建設業における申請書の「受理」は「許可」と同一なのか?

OKサインを出す女性

建設業許可申請における最大の山場は、何と言っても窓口での受付の瞬間でしょう。ここで「受付印」を貰う瞬間はまるで「メダルを期待されたアスリートが見事メダルを獲得した」かのような錯覚に陥るほど安堵の気持ちに包まれます。

いやちょっと待てよ?
申請書の受理は許可と一緒なの?

恐らく気になるところだと思います。申請書が受理されてから許可不許可の処分が下されるのは大体30〜40日前後です。この期間というのは合格発表を待つ受験生のような気分で過ごすことになります。

何を隠そう私も気になって仕方ありません。笑

そこで本稿では申請書の「受理」が「許可」にどの程度関連付いているのかについて私の経験の範囲内で見解を述べてみたいと思います。建設業許可の全体像についてはこちらの埋め込み記事でご確認ください。

建設業許可の概要について

申請書の受理

そもそも建設業許可申請において申請書が「受理」されたというのは一体どのような状態なのでしょうか。

窓口申請の際、申請先の許可官庁では申請書類をくまなくチェックされます。

記入漏れはないか
添付書類はそろっているか
確認書類と整合性はとれているか

さらに矢継ぎ早に質問を展開して細かい部分にもツッコミを入れてきます。早いと10分ほどで開放されることもありますが、長ければ1時間を超える攻防が繰り広げられます。

そんなこんなで申請に不備がなく要件に該当していることが確認できれば無事副本に「受付印」が押された上で返却され「受理」という状態になります。ここで不備、つまりは許可要件に該当することが確認できなければ「補正」を命じられて「不受理」となり、申請書は突き返されることになります。

つまり「受理」とは一応の許可要件を満たしていることが確認された状態であり、ほぼほぼ「許可」が下りる前提が整った状態であるとみて間違いないでしょう。

ちなみに事務所内の撮影時に角度が甘く受話器が写り込んでいなかったため追加で受話器の画像を求められたケースがあります。「補正」というよりは「追加」ですね。「それくらいで…。」と言いたいところですが、窓口ではそれだけ細かくチェックされているということです。

受理後不許可となるケース

経験では「0件」です。ただ伝え聞くことはチラホラあり、大体はひとつのパターンに集約されます。それではどのようなケースが受理後に「不許可」となるのかをお伝えしたいと思います。その前に、こちらの記事で「欠格要件」についてご確認ください。

建設業許可における欠格要件について
ズバリこれです。後に虚偽や欠格要件に該当することが発覚してしまったパターン。

意外に軽視されがちですが、行政官庁ではどの許認可申請においても「欠格要件に該当しないこと」を非常に重要な要素として位置づけしています。

「申告しなければバレないんでしょ?」
甘いです。許可官庁は審査の際には市町村や公安委員会に照会をしています。むしろ審査期間はこれを審査する期間であると言い換えても過言ではありません。

注意すべきポイント

さすがに本人が刑務所や反社会的勢力に入っていたことを忘れることはないとは思いますが、喧嘩で罰金刑を食らってしまったことを忘れてしまっていたなんてことはあるかもしれません。「もう過去の話しだから…」といったところで、少なくとも「5年間」は欠格要件に該当してしまいます。

「ヤンチャ」はお控えください。

また、申請者本人のみならず「役員」や「議決権の100分の5以上を有する株主」などについても欠格要件に該当しないことが求められますのでこの辺りもしっかりと確認するようにしましょう。

弊所でも契約前に必ず確認を取るようにはしていますが、さすがにすべてを把握することができる立場ではありませんので、必ず自己申告するようにしてください。行政書士には守秘義務が課せられていますし、申告がいただければ「代替案」を提示することも可能です。下手をすればさらに5年間許可が取得できない状況に陥ることもありえます。

まとめ

申請書の「受理」までを「筆記試験」に例えるなら、受理後の「審査」は「身元確認」のようなものでしょうか。いずれにせよ「許可書」が送付されるまではソワソワする日々を送ります。なお、「許可書」を「金看板」が送られてくるものと誤解されている方もいらっしゃるとお聞きしましたのでこちらは別物であると申し添えしておきます。

金看板について

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