風俗営業許可申請の実査(現地調査)で警察はどこを見る?実査当日の注意点

実査のイメージ

キャバクラ、ラウンジ、バー、麻雀店などの風俗営業許可の申請実務において、最終関門となるのが、警察・公安委員会による実査(現地調査)です。

実査は、提出された図面と実際の店舗が正確に一致しているか、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)の構造・設備基準を満たしているかを現地で厳格にチェックする手続きです。

本稿では、実査において警察が具体的にどこを見ているのか、そして当日の致命的なトラブルを防ぐための注意点について、実務目線で詳しく解説します。

重要チェックポイント

実査において警察(主に管轄警察署の生活安全課、本部、方面本部又は浄化協会(安全協会)の担当者)は、主に以下のポイントを徹底的に測定・確認します。

客室・店舗の寸法

提出した平面図、求積図に記載された壁から壁までの距離、椅子の配置、カウンターの幅などが、実際の店舗と狂いなく一致しているかをスケールやレーザー距離計を使用して測定します。また、客室と客室外の区分については重点的に確認される項目です。

誤差が許容範囲(おおむね0.5cm)を超えている場合、図面の引き直し(補正)や、最悪の場合は再申請を求められます。

客室内の見通しを妨げる設備の有無

風営法では、「客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと」が義務付けられていますが、「見通しを妨げる設備」とは床からの高さが1m以上の物品を指します。そのため、ついたて、背もたれの高い椅子、可動式のパーテーションなどが床から1m以上の高さになっていないかを厳しくチェックされます。

また、L字型の壁や柱の影など、客室全体が見渡せない死角が作られていないかについても併せて確認が行われます。

照明設備の仕様

1号営業(キャバクラ等)は5ルクス、4号営業(麻雀店等)と5号営業(ゲームセンター等)の客室は常に10ルクスを超える必要があります。実査は昼間に行われることが多いため、遮光カーテンを閉め切った状態で照度計(ルクスメーター)を用いて測定されます。

また、客室内の明るさを自由に変えられる調光器(スライダックス)がある場合、スイッチを最小に絞った状態で規定の照度をクリアできないときは、構造基準違反として改善命令が下されることになります。

音響・照明設備の配置と音量

申請書(音響・照明配置図)に記載したスピーカーやウーファーの位置、個数が正確か確認されます。また、各都道府県条例に定められている騒音の音量を超えることがないかの確認も行われます。

施錠設備(鍵)の有無

客室のドアに内側から鍵がかかる構造(サムターン等)になっていないかや、鍵がかかる部屋が「客室」としてカウントされていないかなど、客を密室に閉じ込める構造の有無や用途の整合性を確認されます。

立会い時の構え

風俗営業許可の最終関門となる実査(現地調査)は、提出した申請図面と実際の店舗構造が一致しているかどうかを警察が厳格に測定・確認する場であり、ここで不備を指摘されればオープンの延期に直結します。以下は、実査当日、現場で慌てないために必ず押さえておくべき実務上の注意点です。

申請時の状態をキープし、余計なものを置かないこと

図面にない家具、ポータブルの空気清浄機、大型の観葉植物などを実査直前に設置してしまうと、「図面と違う」「見通しを妨げる」として撤去を命じられる原因になるため、実査が終わるまでは、申請図面通りの状態を完全に維持するようにしてください。逆に言えば、営業所に配置する設備は、できる限り申請時点で確定するようにしてください。

点検口やバックヤードはすぐに見せられる状態にしておくこと

警察は客室だけでなく、厨房、従業者控室、トイレ、さらには天井の点検口(内部に怪しい設備や隠しカメラがないか等)までチェックすることがあります。すべての部屋の鍵を開け、スムーズに案内できるように整理整頓しておきましょう。

当日の立会者

手続きを請け負った行政書士がいない場合、実査には、営業者(法人の場合は役員)や実際に現場を取り仕切る管理職(店長など)の立会いが求められます。

警察からの質問(「この部屋は何に使うのか」「営業時間は何時からか」など)に対し、申請書の内容と矛盾のない正確な受け答えができるよう、事前に申請書の控えを読み込んでおく必要があります。

まとめ

風俗営業許可の実査は、「テストの答え合わせ」のようなものです。提出した図面と現場が完璧に一致しており、法律の基準をクリアしていれば、恐れる必要はまったくありません。

しかし、事前の確認を怠り、数センチの寸法違いや、調光器の残存といった初歩的なミスで許可が遅れれば、その分だけお店のオープンが遅れ、家賃などの固定費が無駄になってしまいます。

実査への対策や、一発で通る図面作成・要件調査に不安がある場合は、風営法専門の行政書士へ事前にご相談いただくのが最も確実です。

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