兵庫県で一人親方が建設業許可を取る方法│窓口・費用・処理期間を行政書士が解説

兵庫県で一人親方・個人事業主として建設業許可の取得を検討している方に向けて、申請窓口・処理期間・費用・注意点を、兵庫県の建設業許可申請を数多くサポートしてきた申請代行専門の行政書士が実務目線で解説します。
建設業許可は、1件の請負金額が500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を請け負う際に必要となる許可で、一人親方・個人事業主であっても法人と同じ要件のもとで取得することができます。
もっとも、建設業許可は「要件を満たしているか」を判断する制度ではなく、「要件を満たしていることを書類で証明できるか」を審査する制度です。実際には要件を満たしていても、証明資料が不足しているために許可を取得できないケースは少なくありません。「取れるかどうか」より「証明できるかどうか」が本当の壁です。
また、兵庫県では申請窓口が県庁ではなく各土木事務所となっているほか、提出書類や確認資料の運用にも独自の取扱いがあります。他府県向けの記事やインターネット・AIで得た一般的な情報が、そのまま兵庫県でも通用するとは限りません。
本記事では、兵庫県で一人親方が建設業許可を取得する際に知っておきたいポイントを、兵庫県の運用を踏まえながら分かりやすく解説します。
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建設業許可とは
建設業許可は、建設業法に基づき、一定規模以上の建設工事を請け負う事業者に義務付けられた許可制度です。許可業種は2種類の一式工事と27種類の専門工事の合計29業種に分類されており、行う工事に応じた業種の許可を取得する必要があります。
一般建設業と特定建設業の2種類がありますが、一人親方や個人事業主が最初に取得するのは一般建設業許可がほとんどです。特定建設業は、発注者から直接請け負った工事について、下請へ一定額以上を発注する元請業者を対象とした制度であり、多くの一人親方には関係ありません。
兵庫県内のみに営業所を設ける場合は兵庫県知事許可、複数の都道府県に営業所を設ける場合は国土交通大臣許可が必要です。なお、兵庫県知事許可であっても、営業所が兵庫県内にあれば兵庫県外の工事を請け負うことは可能です。
建設業許可の有効期間は5年間です。許可を維持するためには更新申請が必要になるほか、毎事業年度終了後には決算変更届(事業年度終了届)の提出も必要となります。許可を取得して終わりではなく、その後も継続して各種手続きを行う必要がある点に注意しましょう。
許可の要件(概要)
建設業許可を取得するには、以下の要件をすべて満たす必要があります。個人事業主・法人を問わず要件は共通であり、一人親方だから要件が緩和されることはありません。
経営業務の管理責任体制(経管)は、建設業の経営を適切に行う能力があることを求める要件です。一人親方の場合は本人が該当するケースが一般的で、個人事業主として建設業を営んできた期間を確定申告書や工事請負契約書などで証明します。実務では経験の有無よりも、「経験を書類で証明できるか」が重要になります。
営業所技術者等(旧・専任技術者)は、営業所に必要な技術力を確保するための要件です。国家資格で証明できる場合と実務経験で証明する場合があり、資格がない場合は原則として10年以上の実務経験を客観的な資料で証明しなければなりません。一人親方では本人が経管と営業所技術者等を兼ねることが一般的です。
財産的基礎については、一般建設業で500万円以上の自己資本または資金調達能力が必要です。個人事業主の場合は、金融機関が発行する残高証明書によって証明するケースが多く見られます。
このほか、請負契約に関する誠実性があること、欠格要件に該当しないこと、適切な営業所を有していること、社会保険の加入要件を満たしていることなども必要です。
なお、兵庫県では要件そのものは全国共通ですが、確認資料や補足資料を求められる場合があります。特に実務経験による証明や営業所要件は、事前に管轄の土木事務所へ確認しておくと手続きがスムーズです。
兵庫県の申請窓口
兵庫県知事許可の申請先は兵庫県庁ではなく、主たる営業所の所在地を管轄する各土木事務所です。申請先を間違えると受理されないため、事前に管轄を確認しておきましょう。申請の際は正本・副本各1部を持参してください。
また、申請は予約不要ですが、窓口で内容確認が行われるため、時間に余裕を持って来庁することをお勧めします。不備がある場合は補正を求められ、許可までの期間が延びることがあります。
なお兵庫県では、令和6年4月22日から建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)を利用したオンライン申請も可能になっています。ただし、電子申請で提出した書類は紙面での閲覧ができなくなるため、閲覧を予定している場合は注意が必要です。
| 審査担当課 | 所在地 | 電話番号 FAX番号 | 主たる営業所の所管区域 |
|---|---|---|---|
| 神戸県民センター神戸土木事務所建設業課 | 〒653-0055 神戸市長田区浪松町3-2-5 | 078-737-2194/2195 078-737-2399 | 神戸市 |
| 阪神南県民センター西宮土木事務所建設業課 | 〒662-0854 西宮市櫨塚町2-28 | 0798-39-1543/1545 0798-23-7790 | 尼崎市、西宮市、芦屋市 |
| 阪神北県民局宝塚土木事務所建設業課 | 〒665-8567 宝塚市旭町2-4-15 | 0797-83-3213/3193 0797-86-6571 | 伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町 |
| 東播磨県民局加古川土木事務所建設業課 | 〒675-8566 加古川市加古川町寺家町天神木97-1 | 079-421-9231/9405 079-421-1213 | 明石市、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町 |
| 北播磨県民局加東土木事務所まちづくり建築課 | 〒673-1431 加東市社字西柿1075-2 | 0795-42-9408/9409 0795-42-6422 | 西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、多可町 |
| 中播磨県民センター姫路土木事務所建設業課 | 〒670-0947 姫路市北条1-98 | 079-281-9566/9562 079-281-9910 | 姫路市、市川町、福崎町、神河町、相生市、たつの市、赤穂市、宍粟市、上郡町、太子町、佐用町 |
| 但馬県民局豊岡土木事務所まちづくり建築第1課(豊岡総合庁舎) | 〒668-0025 豊岡市幸町7-11 | 0796-26-3756 0796-24-5593 | 豊岡市、香美町、新温泉町、養父市、朝来市 |
| 丹波県民局丹波土木事務所まちづくり建築課 | 〒669-3309 丹波市柏原町柏原688 | 0795-73-3862/3863 0795-72-4596 | 篠山市、丹波市 |
| 淡路県民局洲本土木事務所まちづくり建築課 | 〒656-0021 洲本市塩屋2-4-5 | 0799-26-3246/3248 0799-24-4513 | 洲本市、淡路市、南あわじ市 |
| 近畿地方整備局建設産業第一課 | 〒540-0008 大阪市中央区大手前1-5-44 大阪合同庁舎第1号館 | 06-6942-1141 06-6942-3913 | 大臣許可 |
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処理期間と費用
兵庫県知事許可(新規)の標準処理期間は、申請が受理されてからおおむね40日です。ただし、申請内容に不備があり補正が必要となった場合や、追加資料の提出を求められた場合は、さらに時間を要することがあります。
500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を受注する予定がある場合は、許可が下りるまで契約できないため、余裕を持って申請を進めることが重要です。特に独立開業や事業拡大を予定している方は、工事のスケジュールを踏まえて早めに準備を始めることをお勧めします。
兵庫県知事許可の申請手数料は、新規申請が9万円、更新申請が5万円です。申請手数料は許可業種数にかかわらず一律で、兵庫県収入証紙により納付します。
なお、一度納付した申請手数料は、審査の結果、不許可となった場合でも返還されません。そのため、要件を満たしているか、必要書類が揃っているかを十分確認した上で申請することが大切です。
兵庫県知事申請における注意点
建設業許可の要件は全国共通ですが、提出書類や確認資料の運用は都道府県ごとに異なります。兵庫県でも、営業所の状況や実務経験の証明方法などについて追加資料の提出を求められることがあります。
特に一人親方の場合は、経営業務の管理責任体制や営業所技術者等を本人が兼ねるケースが多く、確定申告書や工事請負契約書、注文書・請書など、これまでの実績を証明する資料が重要になります。要件を満たしていても、証明資料が不足しているために申請がスムーズに進まないケースは少なくありません。
また、自宅を営業所として申請する場合は、建設業の営業所として継続的に使用できる実態があるか確認されます。状況によって必要となる資料が異なるため、不安がある場合は事前に確認しておくと安心です。
近年はインターネットの記事やAIに建設業許可について質問すれば、ある程度の情報は得られるようになりました。しかし、AIの回答は全国共通の制度を前提とした一般論が中心であり、兵庫県の最新の運用や管轄ごとの取扱いまで正確に反映しているとは限りません。他府県向けの記事を参考にした結果、必要書類や手続きの違いで申請がスムーズに進まないケースもあります。
建設業許可は「知っているか」ではなく、「書類で証明できるか」が結果を左右する手続きです。インターネットやAIの情報は参考程度にとどめ、実際に申請する際は最新の手引きを確認し、必要に応じて管轄の土木事務所や専門家へ相談することをお勧めします。
弊所では、兵庫県全域の建設業許可申請の代行に対応しています。要件を満たしているかの確認はもちろん、必要書類の収集、申請書類の作成、申請手続きまで一括してサポートしておりますので、建設業許可の取得をご検討の方はお気軽にご相談ください。
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