知っておきたいシーシャフレーバーの流通の仕組みを行政書士が解説

煙草の煙を吹かす外国人女性

シーシャバーやシーシャカフェの開業を検討する方から、弊所には「フレーバーはどのような制度のもとで流通しているのか」「販売するのに特別な許可はいるのか」といったご相談が数多く寄せられます。

シーシャそのものの合法性についてはすでに広く知られるようになってきた一方で、実際に店舗を運営するうえで前提となるフレーバーの流通の仕組みや許可制度については、まだあまり知られていないのが実情です。

シーシャは水たばこの一種であり、法律上は紙巻きたばこや加熱式たばこと基本的に同じ枠組みで扱われています。20歳未満の者が喫煙できない点は他のたばこ製品と変わりませんが、最低限のルールとマナーを守っている限り、誰でも問題なく楽しむことができる嗜好品です。

夜の街を中心にシーシャバーが台頭してきたこともあり、都市部では愛好家も年々増加しており、弊所においてもシーシャ関連のご相談は主要な取扱い分野のひとつになっています。
そこで本稿では、シーシャフレーバーがどのような制度のもとで流通しているのか、そして店舗としてフレーバーを取り扱うためにどのような営業許可が必要になるのかについて、順を追って整理していきます。

あくまで制度や仕組みの解説であり、個別のフレーバーの仕入れ先をご案内するものではない点はあらかじめご了承ください。すでにシーシャバーを運営している方はもちろん、これから開業を目指す方にとっても、許可制度の全体像を把握するための一助になれば幸いです。

なお、シーシャの合法性や摘発事例については別記事で詳しく解説していますので、そちらもあわせてご参照ください。

シーシャフレーバーについて

国内で流通できるシーシャフレーバーは、あらかじめ登録がなされた銘柄に限られています。この登録状況は財務省の公式サイトにおいて「製造たばこの小売定価の認可」(外部サイト)という形で公開されているものの、膨大な一覧の中から目的の銘柄が登録済みかどうかを個人で確認する作業は、決して簡単なものではありません。実務上は、この確認作業だけでかなりの手間がかかってしまうという声もよく耳にします。

そこで参考になるのが、「日本水たばこ同盟」(外部サイト)がウェブサイト上で公開している登録済み水たばこの一覧です。仕入れを検討しているフレーバーが正規に登録されたものかどうかを確認したい場合は、財務省の資料を一から読み解くよりも、こうした専門団体がまとめている一覧を確認する方法が現実的といえるでしょう。

こうした情報源はあくまで登録の有無を確認するための参考として活用するものであり、実際の仕入れ先の選定や交渉は、事業者ご自身の判断で進めていただく事柄になります。

なお、フレーバーの中にはニコチンを含まない「ノンニコチンフレーバー」も流通しています。ニコチンが含まれていないことから一見すると規制の対象外のように思われがちですが、法律上はたばこの代用品として位置づけられているため、ノンニコチンフレーバーであっても20歳未満の者が喫煙することは認められていません。この点は誤解が生じやすいポイントであるため、店舗運営者としてもお客様への案内の際に注意しておく必要があります。

シーシャの流通経路について

シーシャフレーバーは、基本的に一般のたばこと同様の流通経路をたどって、最終的にエンドユーザーである消費者のもとに届けられます。製造元から卸売業者を経て小売店へ、そして小売店から消費者へという流れ自体は、紙巻きたばこや加熱式たばこの流通と大きく変わるものではありません。

ただし、シーシャフレーバーには現時点で国内製造が行われていないという特殊な事情があります。そのため、通常の紙巻きたばこのようにJTから小売販売店へ直接卸されるルートは存在せず、小売販売店(対面販売許可を持つシーシャバーを含む)は、輸入を担う卸売販売業者からのみフレーバーを仕入れる形になります。この流通構造を理解しておくことは、開業準備の全体像をつかむうえでも役立ちます。

こうした流通の仕組みを把握しておくことで、店舗として扱おうとしているフレーバーがどのような経路で手元に届くものなのか、また登録済みの銘柄であるかどうかを見極める視点を持ちやすくなります。なお、具体的な卸売業者の選定や取引条件の交渉については、それぞれの事業者間で判断・実施していただく事柄であり、弊所が仲介や斡旋を行うものではない点はご留意ください。

たばこ販売の仕組み
出典元:JTウェブサイト

シーシャにまつわる営業許可

流通経路を踏まえると、シーシャフレーバーを取り扱うにあたって必要となる許可の全体像も見えてきます。小売販売店に向けてシーシャの卸販売を行う立場であれば「製造たばこ卸売販売業」の登録が必要とされ、消費者に向けて小売販売を行う立場であれば「製造たばこ小売販売業」の許可が必要とされています。取引の段階によって求められる許可の種類が異なる点は、あらかじめ整理しておくとイメージがつきやすくなります。

流通経路のなかでシーシャバーは小売販売店に位置づけられるため、店舗を運営するにあたっては、たばこの対面販売許可を取得したうえで、店舗を「喫煙目的店」として営業することが求められます。喫煙目的店としての位置づけは、フレーバーの仕入れや販売の適法性だけでなく、店内での喫煙そのものを認めるための前提条件にもなっているため、開業準備の早い段階から意識しておく必要があります。

近年は受動喫煙対策の観点から喫煙に関する規制が年々厳格化されており、許可の取扱いを誤ってしまうと、違法行為として摘発の対象となるリスクも生じます。特にお問い合わせの多いシーシャバーの開業要件や摘発事例の詳細については別記事に譲りますが、対面販売許可や喫煙目的店の届出など、許可申請の進め方でご不明な点があれば、弊所までどうぞお気軽にご相談ください。

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