風俗営業で店舗を拡張・増床するときの手続き|承認申請と新規申請の違いとは【風営法解説】

風俗営業の手続きに深く関与していると、「隣のテナントが空いたので店舗を広げたい」「同じビルの別フロアを借りて営業面積を拡張したい」といった相談を受けることがあります。
しかし、店舗を広げる場合は、単に内装工事を行えば済むという話ではありません。拡張方法によっては構造設備の承認申請が必要となることもあれば、新たに風俗営業許可を取得しなければならないケースもあります。
実際には、「店舗を広げる」という結果は同じでも、営業所の一体性や構造、拡張方法によって必要となる手続きは大きく異なります。この違いを理解しないまま工事や契約を進めてしまうと、予定どおり営業を開始できなくなるおそれもあります。
そこで本稿では、風俗営業で店舗を拡張・増床する際に問題となる「承認申請」と「新規許可」の違いを中心に、実務上の考え方を分かりやすく解説します。
構造及び設備の承認申請
店舗を拡張・増床しようとする場合、「承認申請」という聞き慣れない手続きが必要になることがあります。変更届と何が違うのかと思われる方も多いのですが、承認申請は変更届とはまったく性質の異なる手続きです。
変更届は、変更した事実を後から届け出る手続きであるのに対し、承認申請は営業所の構造や設備を変更する前に、あらかじめ公安委員会の承認を受ける手続きです。そのため、承認が必要な工事やレイアウト変更を無断で行ってしまうと、後から変更届を提出すれば済むというものではありません。
代表的なものとしては、客室の位置・数・床面積の変更、壁やパーテーションなど営業所内部を仕切る設備の変更、営業方法の変更に伴う構造設備の変更などがあります。また、建物そのものについて大規模な修繕や模様替を行う場合も承認申請の対象です。
ここでいう「大規模」とは、工事金額が高額という意味ではなく、柱、梁、床、壁、屋根などの主要構造部について、一種類以上の半分を超える範囲を修繕又は模様替する場合を指します。これも法律独特の表現ですが、営業所の骨格に大きく手を加えるような変更と考えるとイメージしやすいでしょう。
なお、承認申請では新規許可申請と同じ構造設備基準による審査が行われます。店舗を広げるだけのつもりであっても、変更後の状態が基準を満たしていなければ承認は受けられません。そのため、店舗拡張では工事内容だけでなく、完成後の営業所全体が風営法上の基準に適合するかどうかまで見据えて計画を立てることが重要です。
承認申請の際は、変更承認申請書のほか、変更内容に応じて営業方法を記載した書類、営業所の使用権原を疎明する書類、営業所平面図、営業所周囲略図などを添付して申請します。店舗拡張では図面の内容が審査結果を左右する場面も少なくありません。
★承認が必要な変更
- 大規模の修繕(建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕)又は大規模の模様替に該当する変更(建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替)
- 客室の位置、数又は床面積の変更
- 壁、ふすまその他営業所の内部を仕切るための設備の変更
- 営業の方法の変更に係る構造又は設備の変更
新規許可が必要となるケース
一方、店舗拡張であっても、既存営業所の変更とは評価できない場合は、新たに風俗営業許可を取得することになります。
典型例が、同じビル内の別室や別フロアを新たに借り、独立した営業所として営業を行うケースです。この場合は営業面積が増えるというより、新たな営業所を設けるものとして取り扱われるため、変更承認では足りません。
ただし、同じビル内であっても、隣接テナントや上下階を内部階段や通路で接続し、一体の営業所として利用する場合などは、承認申請による対応が認められることもあります。つまり、「同じビルだから承認申請」「別フロアだから新規許可」といった単純な判断はできず、営業所としての一体性や具体的な利用方法まで踏まえて手続きが決まるという点が重要です。
★関連記事
飲食店営業に関する手続き
社交飲食店やアミューズメントバーなどでは、風俗営業許可と併せて飲食店営業許可も取得していることが一般的です。
そのため、店舗を拡張・増床する場合は、警察署への手続きだけでは完結しません。保健所に対する飲食店営業の変更届や新規許可なども検討する必要があります。
風俗営業は警察署、飲食店営業は保健所と、それぞれ所管する行政機関が異なるため、必要となる手続きも別々です。
店舗の拡張方法によっては、風俗営業は承認申請、飲食店営業は新規許可というように、それぞれ異なる手続きが必要となるケースもあります。店舗拡張では、両方の制度を合わせて検討することが重要です。
★関連記事
Q. 同じビルの隣のテナントを借りるだけでも新規許可が必要ですか?
A. 必ずしも新規許可になるとは限りません。既存営業所との一体性や、内部で往来できる構造になっているかなど、営業所全体の実態を踏まえて判断されます。ケースによっては構造及び設備の承認申請で対応できることもあります。
Q. 店舗を広くする工事なら、すべて承認申請が必要ですか?
A. いいえ。軽微な変更に該当する場合は承認申請ではなく、変更届で足りるケースもあります。どちらの手続きが必要になるかは、変更内容や営業所への影響によって異なります。
Q. 工事を終えてから承認申請をすることはできますか?
A. 承認申請は、営業所の構造又は設備を変更する前に行う手続きです。承認が必要な変更を無断で行った場合は、後から変更届を提出すれば済むというものではありません。
Q. 店舗を拡張すると、飲食店営業の手続きも必要ですか?
A. 社交飲食店など飲食店営業許可も取得している場合は、保健所での手続きが必要になることがあります。風俗営業と飲食店営業では所管行政庁が異なるため、それぞれ検討する必要があります。
風俗営業手続きサポート
弊所は関西圏を中心に、年間数十件の店舗と300件以上もの申請に携わります。そのうちの多くは風俗営業の許可申請や深夜酒類提供飲食店の届出が占め、風営法関連の手続きは弊所におけるキラーコンテンツのひとつとなっています。また、最近は首都圏・四国圏・東海圏・中国圏・九州圏からも発注があり、着々と活動地域を拡大しています。
弊所では「話しの分かる行政書士事務所」を標榜し、迅速、格安料金での対応をお約束しています。むしろ経験豊富で迅速であるからこそ工期を短縮することができるので、格安料金での対応が実現可能となっています。
近年は扱いやすい見積もりサイトが台頭していますが、やり取りが煩(わずら)わしく、プロ側には極めて高い手数料が設定されているため、これを回収すべく契約後に加算がなされ、かえって高額になるケースも多くあるようです。何よりも全体的な印象として登録者が経験に欠けるため、見積もりサイトから受注した行政書士から業務を引き継いだ経験が数回あります。無駄なコストは費用も時間もカットするのが最良の策です。風営法関連の手続きでお困りの際は、どうぞ弊所までお気軽にお問い合わせください。
風営法関連の手続代行はお任せください♬
めちゃ速い!ほんまに安い!
☎平日9時〜18時、📩は24時間365日対応!
06-6415-9020 または 090-1911-1497
メールでのお問い合わせはこちら。


