探偵になるには?探偵業・興信所開業への道

探偵のイメージイラスト
探偵カッコイイ!でもどうしたらなれるの?
こんなことを考えたことはありませんか?

幼少期には江戸川乱歩の「少年探偵団シリーズ」の世界観に浸り、子どものくせに「火曜サスペンス劇場」「土曜ワイド劇場」を見漁って、現在も愚息くんと一緒にメガネの小学生が爆発に巻き込まれるアニメ映画を毎年欠かさずにチェックするほど探偵物が大好きな私は、幾度となくそんな妄想を思い描いてきました。

結局探偵になることはありませんでしたが、皮肉にも行政書士になることでその手続きを知ることは出来ました。今回はそんな探偵業についてのご案内です。

探偵とは?

探偵業務とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。

(探偵業法第2条第1項)

まず知っていただきたいのが、ちゃんと「探偵業法」(探偵業の業務の適正化に関する法律)という法律が存在しているということです。日本の法律はすごいですね。痒いところに手が届いています。ちなみに平成18年に成立施行された結構新しい法律です。

探偵業務

  • 他人の依頼を受けて(依頼の有無)
  • 特定人の所在又は行動についての情報を収集することを目的として(目的)
  • 面接による聞込み、尾行、張込みその他に類する方法により(方法)
  • 実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務(業務内容)

以上を満たすものが探偵業務です。

「何か想像と違う。」

こう思った方は、早くメガネ君のイメージから脱却しましょう。興信所といった方が一般には伝わりやすいと思います。

ちなみにあくまで「特定人」に対する情報収集が業務ですので、迷い猫ちゃんやインコ君の捜索は、探偵業には含まれていません。(つまり誰でもできます。)

探偵業

探偵業とは、探偵業務を行う営業をいう。ただし、専ら、放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(報道を業として行う個人を含む。)の依頼を受けて、その報道の用に供する目的で行われるものを除く。
探偵業者とは、届出をして探偵業を営む者をいう。

(探偵業法第2条第2、3項)

探偵業務を行う業態を「探偵業」といいますが、放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関の依頼を受けて、その報道の用に供する目的で行われるものは除外されています。つまり、報道機関に情報提供することを目的とする業態は探偵業には該当しないことになります。また、探偵業者になるためには届出を行う必要があります。

探偵業者の権限

探偵業者等は、探偵業務を行うに当たっては、この法律により他の法令において禁止又は制限されている行為を行うことができることとなるものではないことに留意するとともに、人の生活の平穏を害する等個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならない。

(探偵業法第6条)

届出をして探偵業者になったからといって、特別な権限が与えられることはありません。捜査権・逮捕権等の警察権は当然ありませんし、盗聴や不法侵入、詐欺といった違法行為ももちろん出来ません。あくまで合法的に、地道に捜査しなければいけません。

メ、メガネ君…。いや。眠りの名探偵の方か…。

探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、当該依頼者から、当該探偵業務に係る調査の結果を犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければならない。

(探偵業法第7条)

探偵業者自らが違法行為をしてはいけないのはもちろんのこと、依頼者が調査内容に基づく違法行為をしないようにも目を光らせていなければなりません。具体的には、依頼者から違法行為をしないことを約する書面を差し入れてもらう必要があります。

調査の結果が犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いられることを知ったときは、当該探偵業務を行ってはならない。

(探偵業法第9条)

そして調査内容が違法行為に利用されることを知ったときは、その業務を受任してはいけません。

よう聞いときや。眠りの名探偵。

探偵になるための資格

ありません。特別な資格や学歴、実務経験は不要です。ただし、多くの許可業種と同様に、その職種に就くことが出来ない欠格要件は存在します。以下に該当する場合は、探偵業を営むことはできません。

  1. 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
  2. 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
  3. 最近5年間に営業停止命令・営業廃止命令に違反した者
  4. 暴力団対策法に規定する暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  5. 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が欠格要件に該当するもの
  6. 法人でその役員のうちに欠格要件に該当する者があるもの

探偵業の届出

探偵業開始の届出

探偵業を営もうとする者は、営業を開始しようとする日の前日までに、営業所の所在地を管轄する警察署を経由して都道府県公安委員会に対し、探偵業開始の届出をしなければなりません。

また、届出事項に変更があったとき、又は探偵業を廃止したときは、変更等があった日から10日以内に、その旨の届出をしなければなりません。

これらの届出は、営業所ごとに行わなければなりません。例えば兵庫県と大阪府に営業所を設置する場合には、兵庫県と大阪府の両方の都道府県公安委員会に対して、届出をする必要があります。

必要となる書類

  • 探偵業開始届出書
  • 住民票の写し
  • 欠格事由に該当しないことを誓約する書面
  • 定款、役員に係る住民票の写し(法人)

探偵業届出証明書

届出をした者には、探偵業届出証明書が交付されます。探偵業者は、探偵業届出証明書を営業所の見やすい場所に掲示しなければなりません。また、探偵業者は、契約を締結しようとするときは、あらかじめ、依頼者に対し、探偵業届出証明書の記載事項について、書面を交付して説明しなければなりません。

探偵に必要なもの

結局のところ、探偵業に必要な資格や学歴はなく、開業についてのハードルは低い業種であるといえます。全国に6000弱の届出探偵業者が存在していますが、この数であれば新規開業者が割って入る余地は十分にあると思います。(開業行政書士は全国に約5万人です。)

ただ、日本は某アニメ世界のように探偵業者が超法規的な権限を有することはなく、それどころか却って厳しい制約を受ける業種であるという現実があります。開業のハードルこそ低いもののランニングコストがかかり、なおかつ業務の性質上トラブルに発展しやすい業種でもあるため、実務は心身ともに削られる激務であることは間違いないでしょう。

以上のことから探偵業に必要となるのは資格ではなく次のようなものでしょう。

  • 資金力
  • ネットワーク
  • 倫理観
  • 周辺知識
  • 専門スキル

まとめ

オフィスの外観

開業のハードルは低くても、想像以上に体力(色んな意味で)が必要な業種だと思います。よく検討してそれでも探偵がやりたい!という方はチャレンジしてください。弊所でも届出の代理という形でサポートすることが可能です。新規申請は1営業所ごとに33,000円(税込み)でお受けしています。警察署とのやり取りが大変ですので、その辺りが苦手な方はぜひご検討ください。

なお、過去において探偵業者が行政書士と組んで、士業の持つ職務上請求権を悪用した戸籍の不法取得によって懲戒を受けた事案がありました。(もちろん行政書士も)

弊所はこのような不法行為には一切関わりませんので、あらかじめお見知りおきください。

初回の相談は無料にて承ります。もちろんお見積もりも無料です。弊所は尼崎で一番気さくな行政書士を自称します。まずはお気軽にご相談ください^^

対応エリア

尼崎、西宮、芦屋、神戸、伊丹、宝塚、大阪、豊中など阪神地域全域に対応しております。その他の地域でもご相談に応じますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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