ひょうご食品認証制度と認証の取得方法について

神戸牛

兵庫県では、県産食品の個性や特長、本来のおいしさを消費者に伝え、県産の食材を県内で消費する「県産県消」を進めるため、平成16年7月に「ひょうご食品認証制度」を創設し、県が定める基準を満たした農林水畜産物と加工食品を「兵庫県認証食品」として認証しています。

令和8年8月現在、2,216の食品が認証を受けており、認証食品には兵庫県のマスコット「はばタン」をあしらった県認証マークを表示することができます。

本稿では、認証食品の区分と認証基準、ひょうごブランド商品の審査基準、申請の受付期間と窓口、提出書類、認証後の手続きを、兵庫県の公表資料に沿って整理します。

制度の概要

認証の対象は、兵庫県内で生産された農林水畜産物と、これらを原材料として県内で製造・加工された加工食品で、認証基準を満たす生産者や生産者団体が申請することができます。

申請を受けた県は、現地確認と安全性の検査によって基準への適合を確かめ、食品区分ごとに設けられた4つの審査会(年3回開催)の審査を経て認証し、認証の有効期間は5年となっています。認証食品は、基準の内容に応じて「ひょうご推奨ブランド」と「ひょうご安心ブランド」の2つに区分され、令和8年8月現在の認証数は次のとおりです。

食品区分認証数安心ブランド推奨ブランド
農産物1,6801,217463
畜産物36531
水産物30129
加工食品47035435
合計2,2161,258958

認証を受けた食品には、県の定める取扱規程に従って県認証マークを表示できるほか、県と「元気と安心!”ひょうご食”ひょうごの美味し風土拡大協議会」のウェブサイトで紹介されるため、県のお墨付きを得た商品として量販店や直売所での差別化を図りやすくなります。

認証基準

認証食品の流通割合は、県内向けの生産出荷量の35.4%(令和7年度)を占めており、県は令和17年度に認証食品数を2,500とする目標を掲げています。ひょうご推奨ブランドは、①生産方法や品質に個性・特長があること、②生産履歴を開示できる体制が整っていること、③食品衛生法をはじめとする関係法令を遵守していることの3つが基準となります

個性・特長には、環境に配慮した栽培方法といった生産者の努力や工夫のほか、旬や味覚にかかわる成分、食感、地域の特産品としての歴史や伝統的な食べ方が含まれ、いずれかを書面や現地で確認できることが求められます。

ひょうご安心ブランドは、推奨ブランドの基準に加えて、化学肥料と農薬の使用量を5割以上低減していること、残留農薬等が国の基準の10分の1以下であること、HACCPの認証を受けた製造所で製造していることを求める、より厳しい区分です。安全性については、申請時だけでなく、認証後も小売段階で県が検査を行い、基準が守られているかを確認しています。

具体的な審査基準は、食品区分と品目ごとに別表として定められており、推奨ブランドでは農産物(きのこ類を除くもの、きのこ類)、畜産物(牛肉、牛乳、鶏卵、鶏肉、はちみつ、豚肉)、水産物(共通、養殖かき、養殖)、加工食品(共通、シカ肉、イノシシ肉)に分かれています。安心ブランドの審査基準は、農産物(きのこ類を除くもの、きのこ類)、畜産物(共通)、水産物(養殖かき、養殖)、加工食品(共通、添加物基準)に分かれています。

ひょうごブランド商品の審査基準

加工食品については、県内の特産品を対象に、規格や食品添加物の使用について品目ごとの基準を設けた「ひょうごブランド商品」の審査基準も定められており、協議会のウェブサイトには次の23品目の基準が掲載されています。

品目品目品目
黒大豆いかなごわかめ加工品
さんしょうのつくだ煮たけのこつくだ煮焼きプリン
ヨーグルトジャム類チキンハム
イカナゴ釜揚げ干カレイ等じんばのつくだ煮
黒大豆菓子乾燥大根みそ
生芋こんにゃくゆでほたるいかチリメン
農産物漬物アイスクリーム類豆腐
タコの煮付けもち類

いかなごのくぎ煮や丹波の黒大豆、淡路のチリメンのように、兵庫県を代表する特産加工品が並んでおり、これらの品目で認証を目指す場合は、加工食品の共通の審査基準に加えて、品目ごとの基準も確認しておく必要があります。

申請の受付期間と窓口

申請は、毎年、4月1日から5月15日まで、7月1日から8月15日まで、10月15日から12月15日までの年3回の受付期間に限って受け付けられ、期間外に申請することはできません。申請先は事業所の所在地を管轄する県民局(県民センター)の農林(水産)振興事務所で、事前に相談したうえで書類を提出し、現地確認を受けることになります。

事業所の所在地窓口電話
神戸市神戸農林振興事務所078-742-8323
尼崎市、西宮市、芦屋市、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町阪神農林振興事務所079-562-8849
明石市、加古川市、高砂市加古川農林水産振興事務所079-421-9339
西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、多可町加東農林振興事務所0795-42-9420
姫路市、神河町、市川町、福崎町姫路農林水産振興事務所079-281-9285
相生市、たつの市、赤穂市、宍粟市、太子町、上郡町、佐用町光都農林振興事務所0791-58-2194
豊岡市、香美町、新温泉町豊岡農林水産振興事務所(水産物は但馬水産事務所)0796-26-3697(水産物は0796-36-1153)
養父市、朝来市朝来農林振興事務所079-672-6878
丹波篠山市、丹波市丹波農林振興事務所0795-73-3791
洲本市、南あわじ市、淡路市洲本農林水産振興事務所0799-26-2096

提出書類と認証後の手続き

新規の申請では、すべての食品区分に共通する兵庫県認証食品申請書(様式第8号)に、食品区分に応じた次の書類を添えて提出し、このほか食品の属性に応じた添付書類を求められることがあります。水産物と畜産物の書類は、窓口に確認するようにしてください。

食品区分書類
共通兵庫県認証食品申請書(様式第8号)
農産物(推奨ブランド)ひょうご推奨ブランド生産計画書(様式第13号)
農産物(安心ブランド)ひょうご安心ブランド生産計画書(様式第14号、様式第15号)
加工食品兵庫県認証食品(加工食品)申請シート(様式第16号)
加工食品(シカ生肉)申請シート(様式第16号の2)
加工食品(イノシシ生肉)申請シート(様式第16号の3)

認証を受けた後に生産方法や原材料といった認証の内容を変更する場合は様式第9号、氏名や住所を変更した場合は様式第10号の変更届を提出し、認証食品の生産や販売をやめる場合は様式第11号の廃止届を提出します。認証の有効期間が満了する際の更新については、県民局から更新申請者に案内が届くため、その案内に従って手続きを進めることになります。

まとめ

ひょうご食品認証制度は、県産の農林水畜産物と加工食品のうち、個性・特長、安全性、生産履歴の開示体制の基準を満たすものを県が認証する制度で、推奨ブランドと、化学肥料・農薬の5割以上の低減や国の基準の10分の1以下の残留農薬等を求める安心ブランドの2つの区分があり、認証の有効期間は5年となっています。

申請は年3回の受付期間に限られ、生産計画書や申請シートの作成、現地確認への対応が必要となるため、認証を目指す生産者や事業者は、受付期間から逆算して、管轄の農林(水産)振興事務所に早めに相談しておくことが大切です。

事務所の最新情報をお届けします