風俗営業を営む者の禁止行為について
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)では、風俗営業の健全化に資するため、風俗営業を営む者について以下の行為を禁止しています。
- 営業に関し客引きをすること
- 営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと
- 営業所で、18歳未満の者に客の接待をさせること
- 営業所で午後10時から翌日の午前6時までの時間において18歳未満の者を客に接する業務に従事させること
- 18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること(ゲームセンター等営業の営業所にあっては、午後10時から翌日の午前6時までの時間において客として立ち入らせること)
- 営業所で20歳未満の者に酒類又はたばこを提供すること
これらに加えて都道府県は、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があるときは、条例により、ゲームセンター等営業を営む者が午前6時から午後10時までの時間において18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせることを禁止し、又は保護者の同伴を求めなければならないものとすることその他必要な制限を定めることができます。
なお、これらの行為が禁止されるのは「風俗営業を営む者」に対してであり、「風俗営業者」に限られないことから、無許可で風俗営業を営む者も規制の対象となります。また、「風俗営業を営む者」以外の者が、「風俗営業を営む者」と意を通じてこれらの行為をした場合は、いわゆる身分なき共犯として処罰されることがあります。
客引きの禁止
風営法で禁止されている「客引き」とは、相手方を特定して営業所の客となるように勧誘することをいいます。
例えば通行人に対し、営業所の名称を告げず、単に「お時間ありませんか」、「お触りできます」などと声を掛けながら相手の反応を待っている段階では「客引き」には当たりませんが、この際に相手方の前に立ちふさがったり、相手方につきまとうことは、「客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと」に当たります。
また、いわゆるホストクラブの従業者が、通行人の女性に対し、個人的な交際の申込みや接客従業者の募集を装って声を掛け、その身辺に立ちふさがったり、つきまとったりしている場合についても、黒服を着てビラ等を所持している等客観的な状況から「客引きをするため」の行為と認められるときは、「客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと」に当たります。
客に接する業務
「客に接する業務」には、いわゆる「接待」や「酒類又はたばこを提供すること」が含まれます。また、遊技場営業についても、営業所内で客の応接をし、その要望に応じてサービスをする業務や遊技料金を徴収し、又は遊技球等を貸し出し、若しくは客が獲得した遊技球等を賞品と交換する業務も「客に接する業務」に含まれます。
なお、前述した「客引き」は、「客」となる前段階の行為であるため「客に接する業務」には含まれません。
未成年者の立入禁止
「客として立ち入らせる」とは、飲食、遊興又は遊技をする客として立ち入らせることをいい、例えばパチンコ屋等の営業所において、親を探しに来た子供を営業所に立ち入らせること等のように、18歳未満の者を営業所に単に立ち入らせることをもって直ちに違反になるわけではありません。
例えば、旅館業を営む者が旅館内の宴会場の甲の間と乙の間を客室として社交飲食店営業の許可を受けているような場合や、社交飲食店営業の許可を受けている料理店に客室として甲の間と乙の間があるような場合において、それぞれ甲の間で現に接待を行っていたとしても、乙の間では接待を行っていなければ、乙の間に18歳未満の者を立ち入らせて飲食をさせることは特に問題ありません。
さらに、甲の間で接待を受けて飲食をしていた客と接待従業者が全員退室した後、甲の間において別の客に接待をせずに飲食のみをさせる場合も、そこに18歳未満の者を立ち入らせて飲食をさせることは問題ありません。
なお、風俗営業者は、18歳未満の者が営業所に立ち入ることのないようにするとともに、立ち入っているのを発見したときは速やかにその者が営業所外に退出するよう必要な措置を講じる必要があります。
また、上記の旅館や料理店の例においては、実際に風俗営業を営んでいる甲の間の入口に立入禁止の表示を行うことになります。
20歳未満の者に対する酒類又はたばこの提供禁止
酒類又はたばこの「提供」とは、酒類を飲用に、たばこを喫煙の用に適する状態に置くことをいい、営業者がこれを20歳未満の者に販売したり贈与したりする場合に限られず、20歳未満の者が持参した酒類又はたばこにつき、 燗をしたり、グラス、灰皿等の器具を使用させてその用に供する状態に置けば、「提供」に当たります。
遊技場営業者の禁止行為
パチンコ店等営業を営む者は、前述した禁止行為のほか、その営業に関し、以下の行為を行うことを禁止されています。
- 現金又は有価証券を賞品として提供すること
- 客に提供した賞品を買い取ること
- 遊技球等(遊技の用に供する玉、メダルその他これらに類する物)を客に営業所外に持ち出させること
- 遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること
商品の提供
パチンコ店等営業を営む者について賞品を提供する行為そのものは禁止されませんが、「現金又は有価証券」を賞品として提供することは禁じられています。なお、「有価証券」には、株式、債券、手形及び小切手等が該当しますが、金地金(金の金属塊)はこれに含まれません。
他方、雀荘及びゲームセンター等営業を営む者については、その営業に関し、遊技の結果に応じて賞品を提供することは禁じられています。
ただし、クレーン式遊技機等の遊技設備により客に遊技をさせる営業を営む者が、クレーンで釣り上げるなどした物品で小売価格がおおむね1,000円以下のものを提供する場合については、「遊技の結果に応じて賞品を提供」することには当たりません。
遊技球等の持出禁止
遊技球等の持出禁止の規定は、パチンコ店等営業のほか、ゲームセンター等営業にも適用されます。
遊技球等を保管したことを表示する書面
「遊技球等を客のために保管したことを表示する書面」には、営業所ごとの会員カード等を利用して営業所内のコンピュータ等において会員が獲得した遊技球等の数量を管理する場合において、遊技球等の数量を会員カード等に電磁的方法その他の方法により記録するものを含みますが、単なる会員カードであって遊技球等の数量を記録しないものはこれに含みません。
また、この規定はパチンコ店営業のほか、ゲームセンター等営業にも適用されるため、ゲームセンター等営業を営む者が、遊技の結果獲得した得点、数量等を直接又は度その他の単位に換算して電磁的方法により記録した媒体を発行し、又は交付することは、この規定に違反することになります。
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