河原町通り今出川下る一筋目東入
茶道資料館京都市上京区堀川通寺之内上る寺之内竪町682番地
泉屋博古館京都市左京区鹿ヶ谷下宮の前町24番地    
野村美術館京都市左京区南禅寺下河原町61番地
橋本関雪記念館京都市左京区浄土寺石橋町36番地2
高麗美術館京都市北区紫竹上岸町15番地
博物館さがの人形の家京都市右京区嵯峨鳥居本佛餉田町12番地
角屋もてなしの文化美術館京都市下京区西新屋敷揚屋町32番地
細見美術館京都市左京区岡崎最勝寺町6番地3
大西清右衛門美術館京都市中京区三条通新町西入釜座町18番地1  
並河靖之七宝記念館京都市東山区三条通北裏白川筋東入堀池町388番地2 
嵯峨嵐山文華館京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11番地
京都府京都文化博物館京都市中京区高倉通三条上る東片町623番地1
永守コレクションギャラリー向日市森本町東ノ口1番地1ニデックパーク
アサヒグループ大山崎山荘美術館乙訓郡大山崎町銭原5-3
平等院ミュージアム鳳翔館宇治市宇治蓮華116
京都府立山城郷土資料館木津川市山城町上狛千両岩
京都府立丹後郷土資料館宮津市字国分小字天王山611
★病院又は有床診療所

医療法では、20人以上の人を入院させることができる設備を有する施設を「病院」、19人以下の人を入院させる設備を有する施設を「診療所」と定義しています。

診療所のうち保全対象施設となるのは、1人でも入院させる設備のある「有床診療所」であって、入院設備のない「無床診療所」は保全対象施設から除外されています。

ごく稀に歯医者や◯◯クリニック(特に産科やレディースクリニック)でも入院設備を有することがあるため、注意が必要になります。

時折、「この場所で風俗営業はできますか?」という内容のお問い合わせをいただくこともありますが、気軽に回答することができる事項ではなく、責任や作業負担も大きいため、申請代行までをサポートする場合を除き、無料相談の内容には含めていません。

構造要件

健全な営業と清浄な環境を維持するため、風俗営業の営業所の構造や設備については、下表のとおり細やかな要件が定められています。

客室内部構造見通しを妨げる設備を設けないこと
客室の出入口施錠の設備を設けないこと
営業所外に直接通ずる出入口は可
営業所の照度10ルクス超であること
その他善良の風俗もしくは清浄な風俗環境を害する恐れのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと
騒音又は振動の数値が一定の数値に満たないこと
遊技料金として紙幣を挿入することができる装置や客に現金などを提供するための装置が備わっている遊技設備を設けないこと

客室内部構造

問題となる「見通しを妨げる設備」とは、具体的には高さが1m以上となる遮蔽物(しゃへいぶつ)を指し、これには客室内に設置するテーブル、イス、カウンターテーブル等の什器のほか、観葉植物やラック等すべての物品が含まれます。

高さについてはその最大値が1m未満である必要があり、実査の際にはミリ単位で指摘を受けます。たとえば高さを調節できるイス等については、一番高くした状態にして、その最も高い位置が1m未満である必要があります。

また、客室の構造が極端なL字型であったり、客室全体を見通す際に死角となる狭いスペースがある構造も、「見通しを妨げる施設」として指摘を受けることがあります。

対策として、該当部分を客室から除外するという方法がありますが、あまりいびつな形状の物件は、選定段階から回避する方が賢明です。

遊技設備等に係る基準

近年は遊技設備や周辺機器のほか、衛生対策のための物品が多様化し、これらの物品がそもそも高さ1mを超えることも珍しくなくなりました。

そこでゲームセンター等営業の営業所における一定の設備については、殊更(ことさら)に客室の見通しを妨げるおそれが高い位置にない限り、原則として「見通しを妨げる設備」に該当しないという法令とは異なる判断基準が設けられています。

客室の出入口

営業所外に直接通ずる出入口を除き、客室に施錠をすることは認められていないため、鍵付きVIPルームのような個室を設けることはもちろんのこと、二重扉を設けてその両方に施錠をするような構造も認められません。

照度その他の注意点

薄暗いゲームセンターは非行の温床となりうるため、その客席は常に10ルクスを超える明るさを保つ必要があります。

つまみを回して(あるいはスライドして)明るさを任意に調整することができる調光器(スライダックス)は警察から敬遠されることが多く、これを設置している物件については、つまみ部分を最小下限に絞った場合でも客席照度が10ルクスを下回らないよう改良するか、もしくはスライダックスそのものを撤去する必要があります。

また、かつて横行した違法ポーカーゲーム機のように、紙幣を直接挿入することができる装置や客に現金などを提供するための装置が備わっている遊技設備を設けることは認められていません。

管理者の選任

風俗営業者は、営業所ごとに、営業所における業務の実施を統括管理する者のうちから、営業所における業務の適正な実施を確保するため必要な業務を行う者として、管理者1人を選任する必要があります。

営業者自らが営業所内における業務の実施を直接統括管理する場合には、営業者が自らを管理者として選任すればよく、他に管理者を選任する必要はありません。

また、管理者は複数の営業所の管理者を兼任することはできず、その営業所に常勤して管理者の業務に従事しうる状態にあることが原則ですが、2つの営業所が接着しており、双方を同時に統括管理し管理者の業務を適正に行い得る場合にあっては、2つの営業所の管理者を同一人とすることが認められます。

なお、このように重要なポジションであることから管理者には営業者の欠格事由に準ずる欠格事由があり、さらに管理者の現住所があまりに遠方であるとき(片道おおむね2時間以内で通勤することが困難な場合)は、警察から「待った」が入ることがあります。

運営上の注意点

無事に風俗営業許可を取得した後も、風俗営業者には禁止されている行為や遵守すべき義務があり、これに違反した状態で運営を継続することはできません。

景品提供の禁止について

風営法では、ゲームセンター等営業の営業者について、「遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない」旨の規定を定めています。(第23条第2項)

これは賞品の名目いかんにかかわらず、その営業に係る遊技の結果に応じて提供するすべての金品に適用されるルールであり、メダルゲームで獲得したメダルを賞品や賞金に交換するという行為はもちろんのこと、ドリンクのサービス券や割引クーポン券を発行することも認められていません。

ただし、日本アミューズメント産業協会が定めるガイドラインに従って運営がなされていれば、クレーンゲームにおける景品の提供は違法行為とはみなされず取締りの対象ともなりません。

これは法令には規定の無い警察の裁量的ルールであり、対象はあくまでもクレーンゲームに限定されています。

大会の開催について

トーナメントや大会を開催すること自体は特に問題ありませんが、営業者はその営業に関し景品を提供することが禁止されているため、賞品や賞金のある大会を自ら開催することはできません。

これに対し、風俗営業者以外の協賛者が賞品や賞金を提供する大会を開催することは可能ですが、参加者から参加料を徴収しようとする場合には「賭博罪」の構成要件に該当してしまうおそれがあるため、eスポーツの参加料徴収型大会について定めた「JeSU参加料徴収型大会ガイドライン」に準じ、これに沿って大会を運営する必要があります。

営業時間の制限

ゲームセンターについて、深夜(午前0時から午前6時までの時間)における営業は、原則として認められていません。

ただし、以下の期間においては、それぞれ定められた地域において午前1時まで営業時間を延長することが認められています。

12月30日
12月31日
1月1日

8月14日
8月15日
8月16日
8月17日

12月25日
12月26日
京都府全域
7月15日
7月16日
7月17日
7月18日
京都市の区域

未成年者の立入制限について

ゲームセンターという特性上、未成年者(18歳未満の者)の立入りそのものについては禁止されていませんが、保護者が同伴する場合を除き、午後6時以降営業所に16歳未満の者を客として立ち入らせることはできず、午後10時以後はたとえ保護者が同伴する場合であっても未成年者の立入りは全面的に禁止されています。

メダル等の取扱いについて

風俗営業者であれば、料金を受領してメダル等を貸し出すことや、結果に応じてメダル等を払い出すことは可能ですが、「遊戯の用に供する玉、メダルその他これらに類する物を客に営業所外に持ち出させること」が禁止されているため、客の退店時にメダル等を持ち帰らせることはできません。

獲得したメダル等を次回の来店時に使用してもらうためには、店側で預かりシステムを設けることが有効ですが、ここでも「遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること」が禁止されているため、メダル等の枚数を確認できる預かり証を発行することはできません。

その他の規制

条例ではこれらの規制のほか、風俗営業者の営業に関し、以下の事項を遵守しなければならない旨の規定を定めています。

  • その営業に従事しない者の客引行為による客を引き受け、又は引き受けさせないこと
  • 営業所で卑わいな行為又は容装その他善良の風俗を害する行為をし、又はさせないこと
  • 通行人に不安又は迷惑を覚えさせるような仕方で呼び込み行為をし、又はさせないこと
  • 客室又は客席以外の場所で営業をし、又はさせないこと
  • 旅館業に係るものを除き、営業所に客を宿泊させ、又は寝具その他これに類するものを客に使用させないこと
  • 客に不当な料金を請求し、又はさせないこと
  • 客の求めない飲食物を提供し、又はさせないこと
  • 正当な理由なく営業所の出入口、客室又は客席に施錠をし、又はさせないこと
  • 営業所において店舗型性風俗特殊営業、受付所を設けて営む無店舗型性風俗特殊営業及び店舗型電話異性紹介営業を営み、又は営ませないこと
  • 著しく射幸心をそそるおそれのある方法で営業し、又はさせないこと
  • 営業所で賭博類似行為その他著しく射幸心をそそるおそれのある行為をし、又はさせないこと
  • 営業所で午後10時までの時間において客に飲酒をさせないこと

ゲームセンター開業サポート

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風俗営業許可申請は、必要書類が非常に多く、場所や設備の確認といった事前調査の必要性もあることから、手続きには相当な負担が強いられます。都道府県ごとに条例や運用方法の違いも存在するため、風営法に精通していなければ、たとえ行政書士であったとしても大変な作業となることは間違いありません。

弊所は風俗営業に関する手続きに関与する機会が多く、ゲームセンターの開業についても、同業他社より数多くの経験を積んできたという自負があります。兵庫大阪の近畿圏内はもちろんのこと、全国各地で風俗営業許可申請を取り扱った実績も豊富に有します。そのためご依頼をいただいた際は、面倒な事前調査から、警察署との協議、書類の作成と収集、実査の立会いに至るまでを含めて、しっかりまるっと迅速にサポートさせていただいています。

下記の報酬は市場価格を反映したものですが、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」として、さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応を心がけています。風俗営業許可の取得でお困りの際は、弊所までどうぞお気軽にご相談ください。

風営法5号営業許可申請198,000円~
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