公開空地とは│制度の概要と占用承認の手続きについて

公開空地のイメージ

総合設計制度に基づいて、ビルやマンションの敷地に設けられた一般公衆が自由に出入りできる空間のことを「公開空地」といいます。ビルの敷地内で時折見かける植込みや藤棚なんかをイメージしていただければ分かりやすいと思います。

不動産業界にでも携わっていなければなかなか知られることのない本制度ですが、ここでは制度の概要とともに、公開空地を占用しようとする際に必要とされる手続きについても解説していきたいと思います。

役所と誤認されてお問い合わせをいただくことが多々ありますが、弊所は民間の行政書士事務所であって行政機関ではありません。この点のみどうぞご承知の上、お気軽にご相談ください♪

総合設計制度とは

総合設計制度とは、建築物が密集し、公共的な空間に乏しい市街地において、一般の通行者が自由に利用できる空間を確保することを目的とした制度であり、建築物の敷地内に公開空地を確保する等一定の条件を備えた建築物について、容積率、高さ制限、斜線制限等を緩和するものです。

この制度によって、土地利用効率の高い高層ビルが林立する状況を作る事が可能となっています。

ただし、具体的にどのような条件でどこまで緩和を認めるのかについては、それぞれの許可権限を持つ特定行政庁が基準を定めています。

公開空地とは

総合設計制度による公開空地は、容積率や高さ制限の緩和を受けるために敷地内に整備されたもので、歩行者が日常的に自由に通行又は利用できる、広く一般に開放された空地又は空地の部分を言います。

公開空地は、原則として一般公衆が自由に通行できる空間でなければならず、実態は整備した通路、環境を向上させるような植込み、芝、池等といった快適な空間となっています。

また、公開空地として確保したはずの場所が駐車場等に転用されてしまうことのないよう、標識の設置を義務付けられることが一般的です。

公開空地の占用

整備された公開空地は原則として他の目的に使用することはできません。ただし、営利を目的とせず、かつ、次のいずれかに該当する一時的な占用行為又は地区計画の区域内において別途定められた公開空地の占用に関する基準、ガイドライン等に適合する占用行為であって、市長がこれを承認する場合についてはこの限りでありません。

  1. イベント、リクリエーション活動など地域の活性化に寄与する行為(具体例:町会の催し、ミニコンサートの実施など)
  2. 当該敷地内施設の維持管理のために必要な行為(具体例:マンションの改修工事に伴う仮囲い設置など)
  3. その他の公共公益に資する行為(具体例:公共的自転車駐車場の設置など)
  4. 屋内に設けられる公開空地の場合で、管理上必要とされる深夜等における閉鎖行為

大阪市における公共的自転車駐車場の設置

大阪市においては、公開空地の占用行為のひとつとして、公共的自転車駐車場の設置を認める制度を実施しています。

公開空地の占用承認申請

公開空地の占用行為をしようとする場合には、公開空地占用承認申請書の正本と副本に、それぞれ次の書類を添付して、建築企画課等市町村の窓口に提出します。

  • 理由書
  • 付近見取り図
  • 占用行為の目的、内容、期間、位置等を示す各図書
  • 委任状(代理人に委任する場合)

申請について、各規定に適合しやむを得ないと認めるものには、占用行為の承認が行われます。

総合設計制度申請サポート

弊所では、兵庫大阪の全域にわたり、総合設計制度および公開空地に関する手続きの代行を承っております。面倒な書類作成や各種機関とのやり取りまで含めて、しっかりとサポートいたします。下記の報酬は、市場価格を反映したものですが、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」です。さまざまな事情をくんだ上での柔軟な対応には自信があります。総合設計制度に関する手続きでお困りの際は、ぜひ弊所までお気軽にご相談ください。

公開空地占用承認申請33,000円〜
※税込み

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