醸造酒、蒸留酒、混成酒の違いについて
世界には、さまざまな種類のお酒が存在しますが、これらを製造方法によって分類すると、大きく「醸造酒」(じょうぞうしゅ)、「蒸留酒」(じょうりゅうしゅ)及び「混成酒」(こんせいしゅ)の3つに分かれます。
お酒にまつわる仕事に就いておられる方であればともかく、そうでない方がこれらの違いについて考える機会はそう多くはないと思います。
そこで本稿では、お酒の分類のうち、その製造方法に着目し、醸造酒、蒸留酒及び混成酒の違いについて、ざっくり簡潔に解説していきたいと思います。
酒類とは
アルコール分とは、温度15度の時において原容量100分中に含有するエチルアルコール(エタノール)の容量をいいますが、酒類とは、アルコール分1度以上の飲料のことを指します。これには、薄めてアルコール分1度以上の飲料とすることができるもの(アルコール分が90度以上のアルコールのうち、酒類の原料として製造するもの以外のものを除く)又は溶かしてアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のものも含まれます。
アルコールは、酵母菌が糖分を分解し発酵させる過程で生じる成分のことですが、酒類に含まれているアルコールは「エチルアルコール」であり、アルコールランプや消毒用アルコール等、燃料用として使用される「メチルアルコール」(メタノール)とは異なります。(メチルアルコールは有毒)
醸造酒
醸造酒とは、原料に酵母を加え、アルコール発酵させて作ったものをそのまま飲むタイプのシンプルな製法のお酒のことをいいます。ワイン、ビール及び日本酒が醸造酒に該当しますが、これらを総称して「三大醸造酒」と呼んでいます。
アルコール発酵を行う酵母菌が自ら作り出すアルコールによって活動を阻害されてしまうことから、一般的に、蒸留酒に比べてアルコール度数は低くなる傾向になります。
醸造酒は、作業工程に「糖化」が加わるか否かにより、「単発酵酒」と「複発酵酒」に分けられ、さらに複発酵酒は、単行複発酵酒と並行複発酵酒に分けられます。
蒸留酒
「蒸留」とは、液体を加熱して気体にし、その気体を冷やして液体に戻す作業のことをいいます。蒸留酒とは、醸造酒を蒸留して作るお酒のことであり、ウイスキー(ビールを蒸留したもの)、ブランデー(ワインを蒸留したもの)、焼酎(日本酒を蒸留したもの)がこれに該当します。
蒸留酒は、気体化したアルコール分を液体にして作られるため、醸造酒に比べてアルコール度数が高い傾向にあり、保存しやすく、長く楽しめるという利点があります。
なお、蒸留方法には、「単式蒸留」及び「連続式蒸留」という2つの製法が存在します。
混成酒
混成酒は、醸造酒や蒸留酒を原料として、そこに植物の皮や果実、薬草、ハーブ、香辛料、甘味料、香料等の成分を配合したお酒のことをいいます。
醸造酒主体のものでは梅酒やみりん、蒸留酒主体のものではリキュール等が代表的です。
なお、梅酒等の蒸留酒に果実等を漬け込んだお酒は、原則として、税務署への届出がない限り、飲食店等で販売することはできません。また、アルコール度数20度以上の蒸留酒以外を使用してお酒を製造した場合は、たとえ家庭用であろうと、酒類製造免許を受けることなくこれを行うことはできません。
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