優良産廃処理業者認定制度とは|認定基準・優遇措置を行政書士が解説

両手で苗を持つ手(地球環境)

産業廃棄物処理業を営むうえで、通常の許可基準さえ満たしていれば十分だと考えている事業者の方も多いのではないでしょうか。実際、日々の処理業務を適正に行っている事業者であれば、それだけでも十分に信頼される存在といえます。しかし、その先にもうワンランク上の評価を得られる制度が存在していることは意外と知られていません。

「優良産業廃棄物処理業者認定制度」とは、通常の許可基準よりも厳格な基準に適合した事業者を「優良産廃処理業者」として認定し、許可の有効期間の延長をはじめとするさまざまな優遇措置を与える仕組みです。処理業界全体の適正化を進めるという行政側の狙いと、優良な事業者としての信用を得たい事業者側のメリットが合致する制度ともいえるでしょう。

本稿では、認定を受けるために満たす必要がある5つの基準の中身から、認定によって受けることができる優遇措置、そして実際の申請の流れまで、順を追って整理していきます。

基準そのものはかなり細かく、条文を読むだけでは実務のイメージが掴みにくい部分も多いため、これから優良認定を検討する事業者の方にとって、全体像を把握するための一助になれば幸いです。

優良産廃処理業者認定制度とは

冒頭で触れたとおり、優良産廃処理業者認定制度は、通常の許可基準よりも厳しい基準に適合した優良な産廃処理業者を評価し、産業廃棄物の処理の適正化を図ることを目的として設けられた制度です。

認定を受けるかどうかはあくまで事業者の任意であり、通常の許可を受けているだけでも事業を継続すること自体には何の支障もありません。その意味では、認定は義務ではなく、事業者としての信頼性をさらに高めるためのオプションという位置づけになります。

認定の申請は、通常の更新許可申請のタイミングで行うことができるほか、許可期限の到来を待たずに前倒しで更新を行う際にあわせて申請することも可能とされています。事業者としては、更新のタイミングに合わせて優良認定の準備を進めておくことで、二度手間になることなく認定を目指せる仕組みになっています。

認定を受けた事業者、いわゆる優良認定業者は、優良マークが記載された許可証等を活用したPRができるようになるほか、産業廃棄物処理業許可の有効期間が通常の5年から7年へと延長される点が大きなメリットです。このほか、自治体の判断による申請時の添付書類の一部省略、財政投融資における優遇、環境配慮契約法に基づく国等の契約における有利な取扱いといった優遇措置も設けられており、事業運営全体において優良認定を取得しておく意義は決して小さくありません。

★優良認定事業者に対する優遇措置
  • 優良マークが記載された許可証等を活用したPR
  • 産業廃棄物処理業許可の有効期間の延長(5年→7年)
  • 申請時の添付書類の一部省略(自治体の判断による)
  • 財政投融資における優遇
  • 環境配慮契約法に基づき国等が行う産業廃棄物の処理に係る契約での有利な取扱い

認定を受けるための5つの基準

優良認定を受けるためには、遵法性事業の透明性環境配慮の取組電子マニフェスト財務体質の健全性という5つの観点から定められた基準に、それぞれ適合していることが求められます。これらはいずれも産業廃棄物処理業の許可基準とは別に上乗せされたものであり、通常の許可を受けているだけでは自動的に満たされるものではありません。

なお、優良認定はあくまで産業廃棄物処理業の許可を受けている者に対して行われる制度であるため、優良基準そのものに適合していても、通常の許可基準に適合していない事業者に対しては、そもそも産業廃棄物処理業の許可自体が付与されません。優良認定は通常の許可の上に積み上げる形の制度であるという位置関係を、まず押さえておくことが理解の前提になります。

5つの基準はそれぞれ性質が大きく異なり、遵法性のように一定期間の処分歴を確認するだけのものもあれば、環境配慮の取組のように外部認証の取得という準備に半年から数年単位の時間を要するものもあります。次の章からは、それぞれの基準がどのような内容を求めているのか順を追って見ていきます。

遵法性従前の産業廃棄物処理業許可の有効期間又は当該有効期間を含む連続する5年間のいずれか長い期間において特定不利益処分を受けていないこと
事業の透明性法人の基礎情報、取得した産業廃棄物処理業等の許可の内容、廃棄物処理施設の能力や維持管理状況、産業廃棄物の処理状況等の情報を、一定期間継続してインターネットを利用する方法により公表し、かつ、所定の頻度で更新していること
環境配慮の取組ISO14001、エコアクション21等の認証制度による認証を受けていること
電子マニフェスト電子マニフェストシステムに加入しており、電子マニフェストが利用可能であること
財務体質の健全性①直前3年の各事業年度における自己資本比率が0以上であること
②直前3年の各事業年度のうちいずれかの事業年度における自己資本比率が10%以上であること、又は前事業年度における営業利益金額等が0を超えること
③直前3年の各事業年度における経常利益金額等の平均値が0を超えること
④産業廃棄物処理業等の実施に関連する税、社会保険料及び労働保険料について、滞納していないこと

遵法性の基準

遵法性に係る基準は、従前の産業廃棄物処理業許可の有効期間、又は当該有効期間を含む連続する5年間のいずれか長い期間において、特定不利益処分を受けていないことを求めるものです。

特定不利益処分とは、廃棄物処理業に係る事業停止命令や、廃棄物処理施設に係る改善命令・使用停止命令、施設設置許可の取消し、再生利用認定や広域的処理認定の取消し、廃棄物の不適正処理に係る改善命令・措置命令といった、行政から受ける重い処分を指します。(以下参照)

★特定不利益処分となるもの
  • 廃棄物処理業に係る事業停止命令
  • 廃棄物処理施設に係る改善命令・使用停止命令
  • 廃棄物処理施設の設置の許可の取消し
  • 再生利用認定の取消し
  • 広域的処理認定の取消し
  • 無害化処理認定の取消し
  • 二以上の事業者による処理に係る認定の取消し
  • 廃棄物の不適正処理に係る改善命令
  • 廃棄物の不適正処理に係る措置命令

必要となる「一定期間」は、通常の許可を受けている者が更新期限の到来にあわせて優良認定を申請する場合であれば従前の許可の有効期間、既に優良認定を受けている者が再度申請する場合であれば従前の認定の有効期間である7年間というように、申請のタイミングや現在の状態によって異なります。更新期限の到来を待たずに前倒しで申請する場合には、従前の許可の有効期間を含む連続する5年間といった、やや複雑な計算が必要になる場面もあります。

たとえば、令和4年4月1日に産業廃棄物処分業の許可を受けた事業者が、通常の更新期限の到来にあわせて優良認定を申請する場合、令和4年4月1日から令和9年3月31日までの5年間が遵法性の判定対象期間となります。自社がどの区分に該当するのかを正確に把握しておかないと、判定対象期間を誤って認識してしまうおそれがあるため、申請を検討する早い段階で自社の許可の取得経緯を整理しておくことが望ましいといえます。

ケース期間
許可の更新期限の到来による更新時に通常の許可を受けている者が優良認定の申請をする場合従前の許可の有効期間(5年)
許可の更新期限の到来による更新時に既に優良認定を受けている者が、再度、優良認定の申請をする場合従前の許可の有効期間(7年)
許可の更新期限の到来を待たずした更新時に通常の許可を受けている者が優良認定の申請をする場合従前の許可の有効期間を含む連続する5年間
許可の更新期限の到来を待たずした更新時に既に優良認定を受けている者が、再度、優良認定の申請をする場合従前の許可の有効期間又は当該有効期間を含む連続する5年間のいずれか長い期間

事業の透明性に係る基準

事業の透明性に係る基準は、法人の基礎情報や取得している産業廃棄物処理業の許可の内容、処理施設の能力や維持管理状況、産業廃棄物の処理状況等の情報を、一定期間インターネットを利用する方法により公表し、かつ所定の頻度で更新していることを求めるものです。

公表の方法は「インターネットを利用する方法」に限定されており、インターネット上に掲載されていないパンフレットや広報誌などの媒体による情報公表は、基準適合とは認められていません。実務上は、「産廃情報ネット」(外部サイト)を利用する方法や、自社で開設したホームページで情報を公表する方法が一般的です。

必要な事前公表期間は、通常の許可を受けている者が申請する場合は許可更新の申請日前6か月間、既に優良認定を受けている者が再度申請する場合は認定を受けた日から申請日までの期間とされています。(下表)

ケース事前情報公表期間
通常の許可を受けている者が優良認定の申請をする場合産業廃棄物処理業の許可の更新の申請の日前6か月間
既に優良認定を受けている者が、再度、優良認定の申請をする場合優良認定業者としての許可を受けた日から当該申請の日までの間

公表しなければならない事項は、法人・個人に関する基礎情報や事業計画の概要、許可証の写し、運搬施設や処理施設に関する事項、直前3年間の処理量や維持管理状況、直前3事業年度の財務諸表など多岐にわたり、事項ごとに「変更の都度」「1年に1回以上」といった更新頻度も個別に定められています。

このように公表すべき事項が細かく決められているため、優良認定を目指す事業者は、申請の準備段階から逆算して、必要な情報公表の体制を整えておくことが重要になります。特に財務諸表のように定時株主総会での承認を経てから公表するものについては、決算のスケジュールとも連動するため、申請予定の時期から十分に余裕をもって準備に着手しておくと安心です。

公表事項更新頻度該当業種
法人に関する基礎情報(法人)変更の都度(代表者等の氏名等については1年に1回以上)収集運搬業、処分業
個人に関する基礎情報(個人)変更の都度収集運搬業、処分業
事業計画の概要変更の都度収集運搬業、処分業
申請者が受けている産業廃棄物処理業の許可証の写し変更の都度収集運搬業、処分業
運搬施設に関する事項変更の都度(運搬施設の種類・数量等については1年に1回以上)収集運搬業
処理施設に関する事項変更の都度処分業
事業場ごとの産業廃棄物の処理工程図変更の都度処分業
直前1年間の産業廃棄物の一連の処理の行程1年に1回以上処分業
直前3年間の産業廃棄物の受入量・運搬量1年に1回以上収集運搬業、処分業
直前3年間の産業廃棄物の受入量・処分量・中間処理後産業廃棄物の処分量1年に1回以上処分業
直前3年間の産業廃棄物処理施設の維持管理状況1年に1回以上処分業
直前3年間の産業廃棄物の焼却施設における熱回収実績1年に1回以上処分業
直前3事業年度の財務諸表(法人)少なくとも定時株主総会で承認を受け、又は報告された都度収集運搬業、処分業
処理料金の提示方法変更の都度収集運搬業、処分業
業務を所掌する組織・人員配置変更の都度(人員配置については1年に1回以上)収集運搬業、処分業
処分後の産業廃棄物の持出先の開示の可否に関する事項変更の都度処分業
事業場の公開の有無・公開頻度変更の都度収集運搬業、処分業

環境配慮の取組に係る基準

環境配慮の取組に係る基準は、ISO14001(外部サイト)エコアクション21(外部サイト)、またはこれらと相互認証されている認証制度による認証を受けていることを求めるものです。

これらの認証は、環境マネジメントシステムを構築し、それを実際に運営してきた実績があってはじめて取得できるものであるため、申請直前に慌てて着手しても間に合わないケースが多く、取得までに半年から1年、場合によっては数年を要することもあります。

この認証は事業所単位で取得するものとされていますが、申請者が一つの都道府県・政令市内に複数の事業所を有する場合には、そのうちいずれかの事業所が認証を取得していれば基準を満たすものとして扱われます。一方で、本社のみが認証を取得しており、申請先の都道府県・政令市内にある事業所が認証を取得していない場合には、その事業所については基準を満たしていないものと判断される点には注意が必要です。

なお、ISO14001の登録事業者が申請者の親会社であり、登録証の付属書に申請者自身が認証範囲内の事業所として記載されている場合には、申請者自身が個別に認証を取得していなくても基準を満たすものとして扱われます。グループ会社での認証取得状況によっては、個別取得の手間を省ける可能性もあるため、グループ内の認証状況をあらかじめ確認しておく価値があります。

ケース認証の要否
本社のみが認証制度を取得しているが、申請先の都道府県・政令市内の事業所では取得していない場合本社以外の事業所について基準を満たしていると言えず、申請先の都道府県・政令市内に事業所を有する場合には、当該事業所が認証制度を取得している必要がある
申請先の都道府県・政令市内に事業所がない場合業許可申請書に記載された事業所のうち、いずれかの事業所について認証を取得していればよい
ISO14001登録事業者が申請者の親会社であって、登録証の付属書に認証範囲内に係る事業所として申請者が記載されている場合基準を満たしている

電子マニフェストに係る基準

電子マニフェストに係る基準は、「情報処理センター(外部サイト)」(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター)が運営する電子マニフェストシステム、通称JWNETに加入しており、排出事業者から要望があった際に電子マニフェストが利用できる状態であることを求めるものです。紙マニフェストのみで運用している事業者にとっては、この基準への対応が新たなシステム導入を意味することになります。

電子マニフェストシステムを導入するメリットは、単に基準を満たすためだけのものではありません。紙マニフェストで課せられる写しの保存義務やマニフェスト交付等状況報告書の提出が不要になり、事務処理の効率化につながるほか、データを情報処理センターが一括管理することで偽造がしにくくなり、処理状況の透明性そのものが高まるという実務上の利点もあります。法定記載事項の記載漏れや報告期限の到来についても、システム側で自動的にチェックされる仕組みが用意されています。

一点注意しておきたいのは、JWNETの加入証における加入区分が「処分業者」となっている場合、その加入をもって収集運搬業の許可申請における基準適合とは認められない点です。収集運搬業と処分業の両方について優良認定を目指す場合には、それぞれの区分について電子マニフェストが利用可能な状態になっているかを、あらためて確認しておく必要があります。

★電子マニフェストシステムのメリット
  • 紙マニフェストを使用した場合に課せられる写しの保存義務やマニフェスト交付等状況報告書の提出が不要となり、事務処理効率化につながる
  • データを情報処理センターが一括管理しているため、データの偽造がしにくく、産業廃棄物の処理状況がより一層透明化される
  • システムにより自動的に法定記載事項の記載漏れや法定報告期限の到来等がチェックされるため、法令遵守の徹底が図られる

財務体質の健全性に係る基準

財務体質の健全性に係る基準は、直前3年の各事業年度における自己資本比率が0以上であること、かつそのうちいずれかの事業年度で自己資本比率が10%以上であるか、前事業年度の営業利益金額等が0を超えていることを求めています。あわせて、直前3年の各事業年度における経常利益金額等の平均値が0を超えていることも必要とされています。

自己資本比率は純資産の額を、純資産の額と負債の額の合計で割ることで算出され、営業利益金額等や経常利益金額等には、それぞれ減価償却費の額を加算した数値が用いられます。

これらの財務指標に加えて、産業廃棄物処理業の実施に関連する税、社会保険料及び労働保険料を滞納していないことも基準のひとつとされています。関連する税には、国税である法人税・消費税のほか、道府県民税や事業税、市町村民税や固定資産税など、事業活動に関わる主要な税目がほぼすべて含まれているため、日頃からの納税管理が優良認定の成否に直結してくる部分でもあります。

特定廃棄物最終処分場を運営している事業者については、維持管理積立金の積立てを行っていることも基準に含まれています。財務体質に関する基準は、直近数年間の経営状態がそのまま反映される項目であるため、申請の直前になってから慌てて改善できるものではなく、日々の経営を健全に保っておくこと自体が、実質的な準備につながるといえるでしょう。

自己資本比率申請者が法人である場合には、直前3年の各事業年度における自己資本比率が0以上であること
申請者が法人である場合には、直前3年の各事業年度のうちいずれかの事業年度における自己資本比率が10%以上であること、又は前事業年度における営業利益金額等が零を超えること
経常利益金額等申請者が法人である場合には、直前3年の各事業年度における経常利益金額等の平均値が零を超えること
税・保険料産業廃棄物処理業の実施に関連のある税、社会保険料及び労働保険料を滞納していないこと
維持管理積立金特定廃棄物最終処分場について積み立てるべき維持管理積立金の積立てをしていること
★自己資本比率

自己資本比率=純資産の額 ÷(純資産の額+負債の額)

★営業利益金額等

営業利益金額等=営業利益金額+減価償却費の額

損益計算書(及びその添付書類である売上原価明細書等)上で、減価償却費の額が明示的に記載されていない場合は、減価償却費の額は0とみなされます。

★経常利益金額等

経常利益金額等=経常利益金額+減価償却費の額

申請の流れと関連する支援制度

この申請は、現在取得している許可の区分についてのみ行うことができ、取得していない区分についてまとめて優良認定を申請することはできません。

優良認定の申請は、産業廃棄物処理業の更新許可の申請にあわせて、遵法性・事業の透明性・環境配慮の取組・電子マニフェスト・税や保険料の納付状況、それぞれの基準に適合することを証する書類(以下参照)を、許可を付与した都道府県知事又は政令市長に提出することで行います。

  • 遵法性に係る基準に適合することを誓約する書面(様式なし)
  • 事業の透明性に係る基準に適合することを証する書類(情報を公表・更新した時点におけるサイト上の該当ページ部分をプリントアウトしたもの等)
  • 環境配慮の取組に係る基準に適合することを証する書類(認証書の写し等)
  • 電子マニフェストに係る基準に適合することを証する書類(加入証の写し等)
  • 税・保険料の納付に係る基準に適合することを証する書類

申請にあたっては、事業の透明性に係る情報公表のように申請の何か月も前から準備を始めておく必要がある基準や、環境配慮の取組のように認証取得そのものに長期間を要する基準が含まれているため、更新許可のタイミングから逆算して早めに準備計画を立てておくことが欠かせません。基準の内容が多岐にわたる分、どこか一つの基準への対応が遅れるだけで、認定のタイミングを逃してしまうことにもなりかねません。

なお、優良認定業者になると、株式会社日本政策金融公庫が行っている環境・エネルギー対策貸付制度(外部サイト)において、分別・保管施設や焼却施設、リサイクル施設、最終処分場といった産業廃棄物処理関連施設の取得資金について、通常よりも低い利率で融資を受けられるようになります。認定を受けることで得られるメリットは、営業面でのPRだけにとどまらず、設備投資の資金調達面にも及んでくる点は見落とされがちなポイントです。

Q. 優良認定を受けないと、産業廃棄物処理業を続けられなくなるのでしょうか。
A. そのようなことはありません。優良認定はあくまで任意の制度であり、通常の許可を受けている状態で事業を継続すること自体には何の支障もありません。認定は義務ではなく、事業者としての信用力をさらに高めたい場合に活用するオプションと考えていただくのが正確です。


Q. 5つの基準のうち、一つでも満たしていなければ認定は受けられませんか。
A. その通りです。優良認定は5つの基準すべてに適合していることが前提となっており、一部の基準だけを満たしている状態では認定を受けることができません。特に環境配慮の取組や事業の透明性は準備に時間がかかるため、早い段階でどの基準が未達なのかを洗い出しておくことが重要です。


Q. ISO14001の認証取得には、どれくらいの期間を見ておくべきですか。
A. 一般的には半年から1年程度、場合によっては数年を要するケースもあります。環境マネジメントシステムを実際に運用してきた実績が前提となる認証であるため、申請の直前に着手しても間に合わない可能性が高く、更新許可のタイミングから逆算した準備が欠かせません。


Q. 収集運搬業と処分業の両方について、優良認定を受けることはできますか。
A. 現在取得している許可の区分について、それぞれ個別に申請することは可能です。ただし電子マニフェストの基準については、加入証の加入区分が「処分業者」となっている場合、その加入だけでは収集運搬業側の基準適合とは認められない点に注意が必要です。


Q. 一度優良認定を受ければ、その後の更新でも基準は同じですか。
A. 基本的な5つの基準の枠組みは変わりませんが、再度申請する際の遵法性の判定期間や情報公表の必要期間は、初回申請時とは計算方法が異なります。既に認定を受けている場合は従前の認定の有効期間(7年間)が基準になるなど、初回とは異なる条件で判定される点を押さえておく必要があります。


Q. 財務体質の基準を満たしているかどうかは、自分でも確認できますか。
A. 自己資本比率や経常利益金額等は、直近の決算書があれば計算できます。ただし基準は直前3年分の推移を見るものであるため、単年度の数字だけでなく、過去3期分の財務諸表をあわせて確認しておくと、申請前の見通しが立てやすくなります。

まとめ

優良産廃処理業者認定制度は、通常の許可基準に加えて、遵法性・事業の透明性・環境配慮の取組・電子マニフェスト・財務体質の健全性という5つの基準に適合してはじめて認定を受けられる、ハードルの高い制度です。その分、認定を受ければ許可の有効期間が7年に延長されるほか、対外的な信用力の向上や融資面での優遇など、事業運営全体にわたるメリットを得ることができます。

基準の中には、情報公表の事前準備期間や環境認証の取得期間のように、申請直前の対応だけでは間に合わないものも含まれているため、優良認定を目指す場合には、通常の更新許可申請よりもかなり早い段階から準備を進めておくことが望ましいといえます。自社が現時点でどの基準を満たしており、どの基準にこれから対応していく必要があるのかを整理するだけでも、優良認定に向けた第一歩になります。

弊所では、通常の許可申請に加えて、優良産業廃棄物処理業者認定申請のサポートを承っています。基準の細かさゆえに申請準備の難易度は決して低くありませんが、書類作成から関係各所とのやり取り、申請の代行まで一貫してサポートいたしますので、優良認定を検討されている際はどうぞお気軽にご相談ください。

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