道路使用許可│許可制度と格安で許可をさくっと取得する方法

道路は人や車両の通行のために供される公共物であり、特定の誰かが独占するものではなく、誰もが自由に通行できることを前提として整備・管理されています。そのため、道路をどのように使うかについては個人の判断だけに委ねられているわけではなく、交通の安全と円滑を確保するという観点から、道路交通法や道路法といった法令によって一定のルールが定められています。
一方で、私たちの生活や経済活動を支えるうえでは、道路上での工事や建物の外壁補修に伴う足場の設置、資材の搬出入作業、祭礼やマラソン大会といった催し物の開催、露店の出店など、通行以外の目的で道路を使う場面も少なくありません。こうした使い方は社会にとって欠かせないものである反面、何の調整もなく行われれば通行の妨げとなり、思わぬ事故を招くおそれもあることから、法令はこれらを原則として禁止したうえで、一定の条件のもとで許可を与える仕組みを用意しています。
その代表的な手続きが道路使用許可であり、道路を使用する場所を管轄する警察署長に申請書を提出し、交通への影響や安全対策について審査を受けたうえで許可を得ることで、はじめて通行以外の目的での使用が認められます。また、足場や看板などの物件を道路上に設置する場合には、道路管理者から受ける道路占用許可も併せて必要になることが多く、両者の違いを正しく理解しておくことが、手続きを円滑に進めるための第一歩となります。
そこで本稿では、道路使用許可制度の仕組みや対象となる行為、申請の流れと必要書類、つまずきやすい交通安全対策図の作成方法について順を追って解説するとともに、あわせて取得する機会の多い道路占用許可や、歩道の切下げなどに伴う承認工事についても触れながら、実務で迷いやすいポイントを整理していきたいと思います。
専門家に直接質問したい方や代行について期間と見積りを早く教えてほしい方はこちら↓
めちゃ速い!ほんまに安い!
☎平日9時〜18時、📩は24時間365日対応!
メールでのお問い合わせはこちら。
目 次
道路使用許可制度
道路交通法では、道路上で行われる行為のうち、交通の安全を著しく害するものとして誰であってもどのような場合でも認められない行為(絶対的禁止行為)と、原則として禁止されているものの、一定の公益性や必要性が認められることから、許可を受けることによって禁止が解除される行為(相対的禁止行為)とを区別して定めています。
道路使用許可制度とは、このうち相対的禁止行為について、所轄の警察署長が公共性や安全性を個別に確認したうえで許可を与え、その禁止を解除する制度のことをいいます。
したがって、道路の使用目的が絶対的禁止行為に該当する場合には、どれほど丁寧に申請書類を整えたとしても許可を受けることはできず、そもそも申請の対象にすらならない点に注意が必要です。具体的には、次のような行為が絶対的禁止行為として定められており、日常生活の中で何気なく行ってしまいがちなものも含まれているため、あらためて確認しておくとよいでしょう。
★絶対的禁止行為
- 信号機・道路標識等又はこれらに類似する工作物や物件をみだりに設置する行為
- 信号機・道路標識等の効用を妨げるような工作物・物件を設置する行為
- 交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置く行為
- 酒に酔って交通の妨害となるような程度にふらつくこと、交通の妨害となるような方法で寝そべり、すわり、しゃがみ、又は立ちどまっていること
- 交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること
- 石、ガラスびん、金属片その他道路上の人・車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること進行中の車両等から物件を投げること
- 進行中の自動車、トロリーバス又は路面電車に飛び乗り、若しくはこれらから飛び降り、又はこれらに外からつかまること
- 道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為
これに対して相対的禁止行為は、工事や作業、工作物の設置、露店の出店、祭礼行事やロケーション撮影など、社会生活を営むうえで一定の必要性が認められる行為であり、道路交通法第77条第1項において次の四つの類型が定められています。
いずれも交通に何らかの影響を及ぼすおそれがあることから、事前に警察署長の審査を受け、必要な安全対策を講じることを条件として、はじめて道路での実施が認められる仕組みとなっています。
★相対的禁止行為
- 道路において工事若しくは作業をすること
- 道路に石碑、銅像、広告板、アーチその他これらに類する工作物を設けること
- 場所を移動しないで、道路に露店、屋台店その他これらに類する店を出すこと
- 道路において祭礼行事をし、又はロケーションをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをすること
使用許可を必要とする道路とは
道路使用許可が必要となる「道路」は、高速自動車国道や一般国道、都道府県道、市町村道といった道路法上の道路に限られるものではなく、道路の種類や所有者を問わず、一般の人や車両が自由に通行できる場所であれば広く含まれると解されています。
そのため、不特定多数の人が自由に通行することを認められている私道や空き地、広場、公開時間中の公園内の通路なども、通行以外の目的で使用する際には道路使用許可の対象となる点に注意が必要です。
特に誤解の多いのが自宅や自社の敷地前で作業を行うケースであり、たとえ目の前の道路であっても、誰もが通行できる部分にはみ出して足場を組んだり、車両を停めて資材を搬出入したりする場合には、当然に道路使用許可を取得する必要があります。自分の敷地に面しているからといって自由に使ってよいわけではなく、無許可で作業を行えば道路交通法違反として罰則の対象となるおそれもあるため、少しでも道路にかかる可能性がある場合は事前に確認しておくことをおすすめします。
道路使用の許可区分
道路使用許可は、先ほどの相対的禁止行為の類型に対応して、使用の目的ごとに1号から4号までの許可区分に分けられています。いずれの区分も手続きの流れはおおむね共通していますが、使用する区間の長さや交通への影響の大きさによって取得の難易度や許可が下りるまでの期間には違いがあるため、計画が決まった段階でできるだけ早めに申請の準備に取りかかるよう心がけましょう。
| 区分 | 概要 | 具体例 |
|---|---|---|
| 1号許可 | 道路での工事や作業 | 道路工事、舗装工事、軌道工事、下水工事、足場設置、 マンホール作業 、搬出入作業、採血等作業等 |
| 2号許可 | 道路への工作物の設置 | 街路灯、屋外消火栓、公衆電話ボックス、石碑、銅像、広告塔、アーチ、アーケード等 |
| 3号許可 | 場所の移動を伴わない道路での露店や屋台の出店 | 露店、屋台、靴修理、商品陳列等 |
| 4号許可 | 道路での祭礼行事やロケ | イベント、演説会、マラソン、パレード、消防訓練等 |
道路使用許可申請
道路使用許可を必要とするときは、道路を使用する場所を管轄する警察署長に対して申請書を提出し、審査を経て許可を受ける必要があります。なお、使用する場所が二つ以上の警察署の管轄にまたがる場合には、それぞれの警察署に個別に申請するのではなく、主たる場所を管轄する警察署長に対してまとめて申請を行うこととされており、たとえばマラソンやパレードであれば出発地点が主たる場所として扱われるのが一般的です。
また、足場の設置などのように道路使用許可とあわせて道路占用許可が必要となるケースでは、それぞれの窓口に別々に申請する方法のほか、一方の窓口を経由して両方の申請書をまとめて提出する方法も認められています。実務上は、道路管理者に占用許可と使用許可の申請書を一緒に提出し、道路管理者と警察署との協議を経て双方の許可を受けるという流れが多く採られていますが、運用は地域によって異なるため、事前に窓口へ確認しておくと安心です。
道路使用の許可基準
道路使用許可のみであれば、通常はそれほど取得の難易度が高い手続きではなく、道路交通法第77条第2項に定める次のいずれかに該当すると認められれば、警察署長は許可を与えることとされています。
つまり、現に交通の妨げとならない場合はもちろん、許可に付された条件を守ることで支障がなくなる場合や、公益上・社会慣習上やむを得ないと認められる場合にも許可を受けられるため、適切な安全対策を具体的に示すことが審査のポイントとなります。
- 現に交通の妨害となるおそれがないと認められるとき
- 許可に付された条件に従って行われることにより交通の妨害となるおそれがなくなると認められるとき
- 現に交通の妨害となるおそれはあるが公益上又は社会の慣習上やむを得ないものであると認められるとき
ただし、使用する区間が長い場合や車道を塞ぐ場合、周辺の住民や店舗から承諾を得られていない場合、足場や柵を設置して道路占用許可も同時に取得する場合、後述する承認工事を伴う場合などには、関係機関との協議や追加資料の提出を求められることが多く、取得の難易度が一気に高まります。
こうしたケースでは審査期間も長くなりがちであるため、工事の着工日やイベントの開催日から逆算し、十分な余裕をもってスケジュールを組んでおくことが大切です。
道路使用許可申請に必要な書類
申請にあたって提出する主な書類は次のとおりであり、申請書は正本と副本の2通を用意するのが基本です。このほか、使用の方法や形態によっては、作業の工程表や車両の通行経路図、関係者の承諾書など、警察署長が必要と認める補足資料の提出を求められることもあるため、管轄の警察署の案内をあらかじめ確認しておくとスムーズに手続きを進められます。
- 道路使用許可申請書(2通)
- 道路使用の場所又は区間の付近の見取図
- 交通安全対策図
- 道路使用の方法又は形態等を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類
交通安全対策図(交通処理図)
必要書類の中で特につまずきやすいのが、交通安全対策図(交通処理図)と呼ばれる図面の作成です。交通安全対策図とは、道路を使用する際に周辺の歩行者や車両の安全をどのように確保するのかを図示したもので、審査においては使用の方法が交通の妨げとならないかを判断する重要な資料となるため、現場の状況を正確に反映した図面を作成することが求められます。
具体的には、次の図のように、作業を行う範囲や交通誘導員の配置、カラーコーンやバリケードの設置位置、規制する区間の長さなどを記載していきます。また、歩行者の通行空間として確保する有効幅員は原則として1.5m以上、地域によっては2.0m以上とされているため、申請前には実際に現地を測量して道路の幅員や周辺の状況を正確に把握し、基準を満たす計画になっているかを確認しておきましょう。

さらに、足場の組立てや資材の搬出入のために車両を道路上に駐車するケースでは、次の図のように、駐車する車両の大きさや停車位置を反映した図面を添付する必要があります。車両の車体が規制範囲からはみ出していないか、駐車によって残る車道や歩道の幅員が十分に確保されているかといった点も審査の対象となるため、使用する車両の寸法をあらかじめ確認したうえで、縮尺に沿って正確に描き込むことが大切です。

なお、管轄の警察署によっては、交通安全対策図に加えて車両の通行経路図の提出を求められることもあるため、資材を搬入する車両がどの道路を通って現場に到着し、どのように退出するのかを説明できるよう準備しておくと安心です。図面の具体的な書き方については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
★関連記事
道路占用許可制度
道路の占用とは、道路の地上や上空、地下に一定の工作物や物件、施設を設置し、継続して道路を使用することをいいます。道路使用許可が工事や作業、イベントなど一時的な行為を対象とした道路交通法上の手続きであるのに対し、道路占用許可は道路に物件を設置して長期にわたり道路に影響を及ぼす行為を対象とした道路法上の手続きであり、目的も許可を出す機関も異なる点が大きな違いです。
道路を占用する際には、物件を設置する工事や作業そのものが道路の使用にあたるため、多くの場合は道路占用許可とあわせて道路使用許可も取得することになります。一方で、道路占用許可はあくまでも物件を継続的に設置することに伴う手続きであるため、資材の搬出入や短時間の作業のように道路上に物件を設置しない場合には、道路使用許可のみを取得すれば足り、道路占用許可を取得する必要はありません。
道路占用許可の申請先は、警察署ではなく、占用する道路の種類に応じて定められた道路管理者となります。道路管理者は次のとおり道路の種類や所在地によって異なり、同じ地域内であっても窓口が変わることも珍しくないため、申請の前に対象となる道路の種類と管理者を確認する必要があります。
また、道路占用許可を受けた場合には、道路使用許可の申請手数料とは別に、占用する物件の種類や面積、期間に応じた占用料が発生します。占用料の額は道路管理者ごとに条例などで定められており、足場や看板のように比較的短期間の占用であっても費用がかかるケースが多いため、工事全体の予算を組む段階であらかじめ見込んでおくとよいでしょう。
| 道路の種類 | 道路管理者 |
|---|---|
| 一般国道で政令指定された区間 | 国土交通大臣 |
| 一般国道で政令指定されていない区間及び都道府県道 | 都道府県知事 |
| 一般国道で政令指定都市の域内にある区間、都道府県道及び市町村道 | 政令指定都市の市長 |
| 市町村道 | 市町村長 |
★関連記事
承認工事制度
道路管理者以外の者が道路に関する工事を行う場合には、道路法第24条に基づき、あらかじめ道路管理者の承認を受ける必要があります。この工事を承認工事、工事を行うための承認を施工承認といい、代表的な例としては、車庫や店舗への車両の出入口を設けるための歩道の切下げや、ガードレール、縁石などの撤去・移設といった工事が挙げられます。
承認工事は、本来であれば道路管理者が行う道路の工事を、申請者が自らの費用負担で代わりに行うという性質をもつことから、自費工事と呼ばれることもあります。そのため、工事の内容が道路管理者の定める構造や技術上の基準に適合しているかが厳しく確認され、設計図や構造図などの図面をもとに道路管理者と事前に協議を重ねたうえで、承認を受けるという流れになるのが一般的です。
また、承認工事を行う際には工事のために道路を使用することになるため、施工承認とは別に、警察署長から道路使用許可を受けることも必要となります。さらに、工事中に資材や仮設物を道路上に置く場合には道路占用許可も関係してくるなど、一つの工事に対して複数の手続きが絡み合うことも多いため、それぞれの窓口との調整を見据えた計画づくりが求められます。
このように承認工事を伴う手続きは、単純な道路使用の場合と比べて準備する書類が多く、審査や協議にも時間がかかる傾向にあるため、着工予定日から十分に余裕をもって準備を始めることが大切です。
★関連記事
格安で素早く許可を取得する方法
地域によって差はあるものの、道路使用許可の申請から許可が下りるまでの期間はおおむね3日から7日程度とされています。さらに、道路占用許可や承認工事を伴う場合には関係機関との協議が必要となるため、すべての許可や承認がそろうまでには10日から3週間程度かかるのが目安であり、工事やイベントの日程が決まっている場合には逆算して早めに動き出すことが重要です。
また、提出した書類に不備があれば補正を求められ、その分だけ審査が長引いて工事の開始日やイベントの開催日が後ろ倒しになってしまうおそれもあります。そもそも、現場の測量や図面の作成に加えて、現場と警察署、場合によっては道路管理者の窓口を何度も行き来するだけでもかなりの手間と時間がかかるため、本業で忙しい事業者の方にとっては大きな負担となりがちです。
道路関連の手続きを十八番とする弊所では、こうした負担を軽減し、格安かつスピーディーに許可を取得できるプランをご用意しています。近年は扱いやすい見積もりサイトが参入していますが、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」として、さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応を心がけています。道路関連の手続きでお困りの際は、弊所までどうぞお気軽にご相談ください。


