GビズIDとは?概要と取得方法について

ビジネスマンとIT

GビズIDは、個人事業主や法人向けの共通認証システムです。GビズIDを取得すると、1つのID・パスワードで、e-Gov(電子政府の総合窓口)やjグランツの電子申請といった、インターネット上のさまざまな行政サービスに簡単にログインできるようになります。ログイン時の認証機能で申請者を確認することができるので、いちいち書類や印鑑等で本人確認作業を行う必要もなくなります。

各種補助金の申請、経営力向上計画や事業継続力強化計画などの認定申請、社会保険の手続き、飲食店の営業許可申請などが、24時間365日自宅でも職場でもスマホからでもできるようになるため、書類を提出するために役所に移動する時間や交通費、書類を送るための切手代などが不要になります。

また、過去の申請などで入力した企業概要や財務情報などを、自動転記により繰り返し使用することができるようになるため、入力の手間を省くことができます。

GビズIDの種類

GビズIDには、プライムメンバーエントリーという3種類のアカウントがあります。1つのメールアドレスで複数のアカウントを取得することはできません。複数の事業を営んでいる場合は、事業ごとにメールアドレスを用意してアカウントを作成します。

GビズIDの種類

令和3年8月現在、アカウントは最初に1つ取得するだけで、有効期限や年度更新の必要はありません 。

行政手続により必要なアカウントの種類が異なるため、あらかじめ申請したい手続のサイト等で必要な種類を確認するようにしましょう。

gBizIDプライム

法人代表者および個人事業主用のアカウントです。おもに補助金の電子申請の際に必要となります。

印鑑証明書と登録印鑑を押した書類を運用センターに郵送後、おおむね2~3週間でアカウントが発行されます。補助金の申請などを検討している場合は、はやめに準備しておくようにしましょう。

プライムアカウント利用者は、法人代表者本人又は個人事業主本人である必要があります。氏名・フリガナ・生年月日が一致している必要があるため、基本情報はアカウント利用者情報にコピーします。

SMS受信用電話番号は、GビズID利用時の本人確認(ワンタイムパスワードの通知)に利用されるため、必ず本人が受信できる番号を登録するようにしてください。

プライムアカウントの発行申請の際に必要な印鑑証明書・印鑑登録証明書を非対面にて入手する方法についてはこちらからご確認ください。

gBizIDエントリー

GビズIDサイトで即日発行できるアカウントです。エントリーアカウントでは、GビジネスIDマイページや行政システムにログインすることができるようになります。

プライムアカウント発行までは、通常2~3週間の期間を要するため、まずはエントリーアカウントで企業情報の入力や書類の作成を進めます。

エントリーアカウントはいわば暫定プライムアカウントであり、プライムアカウントを取得した後に、エントリーからプライムにアカウントを変更する流れになります。

gBizIDメンバー

プライムアカウントをもつ法人や事業者の従業員用のアカウントです。gBizIDプライムが許可したサービスについて、従業員に書類を作成してもらう時などに使用することができます。

GビズIDでのログイン

セキュリティを強化するため、gBizIDプライム(メンバー)で行政システム(サイト)へログインする際は、一回限り・時間制限ありの使い捨てパスワード(以下、ワンタイムパスワード)の入力が必要になります。

gBizIDプライム(メンバー)でログインすると、アカウント作成時に登録したスマートフォン・携帯電話のショートメール(SMS)にワンタイムパスワード(6桁の数字)が届きます。このワンタイムパスワードを入力することで行政システム(サイト)にログインすることができるようになります。

なお、GビズID認証用アプリを使うと、ワンタイムパスワードの代わりに、アプリの「認証する」ボタンをクリックするだけで、行政システム(サイト)にログインすることができるようになります。ただし、認証用アプリの利用は1端末につき1アカウントに限られます。

委任申請

行政書士や社会保険労務士といった専門家に各種申請を依頼する場合に、委任先を登録する仕組みです。 依頼する側がGビズIDアカウントを保有していなくても、委任される側(行政書士や社会保険労務士)がgBizIDプライムを保有している場合は、委任申請が可能になります。

まとめ

電子申請については行政側も注力しており、近い将来、ほとんどの行政手続きが電子申請に置き換わることは確実視されています。いざ申請しようとする場面において、まだアカウントが取得できていないなんていうことにならないためにも、事前に情報を収集し、いつでも申請が行えるよう環境を整備しておくことを心がけましょう。

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