風俗営業の変更届・書換申請|届出期限・必要書類・承認申請との違い【風営法解説】

近年は風俗営業を取り巻く法令や運用が目まぐるしく変化しており、許可取得後の手続についても正しく理解しておくことが重要です。
風俗営業では、営業者や管理者の変更だけでなく、営業所の名称変更や構造設備の変更など、変更内容に応じて「変更届」「書換申請」「構造設備変更承認申請」など異なる手続が必要になります。さらに、営業所の移転や営業者の変更については、変更届では対応できず、新たに風俗営業許可を取得しなければならないケースもあります。
これらの手続を失念したまま営業を続けてしまうと、遅延理由書の提出を求められたり、場合によっては行政処分の対象となるおそれもあります。
そこで本稿では、風俗営業許可取得後に必要となる各種手続について、届出期限や必要書類、構造設備変更承認申請との違いなどを交えながら分かりやすく解説します。
目 次
変更手続は大きく4種類
風俗営業許可を取得した後も、営業者や管理者に変更が生じたり、営業所の名称や構造設備を変更したりすることは珍しくありません。
もっとも、「変更があれば変更届を提出すればよい」というほど単純な制度ではなく、変更内容によって必要となる手続は大きく異なります。変更届で足りるケースもあれば、許可証の書換申請や構造設備変更承認申請、新規許可が必要となるケースもあります。
まずは、どのような変更に対して、どの手続が必要となるのかを整理してみましょう。
| 変更内容 | 必要な手続 |
|---|---|
| 営業者(個人)の氏名・住所変更 | 変更届(10日以内)・書換申請 |
| 営業所の名称変更 | 変更届(10日以内)・書換申請 |
| 管理者の氏名・住所変更 | 変更届(10日以内) |
| 法人の名称・所在地変更 | 変更届(20日以内)・書換申請 |
| 法人代表者・役員の変更 | 変更届(20日以内) |
| 営業所の構造設備の軽微な変更 | 変更届(1か月以内) |
| 営業所の構造設備の変更 | あらかじめ承認申請 |
| 営業者の変更 | 新規許可 |
| 営業所の移転 | 新規許可 |
このように、届出期限や必要となる手続は一律ではありません。また、営業者の氏名や営業所の名称など、風俗営業許可証の記載事項に変更が生じる場合は、変更届だけでなく許可証の書換申請も必要となります。
以下、それぞれの手続について詳しく見ていきましょう。
構造及び設備の承認申請
営業所の構造又は設備を変更する場合は、その内容によって「あらかじめ承認を受けるべき変更」と「変更後の届出で足りる変更」とに区分されます。
承認申請の対象となるのは、大規模の修繕又は模様替のほか、客室の位置、数又は床面積の変更、壁、ふすまその他営業所内部を仕切る設備の変更、営業方法の変更に係る構造又は設備の変更です。
このうち「大規模の修繕」又は「大規模の模様替」とは、建築基準法上、柱、梁、床、壁、屋根又は階段などの主要構造部について、一種類以上の半分を超える範囲を修繕又は変更することをいいます。
少し分かりにくい表現ですが、簡単にいえば、営業所全体に及ぶような大掛かりな改修をイメージすると分かりやすいでしょう。例えば、壁を大幅に撤去・新設して間取りを変更したり、床や天井を広範囲に造り替えたりするようなケースがこれに当たる可能性があります。
一方で、壁紙の張り替えや照明器具の交換、小規模な補修などまで直ちに「大規模の修繕」や「大規模の模様替」に当たるわけではありません。
また、客室を増減したり、客室同士を一体化して床面積を変更したり、壁やパーテーション等を設置・撤去して客室の区画を変更したりする場合も、営業所の構造又は設備に影響を及ぼすため、承認申請の対象となります。
一方、照明設備や音響設備の変更、備品の入替えなど、施行規則で軽微な変更とされているものについては承認申請は不要ですが、変更後1か月以内の変更届が必要です。
判断が難しいケースも少なくないため、構造又は設備に変更が及ぶ場合は、事前に所轄警察署へ相談しておくと手続が円滑に進みます。
なお、構造設備基準については常に新規許可申請の際と同様の基準が適用されるため、変更時においてこの基準に適合していなければ承認を受けることはできません。
★承認が必要な変更
- 大規模の修繕(建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕)又は大規模の模様替に該当する変更(建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替)
- 客室の位置、数又は床面積の変更
- 壁、ふすまその他営業所の内部を仕切るための設備の変更
- 営業の方法の変更に係る構造又は設備の変更
★関連記事
軽微な変更
一方、すべての工事について承認申請が必要となるわけではありません。風営法では、一定の変更については「軽微な変更」として取り扱われ、事前承認の対象外とされています。
ただし、承認申請が不要というだけで、何の手続も必要ないという意味ではなく、軽微な変更に該当する場合でも、変更後1か月以内に変更届を提出する必要があります。
代表的なものとしては、小規模な修繕や模様替のほか、照明設備、音響設備、防音設備の変更、食器棚など備品類の入替え、遊技設備の増設又は交替(一定の場合)などが挙げられます。
新規許可が必要なケース
変更届や承認申請では対応できず、新たに風俗営業許可を取得し直さなければならないケースもあります。
代表例は営業者の変更ですが、個人から別の個人へ営業を引き継ぐ場合はもちろん、個人事業として営業していた店舗を法人化し、その法人名義で営業を継続する場合も、営業主体が変わる以上、新規許可が必要となります。
また、風俗営業許可は営業所ごとに与えられる許可であるため、営業所を別の場所へ移転する場合も当然ながら変更届では対応できず、移転先について改めて許可を取得する必要があります。
★関連記事
変更届・書換申請の手続き
変更届や書換申請は、営業所を管轄する警察署の保安担当窓口へ提出します。提出された書類は警察署を経由して公安委員会へ送付されます。
届出期限は変更内容によって異なり、営業者や管理者に関する変更は10日以内、法人の名称や所在地、役員等の変更は20日以内、軽微な構造設備変更は1か月以内となっています。
また、営業者の氏名や営業所の名称、所在地など、許可証の記載事項に変更が生じた場合は、変更届と併せて許可証の書換申請も必要です。変更届には手数料はかかりませんが、書換申請には所定の手数料(1,500円)が必要となります。
事後連絡
営業所内の変更であっても、変更届や承認申請の対象とならないものがあります。例えば、軽微な破損箇所の原状回復、電球の交換程度の設備更新、ゲームセンターのゲームソフトの入替え、遊技設備の位置変更、椅子やテーブルの配置換えなどがこれに当たります。
もっとも、これらは「届出不要」というだけであり、営業所の実態を把握する目的から、所轄警察署の判断により事後連絡を求める運用も見られます。特に椅子やテーブルの配置変更については、営業所の状況確認を兼ねて図面の提出を求められるケースもあるため、一律に「何もしなくてよい」と考えるのは早計です。
風俗営業は、法令だけでなく運用も実務に大きく影響します。条文だけを見ると届出不要に思える変更であっても、結果として余計なやり取りが発生するケースは珍しくありません。
★事後連絡が必要となる変更の例
- 軽微な破損個所の原状回復
- 電球の交換程度の設備の更新
- ゲーム機のソフトのみの入れ替え(5号営業)
- 遊技設備の位置の変更
- 椅子やテーブルの位置や配置の変更
添付書類
変更届、書換申請の際には届出書又は申請書を提出する必要がありますが、変更の事実を証明するため、併せて以下の書類を添付する必要があります。
| 変更の事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 個人事業主の氏名や住所の変更 | 戸籍謄本や住民票 |
| 法人の名称や所在地、代表者、代表者の住所、役員の変更 | 法人の履歴事項全部証明書 |
| 役員や管理者の追加、変更 | 対象者の住民票、身分証明書、誓約書 |
遅延理由書
変更届の提出期限を過ぎてしまった場合は、届出が遅れた経緯を説明する補足資料として、遅延理由書の提出を求められることがあります。全国共通の法定様式はなく、自ら作成する必要があります。
この書類は反省文や言い訳を書き連ねるものではないため、以下のように届出が遅延した具体的な理由を述べ、日付と営業者の住所氏名を記入して提出します。

許可証の再交付申請
許可証を書き換えしようにも、許可証自体を紛失してしまったというケースはあるあるです。そもそも許可証を紛失したまま風俗営業を続けていると、それだけで違法状態となってしまいます。これは運転免許証を失ったまま自動車を運転することと同様です。
このような場合は、許可証の交付を受けた警察署(移転後に紛失した場合には営業所の所在地を管轄する警察署)に対して許可証を再交付するための申請を行う必要があります。
再交付申請は営業者本人であることを確認することのできる運転免許証などを持参し、再交付申請書を提出することにより行います。また、申請手数料として1,200円を納付します。
許可証の返納届
風俗営業を廃止した場合のほか、たとえば個人で取得していた古物商許可を法人許可に切り替えようとする場合、既に取得している許可証を返納する必要があります。この手続きについても忘れがちになるようですが、任意ではなく義務となっているため必ず届け出るようにしましょう。
風俗営業手続きサポート
風俗営業は、許可取得後もさまざまな手続が発生します。管理者や役員の変更、営業所名称の変更、構造設備の変更、書換申請など、その内容によって必要となる手続や届出期限は大きく異なります。
弊所は兵庫県・大阪府・京都府を中心に、年間300件以上の申請に携わりますが、近年は首都圏・東海圏・中国圏・四国圏・九州圏・東北圏など、全国各地からもご依頼をいただいています。そのうちの多くを風俗営業に関する手続きが占めています。
また、弊所は「話しの分かる行政書士事務所」をモットーに、お客様それぞれの事情を踏まえた柔軟な対応を心がけています。「急ぎで手続を進めたい」「工事日程が決まっている」「できるだけ費用を抑えたい」といったご相談にも、可能な限り実情に即したご提案をいたします。
近年は見積りサイトを利用する方も増えていますが、プロ側には高額な手数料が課されていることも多く、そのコストが料金へ上乗せされるケースも少なくありません。また、経験の浅い担当者に当たることもあり、必ずしも最適な選択肢とは限りません。
無駄な時間も費用もできる限り省き、必要な手続を迅速かつ的確に進めることが何より重要です。風俗営業に関する変更届、承認申請その他各種手続でお困りの際は、どうぞお気軽に弊所までご相談ください。
風俗営業に関する手続きの代行はお任せください♬
めちゃ速い!ほんまに安い!
☎平日9時〜18時、📩は24時間365日対応!
06-6415-9020 または 090-1911-1497
メールでのお問い合わせはこちら。


