浄化槽清掃業許可について

浄化槽

浄化槽とは、水洗トイレと連結して、し尿及びこれと併せて雑排水(工場廃水、雨水その他の特殊な排水を除く)を処理し、終末処理道以外に放流するための設備又は施設です。このうち、公共下水道及び流域下水道並びに一般廃棄物処理計画に従って市町村が設置したし尿処理施設は含まれません。

浄化槽の清掃とは、浄化槽内に生じた汚泥、スカム等の引出し、その引出し後の槽内の汚泥等の調整並びにこれらに伴う単位装置及び附属機器類の洗浄、掃除等を行う作業をいいます。

本稿では、浄化槽清掃業を営もうとする際に必要とされる浄化槽清掃業許可について詳しく解説していきたいと思います。

浄化槽とは

浄化槽は、微生物の働きなどを利用し汚水を浄化して放流するための施設です。実は各家庭の敷地内に設けられている最も身近な汚水処理施設となっています。

従来浄化槽には水洗トイレからの汚水のみを処埋する単独処理浄化槽と、浴室排水、洗濯排水などの生活雑排水を一緒に処理する合併処理浄化槽とが混在していましたが、現在では合併処理浄化槽でなければ設置することができないことになっています。

また、浄化槽法の規定により指定された浄化槽処理促進区域内に存する浄化槽のうち、浄化槽の設置に関する計画に基づき設置された浄化槽であって市町村が管理するもの及び市町村が管理する浄化槽を公共浄化槽といいます。

浄化槽清掃業許可

浄化槽の清掃

浄化槽清掃業を営もうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する市町村長に申請し、その許可を受ける必要があります。この許可には、期限又は必要な条件を付されることがあります。

許可申請に必要となる書類

申請者は、以下の書類を揃えて市町村の担当窓口に提出することにより申請を行います。

  • 許可申請書
  • 定款又は寄附行為及び登記事項証明書(法人)
  • 住民票の写し(個人)
  • 欠格事由のいずれにも該当しない旨の誓約書(申請者・役員・法定代理人)
  • 申請者が浄化槽の清掃に関する専門的知識、技能及び2年以上実務に従事した経験を有することを証明する書類
  • その他市町村長が必要と認める書類

許可の基準

許可を受けるためには、次のいずれの基準にも適合していることが求められます。

  • その事業の用に供する施設及び清掃業許可申請者の能力が環境省令で定める技術上の基準に適合するものであること(技術的基準)
  • 清掃業許可申請者が欠格事由のいずれにも該当しないこと(人的基準)

技術上の基準

  • スカム及び汚泥厚測定器具並びに自吸式ポンプその他の浄化槽内に生じた汚泥、スカム等の引出しに適する器具を有していること
  • 温度計、透視度計、水素イオン濃度指数測定器具、汚泥沈殿試験器具その他の浄化槽内に生じた汚泥、スカム等の引出し後の槽内の汚泥等の調整に適する器具を有していること
  • パイプ及びスロット掃除器具並びにろ床洗浄器具その他の浄化槽内に生じた汚泥、スカム等の引出し後の槽内の汚泥等の調整に伴う単位装置及び附属機器類の洗浄、掃除等に適する器具を有していること
  • 浄化槽の清掃に関する専門的知識、技能及び2年以上実務に従事した経験を有していること

欠格事由

申請者・役員・法定代理人について、以下のいずれかの事由に該当する者がいる場合、浄化槽清掃業許可を受けることはできません。

  • 浄化槽法又は浄化槽法に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しない者
  • 許可を取り消され、その取消しの日から2年を経過しない者
  • 浄化槽清掃業者で法人であるものが許可を取り消された場合において、その処分のあった日前30日以内にその浄化槽清掃業者の役員であった者でその処分のあった日から2年を経過しないもの
  • 事業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
  • その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
  • 廃棄物処理法第7条第1項若しくは第6項の規定、第7条の2第1項の規定若しくは同法第16条の規定(一般廃棄物に係るものに限る)又は同法第7条の3の規定による命令に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
  • 一般廃棄物収集運搬業又は一般廃棄物処分業の許可を取り消され、その取消しの日から2年を経過しない者
  • 一般廃棄物処理業者で法人であるものがその許可を取り消された場合において、その処分のあった日前30日以内にその一般廃棄物処理業者の役員であった者でその処分のあった日から2年を経過しないもの
  • 浄化槽清掃業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が上記のいずれかに該当するもの
  • 法人でその役員のうちに上記のいずれかに該当する者があるもの

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