DL可│酒類販売業の販売場と使用承諾書【記載例あり】

お酒のボトルが置かれたBAR

酒類の販売業をしようとする場合には、酒税法に基づき、販売場ごとに、その販売場の所在地の所轄税務署長から酒類販売業免許を受ける必要があります。

免許はあくまでも「事業者」ではなく「販売場」に対して与えられるものであるため、たとえば本店で免許を受けている場合であっても、支店で酒類の販売業を行おうとする場合には、支店の所在地の所轄税務署長から新たに免許を受ける必要があります。

販売場の要件そのものについては別記事で詳しく解説していますので、本稿では申請実務でつまずきやすい「使用承諾書」に焦点を当て、実際の記載例とダウンロード可能なひな形をまとめて紹介していきます。

使用承諾書のひな形ダウンロード

使用承諾書のひな形は、それぞれの営業形態別に用意していますので、どうぞご自由にお役立てください。免許区分によって申請書一式に添付するひな形が微妙に異なるため、ダウンロードするファイルを間違えないようご注意ください。

区分WordPDF
酒類販売業(全般)使用承諾書(Word)使用承諾書(PDF)
通信販売酒類小売業使用承諾書(Word)使用承諾書(PDF)
一般酒類小売業+通信販売酒類小売業使用承諾書(Word)使用承諾書(PDF)
使用承諾書記載例使用承諾書記載例(PDF)

使用承諾書とは

免許申請を行う際には、申請書のほかにも多くの書類が必要になりますが、販売場が所在する建物について本来的な権限を有する所有者等から承諾を受けたことを証する使用承諾書もそのひとつです。

賃貸物件で開業する場合、賃貸借契約書自体は「入居して営業活動を行うこと」までを当然に保証するものとは限らず、酒類販売業免許の申請にあたっては、建物の所有者(又は転貸の場合はそれぞれの権限者)が、酒類の販売場としての使用を承諾している旨を、別途書面で明確にしておく必要があります。

使用承諾書に定められた様式はありませんが、一定事項(後述)記載していれば、市販の書式や独自の様式を用いても問題ありません。

使用承諾書の記載事項

使用承諾書には、承諾をする者(建物の所有者や本来の借主等)の住所・氏名・連絡先、承諾を受ける者(酒類販売業を行う者)の氏名及び使用する建物の概略について記載します。

具体的な記載イメージは、以下の画像またはダウンロードリンクにある記載例(PDF)をご参照ください。実際の税務署提出書類に近い形で仕上げてありますので、そのまま自社の情報に置き換えて使用することができます。

使用承諾書記載例(酒類販売業の販売場)
項目内容
承諾者の情報建物の所有者又は本来の借主の住所・氏名・連絡先
使用者の情報酒類販売業を行おうとする者(申請者)の氏名
使用する建物の概略所在地、建物名、使用する部屋・区画等
使用目的酒類販売業の販売場としての使用である旨
承諾日・署名押印承諾者本人による署名又は記名押印

★行政書士実務メモ①

使用承諾書は「様式自由」であるがゆえに、逆にどこまで書けばいいか迷う方が多い書類です。まずは記載例をベースに、承諾者の情報・使用者の情報・使用目的の3点さえ漏れなく押さえておけば、税務署とのやり取りで差し戻される可能性は大きく下がります。

使用承諾書が必要になる場面

物件の形態によって、承諾を得るべき相手や必要書類が変わってきます。なお、転貸借や複数人で建物を共有するケースのように、建物について権限を有する者が複数ある場合には、その権限を有するすべての者から使用承諾書の交付を受ける必要があるため注意してください。

物件の形態使用承諾書の要否注意点
自己所有(単独名義)原則不要権利関係が単独であることを登記事項証明書で確認
自己所有(共有名義)必要他の共有者全員からの承諾が必要
賃貸物件(賃貸人から直接借りる)必要賃貸借契約書の写しとあわせて添付
転貸物件(又貸し)必要所有者・原賃貸人・転貸人、権限を有するすべての者から取得
分譲マンションの一室(自己所有)状況による管理規約によっては管理組合の承諾も必要
★行政書士実務メモ②

使用承諾書の取得で意外とつまずくのが、「所有者が複数いるケース」です。共有名義の物件や、相続によって権利関係が複雑になっている物件では、承諾を得るべき相手が一人で済まないことがあるため、早い段階で登記事項証明書を確認し、権利関係を洗い出しておくことをおすすめします。

販売場の要件(前提知識)

使用承諾書の話に入る前提として、そもそも酒類の販売場には、他の営業主体と明確に区分されていることが求められます。税区分を明確にする必要性から、酒類の販売場を他の製造場、販売場又は飲食店と同一の場所に設けることはできず、レンタルオフィスであっても、オープンスペースやバーチャルオフィスは販売場として認められません。

このあたりの詳しい考え方や、販売場の敷地・建物に関する添付書類(次葉1・次葉2等)については、以下の関連記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

Q. 使用承諾書はどのタイミングで取得しておくべきですか?
A. 物件の賃貸借契約や利用契約を締結するタイミングで、あわせて依頼しておくのが効率的です。免許申請の直前になって慌てて依頼すると、相手の都合で時間がかかることがあります。


Q. 使用承諾書に有効期限はありますか?
A. 法令上、明確な有効期限の定めはありませんが、賃貸借契約の更新等で状況が変わった場合は、あらためて取得しておくと安心です。


Q. 使用承諾書は手書きでも問題ありませんか?
A. 様式に指定はないため、必要事項が満たされていれば手書きでも問題ありません。ただし、承諾者本人の署名又は記名押印は必須です。

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