京都府における産業廃棄物処理施設設置に関する関係住民等に対する事前手続きについて

京丹後市廃棄物処理峰山クリーンセンター

産業廃棄物処理施設を設置するためには自治体からの許可を受ける必要がありますが、その際の手続きは複雑かつ難解で、さらには本申請までに数段階のステップを踏む必要があります。特に問題となりやすいのが関係住民等との間におけるトラブルであり、どの自治体においても、この部分に対する手続きに関する規定を手厚く定めています。

京都府においても、京都府産業廃棄物処理施設設置等の手続に関する条例(以下、条例)及び京都府産業廃棄物処理施設設置等の手続に関する条例施行規則において、産業廃棄物処理施設の設置に際し、事業者と、周辺地域に居住する者、周辺地域に存する地縁による団体(以下、地域団体)及び産業廃棄物処理施設設置等に関し周辺地域の生活環境の保全についての利害関係を有する者(以下、関係住民等)との間における紛争の予防と調整を図るための事前手続きに関する規定を設けています。

そこで本稿では、これから京都府内において産業廃棄物処理施設の設置を検討する事業者さまに向けて、本申請前に必要となる関係住民に対する事前手続きについて詳しく解説していきたいと思います。

産業廃棄物処理施設の範囲

条例に定める産業廃棄物処理施設とは、産業廃棄物の処理に関する施設であって、以下に該当するものをいいます。

  • 産業廃棄物の収集又は運搬を業として行うために設置する産業廃棄物の積替え又は保管の用に供する施設
  • 産業廃棄物の処分を業として行うために設置する産業廃棄物の処分の用に供する施設
  • 産業廃棄物収集運搬業者又は特別管理産業廃棄物収集運搬業者が、その業を行うために設置する産業廃棄物の積替え又は保管の用に供する施設
  • 産業廃棄物処分業者又は特別管理産業廃棄物処分業者が、その業を行うために設置する産業廃棄物の処分の用に供する施設

産業廃棄物処理施設設置等を行おうとする者(以下、事業者) は、以下の申請又は変更を行おうとするときは、あらかじめ条例に定める手続を実施し、手続終了等の通知(後述)を受けておく必要があります。事業者がこの規定に違反して申請(届出を除く)を行ったときは、許可を受けることはできません。

  • 産業廃棄物収集運搬業又は特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可(積替え又は保管を行う場合のものに限り、更新に係るものを除く)の申請
  • 産業廃棄物処分業又は特別管理産業廃棄物処分業の許可(更新に係るものを除く)の申請
  • 産業廃棄物収集運搬業、特別管理産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処分業又は特別管理産業廃棄物処分業の変更許可(収集又は運搬に係るものにあっては、積替え又は保管を行う場合のものに限る) の申請
  • 産業廃棄物収集運搬業、特別管理産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処分業又は特別管理産業廃棄物処分業の軽微な変更
  • 産業廃棄物処理施設設置許可の申請
  • 産業廃棄物処理施設の変更許可の申請

手続きの流れ

事業本体となる業の許可申請に至るまでは、関係各所との調整を図るため、数段階の事前手続きを経る必要があります。

手続きの流れはおおむね以下のとおりですが、この手続きに要する期間だけでも最低2ヶ月は必要になるため、準備はなるべく早い段階から進めるようにしてください。

事業計画書の提出
周知計画書の提出
広告及び縦覧
事業計画の周知
関係住民の意見書の提出
実施状況の報告書の提出
許可の本申請

事業計画書

最初のステップとして、業をはじめようとする事業者は、以下の事項を定めた事業計画書を、業許可の申請前に知事に提出する必要があります。

  • 事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
  • 産業廃棄物処理施設設置等の目的
  • 産業廃棄物処理施設設置等を行おうとする場所
  • 産業廃棄物処理施設等の処理方式及び処理する産業廃棄物の種類
  • 産業廃棄物処理施設等の処理能力(産業廃棄物の最終処分場である場合にあっては、産業廃棄物の埋立処分の用に供される場所の面積及び埋立容量)、構造及び設備
  • 周辺地域の生活環境の保全のための措置(法第15条第1項に規定する産業廃棄物処理施設にあっては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第11条第3項第1号に規定する数値及びその根拠を含む)
  • 事業者の連絡先
  • 産業廃棄物の搬入及び搬出の時間、方法及び経路
  • 産業廃棄物処理施設等を使用する日時
  • 産業廃棄物処理施設設置等が他の法令の規定に基づく許認可等を要するものである場合にあっては、他の法令等の規定に基づく許認可等の状況
  • その他知事が必要と認める事項

また、事業計画を廃止したときは、遅滞なく、その旨を知事に届け出た上で、14日間、事業計画を廃止した旨を広告する必要があります。ただし、広告については、事業者が最初の広告を開始するまでにこの届出を行ったときはこの限りではありません。

周知計画書

事業者は、事業計画書の提出に併せ、事業計画書の内容を関係住民等に周知させるための説明会の開催に関する事項等以下の事項を記載した周知計画書及び添付書類を知事に提出します。また、周知計画書の内容を変更しようとするときは、あらかじめ、変更後の周知計画書に、変更に係る書類を添付して、知事に提出する必要があります。

記載事項添付書類
説明会の開催に関する事項
②事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)

③産業廃棄物処理施設設置等の目的
④産業廃棄物処理施設設置等を行おうとする場所
⑤産業廃棄物処理施設等の処理方式及び処理する産業廃棄物の種類
事業者の連絡先

⑦周辺地域に該当する地域
⑧広告の方法並びにその方法ごとの広告の対象地域及び期間
⑨縦覧の場所、期間及び時間
⑩説明会の開催を予定する日時及び場所並びにその場所ごとの収容人員
⑪事業計画の周知の方法
㋐周辺地域に該当する地域を明らかにする図面
㋑広告の方法ごとにその広告の対象地域を明らかにする図面
㋒縦覧の場所を明らかにする図面
㋓説明会の開催場所として予定している場所を明らかにする図面

㋔その他知事が必要と認める書類及び図面

なお、ここでいう周辺地域とは、産業廃棄物処理施設設置等により生活環境に影響が生じるおそれがある地域のことを指し、具体的には以下に該当する地域(地域団体に係る区域のうちにこれらの地域に含まれる部分(2の地域にあっては、その地域を地先水面とする部分)があるときは、地域外の地域であって地域団体に係る区域内にあるものを含む)がこれに当たります。

  1. 産業廃棄物の焼却その他の処理に伴い生じる排出ガスを排出するための煙突その他の設備を有する場合は、その設備から排出されるばい煙の最大着地濃度の出現距離(設備と最大着地濃度が予測される地点との間の距離)の2倍の距離以内の地域
  2. 産業廃棄物処理施設等が放流水を排出する場合は、当該放流水が流入する公共用水域のうち放流水に係る希釈倍率(公共用水域内の地点における放流水の最大の流量に対するその地点における低水流量(1年のうち275日間はその流量を下回らないと認められるもの)の比率)が100に満たない範囲内にある公共用水域
  3. その他産業廃棄物処理施設設置等により生活環境に影響が生じるおそれがあると認められる地域

広告及び縦覧

事業者は、補正・再提出を求める事項がない旨の通知又は適正な補正・再提出がなされた旨の通知があったときは、以下の事項を広告し、広告を開始した日から起算して30日を経過する日までの間、関係住民等に対する印刷物の配布、周辺地域内の公共の場所における掲示、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙への掲載、インターネットの利用又は知事が適当と認める方法により、事業計画書の写しを関係住民等の縦覧に供する必要があります。

  • 事業計画書を作成した旨
  • 事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
  • 産業廃棄物処理施設設置等の目的
  • 産業廃棄物処理施設設置等を行おうとする場所
  • 産業廃棄物処理施設等の処理方式及び処理する産業廃棄物の種類
  • 事業者の連絡先
  • 周辺地域に該当する地域
  • 縦覧の場所、期間及び時間
  • 事業計画の周知の方法
  • 説明会の開催を予定する日時及び場所
  • 関係住民等は意見書を提出することができる旨及び提出期限、提出先その他の意見書の提出に必要な事項
  • 関係住民等から意見書の提出があったときは、見解書を作成し、縦覧に供する旨
  • 事業者が見解書の縦覧を開始したときは、再意見書を提出することができる旨
  • 関係住民等から再意見書の提出があったときは、修正見解書を作成し、縦覧に供する旨
  • 縦覧の場所その他の縦覧に必要な事項並びに再意見書の提出期限その他の再意見書の提出に必要な事項を広告する方法

縦覧の場所は、事業者の事務所、府の庁舎その他の府の施設、関係市町村の協力が得られた場合にあっては関係市町村の庁舎その他の関係市町村の施設、又は事業者が利用することができる適切な施設のうちから、関係住民等の参集の便をできる限り考慮して定めます。

縦覧の場所においては、上記の広告すべき事項(事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)、産業廃棄物処理施設設置等の目的、産業廃棄物処理施設設置等を行おうとする場所、産業廃棄物処理施設等の処理方式及び処理する産業廃棄物の種類及び事業者の連絡先を除く) を、関係住民等に見やすいように表示するものとされています。

説明会の開催等

事業者は、縦覧期間内に説明会を開催し、関係住民等に対し、事業計画を周知させる必要があります。天災、交通の遮断その他の不測の事態により、縦覧期間内に説明会を開催することが著しく困難である場合においては、事業者は、説明会を開催するまでの間、事業計画書の写しを関係住民等の縦覧に供するとともに、不測の事態が収束した後、速やかに、説明会を開催するものとされています。

説明会の開催の日時及び場所は、関係住民等の参集の便をできる限り考慮して定めるものとし、周辺地域に2以上の市町村の区域が含まれることその他の理由により知事が必要と認める場合には、説明会を開催すべき地域を2以上の区域に区分して、その区域ごとに開催するものとされています。

事業者は、説明会に参加した者が事業計画の内容を容易に理解することができるよう、事業計画の概要を記載した図書を配布し、以下の事項と併せて事業計画を具体的かつ平易に説明するものとされています。なお、事業者は、説明会を開催するほか、関係住民等に対する印刷物の配布又はインターネットの利用その他の方法により事業計画の周知に努めるものとされています

  • 周辺地域に該当する地域
  • 縦覧の場所、期間及び時間
  • 事業計画の周知の方法
  • 関係住民等は意見書を提出することができる旨及び提出期限、提出先その他の意見書の提出に必要な事項
  • 関係住民等から意見書の提出があったときは、見解書を作成し、縦覧に供する旨
  • 事業者が見解書の縦覧を開始したときは、再意見書を提出することができる旨
  • 関係住民等から再意見書の提出があったときは、修正見解書を作成し、縦覧に供する旨
  • 縦覧の場所その他の縦覧に必要な事項並びに再意見書の提出期限その他の再意見書の提出に必要な事項を広告する方法

天災、交通の遮断その他の不測の事態により、縦覧期間内に説明会を開催することが著しく困難である場合において、不測の事態が収束した後に説明会を開催しようとするときは、開催する日の10日前までに、以下の事項を知事に届け出るものとされています。

  1. 開催を予定する日時及び場所
  2. 事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
  3. 産業廃棄物処理施設設置等の目的
  4. 産業廃棄物処理施設設置等を行おうとする場所
  5. 産業廃棄物処理施設等の処理方式及び処理する産業廃棄物の種類
  6. 縦覧期間内に説明会を開催することができなかった理由
  7. 広告の方法並びにその方法ごとの広告の対象地域及び期間
  8. 縦覧の場所、期間及び時間
  9. 説明会の開催を予定する場所ごとの収容人員
  10. 事業計画の周知の方法

届出を行ったときは、速やかに、説明会の日時を変更した旨その他広告すべき事項を広告する必要があります。

関係住民等の意見書の提出

関係住民等は、事業者が広告を開始したときは、事業計画書について生活環境の保全上の見地からの意見を記載した書面を、知事を経由して事業者に提出することができます。ただし、意見書の提出は、縦覧期間満了の日の翌日から起算して14日を経過する日までに知事に到達するように行う必要があります。

見解書の提出等

事業者は、意見書の提出があったときは、遅滞なく、記載された意見に配慮して、意見書に対する見解を記載した書面に、その見解を補足するために必要な図書(補正し、又は再提出する場合も同様)を添付して知事に提出する必要があります。また、提出された見解書に意見書の意見に配慮した見解が記載されていないと認められるときは、補正又は再提出を求められることがあります。

見解書の提出があったときは、その写しが関係市町村(周辺地域が所在する市町村)の長に送付され、事業者にその旨が通知されますが、この通知があったときは、速やかに、かつ7日間、見解書を関係住民等の縦覧に供する必要があります。

関係住民等は、事業者が縦覧を開始したときは、見解書について生活環境の保全上の見地からの意見を記載した書面を、知事を経由して事業者に提出することができます。ただし、意見書の提出は、縦覧期間満了の日の翌日から起算して14日を経過する日までに知事に到達するように行う必要があります。

縦覧の場所においては、以下の事項を、関係住民等に見やすいように表示するものとされています。

  • 事業者の連絡先
  • 縦覧の期間及び時間
  • 関係住民等は再意見書を提出することができる旨及び提出期限、提出先その他の再意見書の提出に必要な事項
  • 関係住民等から再意見書の提出があったときは、修正見解書を作成し、縦覧に供する旨

修正見解書の提出等

事業者は、再意見書の提出があったときは、遅滞なく、記載された意見に配慮して、再意見書に対する見解を記載した書面に、その見解を補足するために必要な図書(補正し、又は再提出する場合も同様)を添付して知事に提出する必要があります。また、提出された修正見解書に意見書の意見に配慮した見解が記載されていないと認められるときは、補正又は再提出を求められることがあります。

修正見解書の提出があったときは、その写しが関係市町村の長に送付され、事業者にその旨が通知されますが、この通知があったときは、速やかに、かつ7日間、修正見解書を関係住民等の縦覧に供する必要があります。

縦覧の場所においては、事業者の連絡先並びに縦覧の期間及び時間を、関係住民等に見やすいように表示するものとされています。

周知状況報告書

事業者は、縦覧期間満了の日(不測の事態が収束した後に説明会を開催した場合にあっては説明会を開催した日)後、速やかに、周知計画書に記載した事項の実施状況を記載した書面及び以下の添付書類を知事に提出する必要があります。

  • 周知状況報告書
  • 広告又は広告に用いた図書(電子計算機の映像面に表示されるものを印刷した図書を含む)又はその写し
  • 説明会において参加した者に配布した図書
  • 説明会に参加した者の意見及び質問並びに当該質問に対する事業者の回答の要旨

計画の変更の届出等

事業計画書の内容を変更しようとするときは、軽微な変更をしようとするときを除き、あらかじめ、変更後の事業計画書に変更に係る書類を添付して、知事に提出する必要があります。軽微な変更をしようとする場合については、遅滞なく、変更届に、変更の内容を明らかにした図書を添付して提出し、変更した旨を知事に届け出るものとされています。

★軽微な変更

変更の届出が不要とされる「軽微な変更」とは、以下のいずれかの変更をいいます。

  • 事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)の変更
  • 産業廃棄物処理施設設置等が他の法令の規定に基づく許認可等を要するものである場合における、他の法令等の規定に基づく許認可等の状況の変更
  • その他生活環境への負荷を増大させないと知事が認める変更

事業計画の廃止の届出等

事業計画を廃止したときは、遅滞なく、その旨を知事に届け出た上で、14日間、事業計画を廃止した旨を広告する必要があります。ただし、広告については、事業者が最初の広告を開始するまでにこの届出を行ったときはこの限りではありません。

手続終了等の通知

(再)意見書の提出がなかった場合、又は修正見解書の提出があった場合であって、知事が条例手続に関する事業者の取組が不十分であると知認め又は事業計画について生活環境の保全上支障が生じるおそれがあると認める事情がないときは、条例手続が終了した旨が事業者に通知されるとともに、関係住民等に対し、周辺地域内の公共の場所における掲示、インターネットの利用その他の方法により周知がなされます。(14日間)

手続終了等の通知の有効期間は2年間とされており、事業者が手続終了等の通知を受けた日から2年を経過してもなお申請等が行わないときは、通知を受けなかったものとみなされます。

環境保全協定の締結

事業者は、地域団体又は関係市町村の長との間において、産業廃棄物処理施設設置等に関し、生活環境の保全のために必要な事項に関する協定(環境保全協定)を締結するよう努めるものとされており、環境保全協定を締結したときは、速やかに、環境保全協定に係る書面の写しを知事に提出する必要があります。

産廃施設関連事業申請サポート

産業廃棄物処理施設の関連事業は専門性が高く、規制も厳しいことから、許可申請については非常に難易度の高い手続きとなっています。また、申請に必要となる書類も複雑かつ膨大な量で、時間と労力というコストを考えれば、自ら申請を行うことはあまりお薦めできません。

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