毒物又は劇物の販売業の登録について

劇薬ビンのイラスト

毒物及び劇物取締法では、毒物又は劇物の販売業の登録を受けた者でなければ、毒物又は劇物を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、運搬し、若しくは陳列してはならない旨(毒物又は劇物の製造業者又は輸入業者が、その製造し、又は輸入した毒物又は劇物を、他の毒物又は劇物の製造業者、輸入業者又は販売業者(以下、毒物劇物営業者)に販売し、授与し、又はこれらの目的で貯蔵し、運搬し、若しくは陳列するときを除く)を定めています。

毒物の定義

毒物とは、以下に該当する物であって、医薬品及び医薬部外品以外のものをいいます。

エチルパラニトロフェニルチオノベンゼンホスホネイト(別名EPN)、黄燐りん、オクタクロルテトラヒドロメタノフタラン、オクタメチルピロホスホルアミド(別名シユラーダン)、クラーレ、四アルキル鉛、シアン化水素、シアン化ナトリウム、ジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト(別名パラチオン)、ジニトロクレゾール、二・四―ジニトロ―六―(一―メチルプロピル)―フェノール、ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト(別名メチルジメトン)、ジメチル―(ジエチルアミド―一―クロルクロトニル)―ホスフェイト、ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト(別名メチルパラチオン)、水銀、セレン、チオセミカルバジド、テトラエチルピロホスフェイト(別名TEPP)、ニコチン、ニッケルカルボニル、ひ素、ふっ化水素、ヘキサクロルエポキシオクタヒドロエンドエンドジメタノナフタリン(別名エンドリン)、ヘキサクロルヘキサヒドロメタノベンゾジオキサチエピンオキサイド、モノフルオール酢酸、モノフルオール酢酸アミド、硫化燐りん、その他これらの物を含有する製剤その他の毒性を有する物であって政令で定めるもの

特定毒物

特定毒物とは、毒物であって、以下に該当するものをいいます。

オクタメチルピロホスホルアミド、四アルキル鉛、ジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト、ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト、ジメチル―(ジエチルアミド―一―クロルクロトニル)―ホスフエイト、ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト、テトラエチルピロホスフェイト、モノフルオール酢酸、モノフルオール酢酸アミド、オクタメチルピロホスホルアミドを含有する製剤、四アルキル鉛を含有する製剤、ジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイトを含有する製剤、ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイトを含有する製剤、ジメチル―(ジエチルアミド―一―クロルクロトニル)―ホスフェイトを含有する製剤、ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイトを含有する製剤、テトラエチルピロホスフェイトを含有する製剤、モノフルオール酢酸塩類及びこれを含有する製剤、モノフルオール酢酸アミドを含有する製剤、りん化アルミニウムとその分解促進剤とを含有する製剤

劇物の定義

劇物とは、以下に該当する物であって、医薬品及び医薬部外品以外のものをいいます。

アクリルニトリル、アクロレイン、アニリン、アンモニア、二―イソプロピル―四―メチルピリミジル―六―ジエチルチオホスフェイト(別名ダイアジノン)、エチル―N―(ジエチルジチオホスホリールアセチル)―N―メチルカルバメート、エチレンクロルヒドリン、塩化水素、塩化第一水銀、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化尿素、カリウム、カリウムナトリウム合金、クレゾール、クロルエチル、クロルスルホン酸、クロルピクリン、クロルメチル、クロロホルム、硅ふっ化水素酸、シアン酸ナトリウム、ジエチル―四―クロルフェニルメルカプトメチルジチオホスフェイト、ジエチル―(二・四―ジクロルフエニル)―チオホスフェイト、ジエチル―二・五―ジクロルフェニルメルカプトメチルジチオホスフェイト、四塩化炭素、シクロヘキシミド、ジクロル酢酸、ジクロルブチン、二・三―ジ―(ジエチルジチオホスホロ)―パラジオキサン、二・四―ジニトロ―六―シクロヘキシルフェノール、二・四―ジニトロ―六―(一―メチルプロピル)―フェニルアセテート、二・四―ジニトロ―六―メチルプロピルフェノールジメチルアクリレート、二・二′―ジピリジリウム―一・一′―エチレンジブロミド、一・二―ジブロムエタン(別名EDP)、ジブロムクロルプロパン(別名DBCP)、三・五―ジブロム―四―ヒドロキシ―四′―ニトロアゾベンゼン、ジメチルエチルスルフィニルイソプロピルチオホスフェイト、ジメチルエチルメルカプトエチルジチオホスフェイト(別名チオメトン)、ジメチル―二・二―ジクロルビニルホスフェイト(別名DDVP)、ジメチルジチオホスホリルフェニル酢酸エチル、ジメチルジブロムジクロルエチルホスフェイト、ジメチルフタリルイミドメチルジチオホスフェイト、ジメチルメチルカルバミルエチルチオエチルオホスフェイト、ジメチル―(N―メチルカルバミルメチル)―ジチオホスフェイト(別名ジメトエート)、ジメチル―四―メチルメルカプト―三―メチルフェニルチオホスフェイト、ジメチル硫酸、重クロム酸、しゅう酸、臭素、硝酸、硝酸タリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、スルホナール、テトラエチルメチレンビスジチオホスフェイト、トリエタノールアンモニウム―二・四―ジニトロ―六―(一―メチルプロピル)―フェノラート、トリクロル酢酸、トリクロルヒドロキシエチルジメチルホスホネイト、トリチオシクロヘプタジエン―三・四・六・七―テトラニトリル、トルイジン、ナトリウム、ニトロベンゼン、二硫化炭素、発煙硫酸、パラトルイレンジアミン、パラフェニレンジアミン、ピクリン酸(爆発薬を除く)、ヒドロキシルアミン、フェノール、ブラストサイジンS、ブロムエチル、ブロム水素、ブロムメチル、ヘキサクロルエポキシオクタヒドロエンドエキソジメタノナフタリン(別名デイルドリン)、一・二・三・四・五・六―ヘキサクロルシクロヘキサン(別名リンデン)、ヘキサクロルヘキサヒドロジメタノナフタリン(別名アルドリン)、ベタナフトール、一・四・五・六・七―ペンタクロル―三a・四・七・七a―テトラヒドロ―四・七―(八・八―ジクロルメタノ)―インデン(別名ヘプタクロール)、ペンタクロルフェノール(別名PCP)、ホルムアルデヒド、無水クロム酸、メタノール、メチルスルホナール、N―メチル―一―ナフチルカルバメート、モノクロル酢酸、よう化水素、よう素、硫酸、硫酸タリウム、燐りん化亜鉛、ロダン酢酸エチル、ロテノン、その他これらの物を含有する製剤その他の劇性を有する物であって政令で定めるもの

禁止規定

冒頭でお伝えしたとおり、毒物又は劇物の販売業の登録を受けた者でなければ、これらを販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、運搬し、若しくは陳列することはできません。

また、毒物又は劇物の製造業の登録を受けた者でなければ、これらを販売又は授与の目的で製造することはできず、輸入業の登録を受けた者でなければ、これらを販売又は授与の目的で輸入することはできません。

特定毒物に関する規制

毒物若しくは劇物の製造業者又は学術研究のため特定毒物を製造し、若しくは使用することができる者としてその主たる研究所の所在地の都道府県知事(主たる研究所の所在地が、指定都市の区域にある場合においては、指定都市の長)の許可を受けた者(以下、特定毒物研究者)でなければ、特定毒物を製造することはできず、毒物若しくは劇物の輸入業者又は特定毒物研究者でなければ、特定毒物を輸入することはできません。

また、毒物又は劇物の製造業者が毒物又は劇物の製造のために特定毒物を使用するときを除き、特定毒物研究者(特定毒物を学術研究以外の用途に供する場合に限る)又は特定毒物を使用することができる者として品目ごとに毒物及び劇物取締法施行令で指定する者(以下、特定毒物使用者)でなければ、特定毒物を使用することはできません。

そもそも毒物劇物営業者、特定毒物研究者又は特定毒物使用者でなければ、特定毒物を譲り渡し、又は譲り受け、及び所持することもできません。

その他の劇物毒物に関する規制

興奮、幻覚又は麻酔の作用を有する毒物又は劇物(これらを含有する物を含む)であって政令で定めるものは、みだりに摂取し、若しくは吸入し、又はこれらの目的で所持することを禁止されています。

また、引火性、発火性又は爆発性のある毒物又は劇物であって政令で定めるものは、業務その他正当な理由による場合を除いては、所持することを禁止されています。

営業の登録

毒物劇物の販売業をはじめようとするときは、店舗ごとに、店舗の所在地の都道府県知事(店舗の所在地が、保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長)に申請し、その登録を受ける必要があります。

また、販売業の登録の有効期間は6年間とされており、6年ごとに、更新を受けなければ、その効力を失います。

販売業の登録の種類

毒物劇物の販売業の登録は、以下の種別ごとに申請を行いますが、たとえば、「農業用品目販売業」で登録を受けた場合、農業用品目以外の品目(一般品目、特定品目)については、それぞれの品目についても登録を受けていない限り、これらを販売することはできません。

一般販売業農業用品目及び特定品目以外の毒物又は劇物
農業用品目販売業農業上必要な毒物又は劇物であって毒物及び劇物取締法施行規則(以下、規則)で定めるもの
特定品目販売業規則で定める毒物又は劇物

登録申請に必要となる書類

登録の申請は、以下の書類を申請窓口に提出することにより行います。

  • 毒物劇物の販売業の登録申請書
  • 毒物劇物を直接取り扱う店舗の設備の概要図
  • 申請者が法人であるときは、定款若しくは寄附行為又は登記事項証明書(法人)

登録基準

毒物劇物の販売業の登録を受けようとする者の設備が、以下の基準に適合しないと認められるとき、又はその者が登録を取り消され、取消しの日から起算して2年を経過していないものであるときは、登録を受けることができません。

  • 毒物劇物の貯蔵設備が、以下に定めるところに適合するものであること
    • 毒物劇物とその他の物とを区分して貯蔵できるものであること
    • 毒物劇物を貯蔵するタンク、ドラムかん、その他の容器は、毒物劇物が飛散し、漏れ、又はしみ出るおそれのないものであること
    • 貯水池その他容器を用いないで毒物劇物を貯蔵する設備は、毒物又は劇物が飛散し、地下にしみ込み、又は流れ出るおそれがないものであること
    • その場所が性質上鍵をかけることができないものであるときを除き、毒物劇物を貯蔵する場所に鍵をかける設備があること
    • 毒物劇物を貯蔵する場所が性質上鍵をかけることができないものであるときは、その周囲に、堅固な柵が設けてあること
  • 毒物劇物を陳列する場所に鍵をかける設備があること
  • 毒物劇物の運搬用具は、毒物劇物が飛散し、漏れ、又はしみ出るおそれがないものであること

毒物劇物取扱責任者

毒物劇物販売業者は、毒物劇物を直接に取り扱う店舗ごとに、専任の毒物劇物取扱責任者を置き、毒物劇物による保健衛生上の危害の防止に当たらせる必要があります。ただし、申請者自らを毒物劇物取扱責任者とすることは問題ありません。

また、毒物劇物販売業者が毒物劇物の製造業、輸入業若しくは販売業のうち複数を併せて営む場合において、その製造所、営業所若しくは店舗が互いに隣接しているとき、又は同一店舗において複数種別の販売業を営む場合には、毒物劇物取扱責任者は、これらの施設を通じて1人で足ります。

毒物劇物取扱責任者の資格

毒物劇物取扱責任者となることができるのは、以下のいずれかに該当する者に限られます。

  • 薬剤師
  • 学校教育法第50条に規定する高等学校又はこれと同等以上の学校で、応用化学に関する学課を修了した者
  • 都道府県知事が行う毒物劇物取扱者試験(一般毒物劇物取扱者試験、農業用品目毒物劇物取扱者試験又は特定品目毒物劇物取扱者試験)に合格した者

上記の資格を満たす者であっても、以下に該当する者については、毒物劇物取扱責任者となることができません。

  • 18歳未満の者
  • 精神の機能の障害により毒物劇物取扱責任者の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
  • 麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
  • 毒物若しくは劇物又は薬事に関する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなった日から起算して3年を経過していない者

毒物劇物取扱責任者に関する届出

毒物劇物販売業者は、毒物劇物取扱責任者を置いたとき(又は毒物劇物取扱責任者を変更したとき)は、30日以内に、その店舗の所在地の都道府県知事等に対し、以下の書類を提出し、毒物劇物取扱責任者の氏名を届け出る必要があります。

  • 届書
  • 薬剤師免許証の写し、学校教育法第50条に規定する高等学校又はこれと同等以上の学校を卒業したことを証する書類又は試験に合格したことを証する書類
  • 医師の診断書
  • 毒物若しくは劇物又は薬事に関する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなった日から起算して3年を経過していない者に該当しないことを証する書類
  • 雇用契約書の写しその他毒物劇物営業者の毒物劇物取扱責任者に対する使用関係を証する書類

毒物劇物の取扱い

毒物劇物販売業者は、毒物劇物について、以下の取扱方法を遵守する義務があります。

  • 毒物劇物が、盗難にあい、又は紛失することを防ぐのに必要な措置を講ずること
  • 毒物劇物又は毒物劇物を含有する物であって以下に該当するものが店舗の外に飛散し、漏れ、流れ出、若しくはしみ出、又はこれらの施設の地下にしみ込むことを防ぐのに必要な措置を講ずること
    • 無機シアン化合物たる毒物を含有する液体状の物(シアン含有量が1Lにつき1mg以下のものを除く)
    • 塩化水素、硝酸若しくは硫酸又は水酸化カリウム若しくは水酸化ナトリウムを含有する液体状の物(水で10倍に希釈した場合の水素イオン濃度が水素指数2.0から12.0までのものを除く)
  • 店舗の外において毒物劇物又は上記に該当する物を運搬する場合には、これらの物が飛散し、漏れ、流れ出、又はしみ出ることを防ぐのに必要な措置を講ずること
  • 毒物劇物について、その容器として、飲食物の容器として通常使用される物を使用しないこと

毒物劇物の表示等

毒物劇物販売業者は、毒物劇物の容器及び被包に、「医薬用外」の文字及び毒物については赤地に白色をもって「毒物」の文字、劇物については白地に赤色をもって「劇物」の文字を表示する必要があります。(毒物劇物を貯蔵し、又は陳列する場所も同様)

さらに、その容器及び被包に、以下の事項を表示しなければ、毒物劇物を販売し、又は授与することはできません。

  • 毒物劇物の名称
  • 毒物劇物の成分及びその含量
  • 有機りん化合物及びこれを含有する製剤たる毒物及び劇物については、それぞれその解毒剤(二―ピリジルアルドキシムメチオダイド(別名PAM)の製剤及び硫酸アトロピンの製剤)の名称
  • 小児の手の届かないところに保管しなければならない旨
  • 毒物劇物の直接の容器又は直接の被包を開いて、毒物又は劇物を販売し、又は授与するときは、その氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)並びに毒物劇物取扱責任者の氏名

特定の用途に供される毒物劇物

毒物劇物販売業者は、硫酸タリウムを含有する製剤たる劇物及びりん化亜鉛を含有する製剤たる劇物について、あせにくい黒色で着色したものでなければ、これを農業用として販売し、又は授与することはできません。

また、主として一般消費者の生活の用に供されると認められる劇物であって下表に該当するものについては、その成分の含量又は容器若しくは被包について、同表の基準に適合するものでなければ、これを販売し、又は授与することはできません。

塩化水素又は硫酸を含有する製剤たる劇物(住宅用の洗浄剤で液体状のものに限る)①塩化水素若しくは硫酸の含量又は塩化水素と硫酸とを合わせた含量が15%以下であること
②製剤1mLを中和するのに要する0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の消費量が厚生労働省令で定める方法により定量した場合において45mL以下であること
品質及び構造が耐酸性試験、漏れ試験その他の厚生労働省令で定める試験に合格するものであること
ジメチル―二・二―ジクロルビニルホスフェイト(別名DDVP)を含有する製剤(衣料用の防虫剤に限る)ジメチル―二・二―ジクロルビニルホスフェイトの空気中の濃度が厚生労働省令で定める方法により定量した場合において1㎥当たり0.25mg以下となるものであること①製剤に直接触れることができない構造であること
②製剤が漏出しない構造であること

毒物劇物の譲渡手続等

毒物劇物販売業者は、毒物劇物を他の毒物劇物営業者に販売し、又は授与したときは、その都度、以下の事項を書面に記載する必要があります。

  • 毒物劇物の名称及び数量
  • 販売又は授与の年月日
  • 譲受人の氏名、職業及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)

また、譲受人から、上記の事項を記載し押印した書面の提出を受けなければ、毒物劇物を毒物劇物営業者以外の者に販売し、又は授与することはできません。ただし、あらかじめ、譲受人の承諾を得たときは、書面の提出に代えて、電磁的方法により、提供を受けることができます。

毒物劇物販売業者は、販売又は授与の日から5年間、これらの書面及び電磁的記録を保存する必要があります。

毒物劇物の交付の制限等

毒物劇物営業者は、以下の者に対し、毒物劇物を交付することはできません。

  • 18歳未満の者
  • 精神の機能の障害により毒物劇物による保健衛生上の危害の防止の措置を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
  • 麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者

また、引火性、発火性又は爆発性のある毒物又は劇物であって政令で定めるものについては、交付を受ける者から、その者の身分証明書、運転免許証、国民健康保険被保険者証等交付を受ける者の氏名及び住所を確めるに足りる資料の提示を受けて、氏名及び住所を確認した後でなければ、これらを交付することはできません。

ただし、毒物劇物販売業者と常時取引関係にある者、毒物劇物販売業者が農業協同組合その他の協同組織体である場合におけるその構成員等毒物劇物営業者がその氏名及び住所を知っている者に交付する場合、その代理人、使用人その他の従業者であることが明らかな者にその者の業務に関し交付する場合及び官公署の職員であることが明らかな者にその者の業務に関し交付する場合は、上記の資料の提示を受ける必要はありません。

なお、この確認をしたときは、交付した劇物の名称、交付の年月日並びに交付を受けた者の氏名及び住所を帳簿に、記載し、最終の記載をした日から5年間、保存する義務を負います。

廃棄

毒物劇物又は政令で定める物は、廃棄の方法について、以下の基準に従わなければ、廃棄することはできません。

  • 中和、加水分解、酸化、還元、稀釈その他の方法により、毒物劇物及び政令で定める物のいずれにも該当しない物とすること
  • ガス体又は揮発性の毒物劇物は、保健衛生上危害を生ずるおそれがない場所で、少量ずつ放出し、又は揮発させること
  • 可燃性の毒物劇物は、保健衛生上危害を生ずるおそれがない場所で、少量ずつ燃焼させること
  • 上記のいずれの方法にもより難い場合には、地下1m以上で、かつ、地下水を汚染するおそれがない地中に確実に埋め、海面上に引き上げられ、若しくは浮き上がるおそれがない方法で海水中に沈め、又は保健衛生上危害を生ずるおそれがないその他の方法で処理すること
★政令で定める物

無機シアン化合物たる毒物を含有する液体状の物(シアン含有量が1Lにつき1mg以下のものを除く)及び塩化水素、硝酸若しくは硫酸又は水酸化カリウム若しくは水酸化ナトリウムを含有する液体状の物(水で10倍に希釈した場合の水素イオン濃度が水素指数2.0から12.0までのものを除く)

業務上取扱者の届出等

以下の事業を行う者であって、業務上、下表に該当する毒物劇物を取り扱うもの(政令の施行によりこらの者に該当することとなった者を含む)は、事業場ごとに、業務上これらの毒物劇物を取り扱うこととなった日から30日以内に、届出を行うことを義務付けられます。

電気メッキを行う事業シアン化ナトリウム
無機シアン化合物たる毒物及びこれを含有する製剤
金属熱処理を行う事業シアン化ナトリウム
無機シアン化合物たる毒物及びこれを含有する製剤
最大積載量が5,000kg以上の自動車若しくは被牽けん引自動車に固定された容器を用い、又は内容積が厚生労働省令で定める量以上の容器を大型自動車に積載して行う毒物劇物の運送の事業
シアン化ナトリウム
黄りん
四アルキル鉛を含有する製剤
無機シアン化合物たる毒物及びこれを含有する製剤で液体状のもの
ふっ化水素及びこれを含有する製剤
アクリルニトリル
六アクロレイン
アンモニア及びこれを含有する製剤(アンモニア10%以下を含有するものを除く)で液体状のもの
塩化水素及びこれを含有する製剤(塩化水素10%以下を含有するものを除く)で液体状のもの
塩素
過酸化水素及びこれを含有する製剤(過酸化水素6%以下を含有するものを除く)
クロルスルホン酸
クロルピクリン
クロルメチル
硅ふっ化水素酸
ジメチル硫酸
臭素
硝酸及びこれを含有する製剤(硝酸10%以下を含有するものを除く)で液体状のもの
水酸化カリウム及びこれを含有する製剤(水酸化カリウム5%以下を含有するものを除く)で液体状のもの
水酸化ナトリウム及びこれを含有する製剤(水酸化ナトリウム5%以下を含有するものを除く)で液体状のもの
ニトロベンゼン
発煙硫酸
ホルムアルデヒド及びこれを含有する製剤(ホルムアルデヒド1%以下を含有するものを除く)で液体状のもの
硫酸及びこれを含有する製剤(硫酸10%以下を含有するものを除く)で液体状のもの
シロアリの防除を行う事業シアン化ナトリウム
ひ素化合物たる毒物及びこれを含有する製剤

この届出は、以下の事項を記載した届出書を、その事業場の所在地の都道府県知事(その事業場の所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長)に対して提出することにより行います。

  • 氏名又は住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)
  • 上表の毒物劇物のうち取り扱う毒物劇物の品目
  • 事業場の名称及び所在地

届出をした者は、その事業場におけるその事業を廃止したとき、事業場においてこれらの毒物劇物を業務上取り扱わないこととなったとき、又は上記の事項を変更したときは、その旨を事業場の所在地の都道府県知事等に届け出る必要があります。

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