建設業と憧れの金看板

ツナグ設備の金看板
※この標識はフィクションです

建設業といえば、憧れるのはやはり金ピカの金看板の取得ではないかと思います。「人は見た目じゃない!中身で勝負や!」と普段から豪語する見た目が今ひとつの私ですが、やはり外からパッと見て入ってくる情報というのは、何ごとにおいても悲しいかな重要な要素です。初見の情報の70%は見た目で決まるというメラビアンの法則も存在していることですし、建設業においてはまさに金看板がこれにあたるのではないかと思われます。

少し話しは逸れますが、まずはこちらの画像をご覧ください。

柔道着と黒帯
行政書士の徽章

黒帯と金バッジ。初めてこれらを着用した時は、嬉し過ぎて小躍りしたことを思い出します。黒帯取得後すぐの頃なんかは、意味もなく柔道着を着用して中学校内を徘徊していたような思い出もあります。

やはり外から見える情報は強い!

そんなわけで、今回は建設業許可業者のシンボルたる金看板について語っていきたいと思います。

そんなことには興味がない!
すぐに許可が欲しいんだ!

そんな方のために以下の記事を用意しておりますが、法定化された重要なルールもあることですし、本稿についても最後まで閲覧いただければ幸いです。

建設業許可業者の義務

建設業者は、その店舗及び建設工事(発注者から直接請け負ったものに限る)の現場ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令の定めるところにより、許可を受けた別表第一の下欄の区分による建設業の名称、一般建設業又は特定建設業の別その他国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。

(建設業法第40条)

建設業者は、営業所及び建設工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所に、標識(建設業の許可票)を掲げなければなりません。標識とは俗にいう「金看板」のことであり、実は掲示することが法定のルールとされています。

この標識は特に金色であったり金属製であったりする必要はなく、色や素材について指定はありません。極論すればプラスチックのプレートだったり、淡いピンク地にデコレーションをあしらったものであっても構いません。重要なのはその大きさと、記載すべき事項に不備がないことです。

標識のサイズ

標識には店舗と建設現場の別でサイズが以下のとおり規定されています。

店舗縦35cm以上、横40cm以上
建設現場縦25cm以上、横35cm以上

記載すべき事項

建設業者が掲げる標識の記載事項は、店舗(本店・支店・営業所)にあっては次の1から4までにの事項、建設工事の現場にあっては、1から5までの事項とされています。

  1. 一般建設業又は特定建設業の別
  2. 許可年月日、許可番号及び許可を受けた建設業
  3. 商号又は名称
  4. 代表者の氏名
  5. 主任技術者又は監理技術者の氏名

なお、当然ながら許可を受けていない業種について記載することはできず、明らかに誤認されるおそれのある表示をすることもできません。

金看板の価値

大きさと記載事項を遵守すれば、色や素材は指定されていないというのは先述のとおりですが、せっかく取得したからには業者に発注して見栄えの良いしっかりとした材質のものにすることをお薦めします。

しかし、黒帯(初段)も行政書士の金バッジも、嬉しいのはしばらくの間だけです。2段3段と昇段するにつれ、その喜びも徐々に薄らいでいきます。白状しますと、行政書士のバッジを装着する機会もなくなり…ではなく、かなり少なくなりました。

最後にこちらの画像も添付します。

くすんだ黒帯

黒帯も金バッジも、それから建設業の金看板も、獲得はスタートラインにしか過ぎません。この画像にある黒帯のように、くすませた背景にこそ本当の価値があるのではないかと思います。

私のバッジもまだまだ金ピカのままですので、皆さまの金看板とともにいぶし銀の輝きを放つその日まで、お互いに精進するようにしましょう。

その他建設業許可についてはこちらの記事で詳しく取り扱っておりますので、よろしければぜひご確認いただいた上で参考になれば幸いです。

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