深夜酒類提供飲食店営業の届出費用を解説|自己届出と行政書士代行依頼の違い

深夜酒類提供飲食店営業の届出費用については、開業準備の中でも特に誤解が多い部分です。結論からいえば、届出そのものに対して警察署へ支払う手数料は発生せず、全国一律で無料となっています。
ただし、完全に無料で済む手続きという理解は正確ではありません。ご自身で届出をする場合と行政書士に代行を依頼する場合とでは、必要となる負担の性質が大きく異なります。費用を考える際は、単純な金額比較ではなく「時間コスト」と「失敗リスク」も含めて整理する必要があります。
本稿では、実際にかかる費用の内訳を整理した上で、自己届出と行政書士依頼それぞれのメリット・デメリットを実務目線で比較し、どちらを選ぶべきかを具体的に解説します。
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- 制度の全体像を知りたい方
- 届出が必要かどうか気になる方
- 届出のメリット・デメリットを知りたい方
- 風俗営業との関係が気になる方
- 必要書類を知りたい方
- 図面の作成方法を知りたい方
- 営業所の構造要件を知りたい方
- 飲食店営業許可の全体像を知りたい方
- 地域別で深夜酒類提供飲食店営業について知りたい方
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自分で届出を行う場合
警察へ支払う費用が発生しないため、自己届出の場合に必要となる費用は、住民票や法人の登記事項証明書などの公的書類の取得費のみで、合計しても数百円から数千円程度に収まるのが一般的です。
これ以外に発生する費用といえば、警察署への移動にかかる交通費程度です。管轄署によっては用途地域証明書や土地・建物の登記事項証明書の提出を求められることもありますが、それでも追加費用は2,000円前後に収まります。金銭的負担だけを見れば、間違いなく最も安価な方法です。
ただし、問題は費用ではなく実務にあります。用途地域の確認、営業形態の整理、図面の整合性確認、警察署との事前調整といった工程は、慣れていない方にとって容易ではありません。これらは一度で完了しないことも多く、修正や再提出が発生すれば、その分だけ開業までの時間が延びることになります。費用は低く抑えられますが、時間的な負担は相応に大きくなります。
| 項目 | 個人 | 法人 |
|---|---|---|
| 住民票 | 200〜600円 | (200〜600円)✕ 役員の数 |
| 法人登記事項証明書 | なし | 600円 |
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行政書士に依頼した場合の費用感
行政書士に依頼する場合の基本報酬は、概ね5万円〜10万円程度が相場です。ただし地域や物件の難易度によって変動するほか、図面作成費用、各種証明書の取得費用、交通費・実費などが別途発生するケースもあります。実務的な水準では、総額7万円〜15万円程度に収まることが多いのが現状です。
飲食店営業許可の申請からまとめて依頼する場合は、さらに2万円〜5万円程度の追加報酬が発生するため、総額は概ね9万円〜20万円程度となります。なお、保健所への申請手数料として別途16,000円〜20,000円が必要です。
インターネット上で格安をうたう広告を見かけることがありますが、基本報酬のみを提示する手法であることが多く、実際には追加料金が加算されるケースがあります。
また、見積もりサイトを経由した場合、プラットフォーム側に高額な手数料が課せられる仕組みになっているため、その回収のために追加費用が膨らみ、結果的に割高になりがちです。加えて、かつて私自身も利用した経験から言えば、こうしたサイトに登録している行政書士の多くは経験が浅く、風営法ならではの地域ごとの違いや細かな運用に対応しきれないケースも少なくありません。直接依頼できる事務所に問い合わせる方が、費用・品質の両面で安心できることが多いです。
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自己届出か依頼するかの判断基準
自己届出の最大のメリットは費用を抑えられる点です。実費のみで完結することも可能なため、時間に余裕があり、図面作成や調査に自信がある方には現実的な選択肢といえます。
一方で、図面作成や警察署対応、用途地域の確認など専門性が必要な工程が多く、手戻りが発生した場合には開業時期が遅れるリスクがあります。最近はAIを活用して調べようとする方も増えていますが、警察署ごとのローカルルールや用途地域の判定、図面の細かなディテールはAIが苦手とする領域です。誤った情報をもとに準備を進めてしまった場合のリスクは、費用の節約分を大きく上回ることがあります。
行政書士に依頼する場合は費用こそ発生しますが、事前調査から書類作成、警察署対応まで一括して進められるため、タイムパフォーマンスの面では優れています。特に開業時期が決まっている場合や、複数店舗を同時並行で進める場合には外注のメリットが大きくなります。
行政書士選びのポイント
行政書士に依頼する場合、費用だけで判断するのは適切ではありません。重要なのは深夜営業や風営法の実務経験があるか、警察署ごとの運用差に対応できるか、図面作成まで一貫して対応可能か、という実務対応力です。
見分けるコツとしては、まずウェブサイトや記事の内容を確認することが有効です。深夜酒類提供飲食店営業に特化した記事を複数書いている事務所は、それだけ実務に向き合ってきた可能性が高いといえます。逆に、風営法全般をざっくりまとめたような記事しかない場合や、明らかにAIが生成したような文章が並んでいる場合は、実務経験の乏しさを疑う余地があります。
問い合わせの段階では、「管轄警察署での届出実績はあるか」「図面は自分たちで作成するのか」「用途地域の確認も対応してもらえるか」「風俗営業や特定遊興飲食店営業の経験はあるか」といった具体的な質問をぶつけてみると、対応の質が見えてきます。こうした質問に対して丁寧かつ具体的に答えてくれる事務所は、それだけ現場を知っているといえます。
風営法分野は地域差・運用差が大きく、単なる書類代行ではなく「通る設計ができるかどうか」が結果を左右します。深夜酒類提供飲食店営業は風俗営業や特定遊興飲食店営業との関連性が高いため、これらの営業形態についての実績や対応範囲も確認しておくと安心です。
特に営業形態の判断を誤った場合、費用の問題にとどまらず刑事処分の対象となるリスクがあります。依頼先を選ぶ際は、こうしたリスクを正しく把握した上で適切な助言ができる事務所かどうかを、費用と同等以上の基準として判断することをお薦めします。
弊所の費用について
記事の内容を流用されることが多いため、弊サイトではあえて報酬額を明示していません。費用については個々の物件の状況や難易度に応じてお見積りを提示しております。
それでもなお「めちゃ速い!ほんまに安い!」を掲げながら年間100件以上の届出に関与しているという事実から、いろいろとご推察いただければ幸いです。お問い合わせをいただければ、やり取りの手間を最小限に抑えながら納得いただけるご提案をいたします。
まとめ
深夜酒類提供飲食店営業の届出は、手数料こそ無料ですが、実務上は図面作成・書類取得・用途地域調査などのコストが発生します。自己届出は費用を抑えられる一方で時間的負担が大きく、行政書士への依頼は費用がかかるもののスムーズに進められるという構造です。
どちらを選ぶにせよ、最も避けるべきは「費用を節約しようとした結果、開業が遅れる」あるいは「誤った情報をもとに準備を進めてしまう」という事態です。届出の手続き自体は比較的シンプルに見えますが、用途地域の確認や図面の精度、警察署ごとの運用の違いなど、実務的な落とし穴は意外なところに潜んでいます。
行政書士に依頼する場合は、費用の安さだけで選ぶのではなく、実務経験と対応力を基準に選ぶことが、結果として最もコストパフォーマンスの高い選択につながります。
開業スケジュールや自身の経験値を踏まえた上で、どちらが最善かをご判断ください。迷われる場合は、まず一度ご相談いただくことをお薦めします。
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