神戸市における砂利採取法の認可に関する手続きについて

砂利山のイラスト

砂及び玉石を含む砂利の採取(洗浄を含む)を行う事業を砂利採取業といいますが、砂利採取業を行おうとする者は、事業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事に申請し、砂利採取業者として登録を受ける必要があります。

また、登録を受けた砂利採取業者が実際に砂利の採取を行おうとするときは、砂利採取場ごとに採取計画を定め、都道府県知事又は河川管理者の認可を受ける必要があります。

兵庫県知事の登録を受けた砂利採取業者が、実際に神戸市の区域内(砂利採取法第16条第2号で規定される一級河川及び二級河川の河川区域等を除く)において、砂利の採取を行なおうとするときは、砂利の採取を行う場所ごとに採取計画を定め、神戸市長に対して砂利採取場の認可申請を行い、その認可を受ける必要があります。

そこで本稿では、神戸市内において砂利採取業を開始しようとされている砂利採取業者の皆さまに向けて、必要となる認可申請の手続きについて、詳しく解説していきたいと思います。

砂利採取計画

冒頭で説明したとおり、砂利採取業者は、砂利の採取を行おうとするときは、砂利採取場ごとに採取計画を定めて申請し、都道府県知事又は河川管理者の認可を受ける必要があります。

砂利採取計画とは、砂利採取場ごとに計画した砂利採取の方法及び設備、災害防止の方法及び施設等に関する計画をいいます。これらの事項を砂利採取計画認可申請書として取りまとめ、技術面の審査を行うのが認可制度の趣旨になります。

認可申請の手続きフロー

認可申請

砂利採取業者は、砂利の採取計画等に関する規則第3条に基づき、神戸市長に対し、以下の書類を提出することにより申請を行います。また、認可申請提出の際には、神戸市手数料条例に基づく手数料として、33,900円(変更の認可申請の場合は15,000円)の神戸市証紙が必要になります。

認可申請書の提出から認可通知の交付までに要する期間は約2か月とされているため、認可申請書の提出は、採取着手の2か月前までには必ず行うようにしてください。

なお、砂利採取計画の認可を受けた砂利採取業者は、砂利採取場ごとに作成した「業務状況報告書」を毎年4月中旬までに提出する必要があります。

  • 採取計画認可申請書(PDF:496KB)
  • 砂利採取場の位置を示す縮尺5万分の1の地図
  • 砂利採取場及びその周辺の状況を示す見取図
  • 掘さく又は切土に係る土地の実測平面図
  • 掘さく又は切土に係る土地の実測縦断面図及び実測横断面図に当該土地の計画地盤面を記載したもの
  • 砂利採取業者の登録を受けていることを示す書面
  • 砂利採取場を管理する事務所の名称及び所在地、砂利採取業務主任者の氏名並びに砂利採取業務主任者が砂利採取場において認可採取計画に従って砂利の採取が行われるよう監督するための計画を記載した書面
  • 砂利採取場で砂利の採取を行うことについて申請者が権原を有すること又は権原を取得する見込みが十分であることを示す書面
  • 砂利の採取に係る行為に関し、他の行政庁の許可、認可その他の処分を受けることを必要とするときは、その処分を受けていることを示す書面又は受ける見込みに関する書面
  • 砂利採取場において土地の掘さく又は切土に係る跡地の埋めもどしを行う場合にあっては、埋めもどしのための土砂等が確保されていること又は確保される見込みが十分であることを示す書面及び土砂等を砂利採取場に運搬する経路を記載した書面
  • 砂利採取場からの砂利の搬出の方法及び当該砂利採取場から国道又は都道府県道にいたるまでの砂利の搬出の経路を記載した書面
  • その他参考となる事項を記載した図面又は書面

(※)申請書の提出部数は、正本1通及び写し2通です。

★申請窓口

神戸市建設局防災課

〒650-8570
神戸市中央区加納町6-5-1
神戸市役所4号館6階

審査基準

審査は、環境の保全と創造に関する条例(PDF:135KB)に基づいて行われ、砂利採取計画が、砂利採取計画認可基準(PDF:431KB)及び土石採取等遵守基準(PDF:181KB)にすべて適合することを求められます。

砂利採取計画認可基準

砂利採取計画の認可基準は、陸砂利(平地に賦存している砂利)、山砂利(山又は丘陵に賦存している砂利)、河川砂利(河川区域及び河川保全区域に賦存している砂利)及び海砂利(海浜地及び海域に賦存している砂利)の別に設定されています。

採取計画の認可に当たっては、これらの基準に規定した認可の条件のほか、個々の事例ごとに必要な事項が認可の条件として付されます。

河川砂利の採取

採取量は、河川の状況、採取方法等を考慮して適正なものでなければならず、採取の期間は、100日以内において、河川の状況、採取量、採取方法等を考慮して適正なものであることが求められています。(採取日数についての審査は、「土石採取能力計算基準」により決します。)

砂利の採取に関する規制計画が定められている場合においては、これらの基準のほか、規制計画に基づいて採取計画の認可が行われます。なお、堤内の河川保全区域における砂利の採取については、別段の定めがある場合を除き、陸砂利の採取の基準に準じます。

★河川法第25条の許可

河川法第25条の許可を必要とする場合においては、「河川砂利採取許可基本要綱」(昭和45年9月19日付土木部長通達)によって審査が行われます。

掘さく等

以下のいずれかに該当する場所においては、掘さく等(掘さく、切土その他の土地の形状を変更する行為で砂利の採取に伴うもの)を行うことができません。

  • 掘さく等により河川管理施設または許可工作物の維持管理に支障を与えるおそれのある区域内
  • 掘さく等により河岸、流路、河床等の維持管理に支障を与えるおそれのある区域内
  • その他掘さく等により河川管理上支障を与えるおそれのある区域内

また、掘さく等の方法等は、原則として、以下すべての基準に適合させることが求められています。

  • 河川区域又は堤外の河川保全区域における掘さくの深さは認可をする際の河床から2m以内のものであること
  • 採取量に比して不相応な能力を有する機械設備を使用しないものであること
  • 掘さくに伴う危険を防止するために必要な措置を講ずるものであること
  • その他掘さくにより河川管理上支障を生じないものであること

なお、採取計画の認可がされる場合においては、掘さく等の方法等に関し、以下の事項を内容とする条件を付して行われます。

  • 掘さくは、局部的な深堀を生じないように行うこと
  • 掘さくは、日曜日、祝日及び夜間(日没から日の出まで)において行わないこと
  • 掘さく等の着手と完了の際には、河川管理者の指定する職員の立会検査を受けること
  • 出水時の措置として、機械設備については、堤内への搬出、けい留等必要な措置を講ずること
  • 掘さく等の区域を示す標抗(0.1m角、長さ2.0mの白ペイント塗り、杭頭赤ペイント塗り)を設置すること

水洗、選別等

砂利の水洗、選別等は、河川の状況及び採取事業の規模等からやむを得ないと認められるもので、かつ、河川管理上支障がない場合を除き、河川区域内の土地または堤外の河川保全区域内の土地において行うことはできません。なお、 堤内の河川保全区域内における水洗、選別等については、陸砂利の採取の基準に準じます。

砂利の堆積

河川区域内の土地又は堤外の河川保全区域内の土地においては、一時的なものを除き、砂利の堆積を行うことができません。

水切り

砂利は、運搬時に砂利運搬車から水がたれるのを防止するため、水切り場に適当な時間堆積する等の方法により水切りした後に砂利採取場から搬出する必要があります。

採取跡の処理

河川区域又は堤外の保全区域における砂利の採取については、掘さくの跡地を河川管理上支障のないように整地する必要があります。

また、堤内の河川保全区域における砂利の採取については、河岸又は河川管理施設に支障を及ぼすおそれがあるときは、埋めもどしを行う必要があります。

運搬路およびその他の工作物

採取計画の認可がされる場合には、運搬路に関し、①運搬路として使用する堤防は、必要やむを得ない区間に限られ、②運搬路は、常に河川管理上支障のない状態に保つよう条件を付して行われます。

また、さん橋等附属の工作物については、河川管理上支障のないものである必要があります。

陸砂利の採取

採取量は、砂利採取場における砂利の賦存量、設備能力、自然条件、採取方法等を考慮して適正なものでなければならず、特に災害防止の見地に立って過大な採取量にならないように注意するものとされています。

採取の期間については、一般的に、砂利の採取の進行に伴って砂利採取場の状況が大きく変化することから、原則として、その変化を予測し得る範囲内であって、かつ1年以内とされています。

なお、特に必要があるときは、砂利採取場の状況について定期的に報告することを認可の条件として付されることがあります。

表土の除去等

表土の除去等の方法は、以下すべての基準に適合させる必要があります。

  • 表土を除去するに当たっては、隣接地が侵食されないように配慮したものであること
  • 除去した表土を堆積するときは、①地形に応じて、築堤、板囲い、土留め等を設置するなど堆積表土が崩壊して隣接地に流出しないよう措置されていること、②特に降雨時に表土が砂利採取場外へ流出するのを防止するため十分配慮されていること
  • 乾燥時においては表土の飛散を防止するため、砂利採取場内に適宜散水等の措置が講ぜられていること

掘さく等

掘さく等については、隣接地、公共物件(道路、水路、橋梁、堤防、砂防設備、鉄道、鉄塔等)、家屋等の隣接物件からは、その崩壊を防止するため、一定の距離(保安距離)を隔てた上で行う必要があります。

  • 隣接地との間に有していなければならない保安距離は、原則として最小限2mとすること
  • 公共物件、家屋等の特に災害防止の必要性が大きい隣接物件に対しては、個別の事案ごとに必要な保安距離をとること

掘さく深についても規定があり、農地における掘さく深は、原則として10m以内(ボーリング調査等により砂利層が10m以上確認されている場合には、最大15m程度)とし、農地以外の地域における掘さく深については、特に限定はないものの、災害防止の見地から適当なものである必要があります。

掘さくの方法については、原則として、以下のいずれかの方法により行う必要があります。

  • 保安距離をとったうえで、安定こう配で掘さくする方法(A)
  • 保安距離をとったうえで、安定こう配より急なこう配で掘さくし、掘さく箇所にのり面保護のための土留めを施す等土砂崩れ防止措置を十分に講ずる方法(B)
  • 保安距離以上の距離を隔てたうえで、安定こう配より急なこう配で掘さくする方法(この場合のこう配は、崩壊した場合にも掘さく箇所と隣接物件との距離が保安 距離以上となるようなものであること)(C)
種類垂直1mに対する水平距離
1.5m
堅くしまった砂利1.0m
堅くしまっていない砂利1.2m
堅くしまった土(高さ5mまで)0.8~1.0m
堅くしまった土(高さ5m以上)1.0~1.5m
堅くしまっていない土(高さ5mまで)1.0~1.5m
堅くしまっていない土(高さ5m以上)1.5~2.0m
掘さくの安定こう配の標準
陸砂利の採取における掘さく方法

掘さくによる災害の防止については、上記のほか、以下の観点から審査され、必要に応じ、これらの事項が認可の条件として附されます。

  • 掘さく深が大きい場合には、できるだけのり面に平場を設けること
  • 砂利採取場の区域が広大である場合には、できるだけ計画性をもって掘さくするものであること
  • 公共物件からは十分に安全性を見込んだ保安距離をとらなければならないが、特に必要がある場合(水路の水が漏水するおそれがあるとき等)は補強工事を行うこと
  • 砂利採取場には、丁張り等により掘さく深および掘さくのこう配を確認できる標示を行うこと
  • 砂利採取場には、原則として、囲い柵、危険表示等を設置すること
  • 乾燥時においては土砂の飛散を防止するため、砂利採取場内に適宜散水等の措置を講ずること
  • 掘さく箇所への地下水の浸透等により、附近の井戸水、農業用水等に悪影響を与えないように留意すること

砂利採取場内での運搬

同一砂利採取場が道路又は他人の土地により分断されている場合、運搬時においては、落石を防止するためベルトコンベアーの下を金網で囲う等の措置、又は交通整理員を置き、もしくは砂利運搬車の通行時間を制限する等の措置をとる必要があります。

水洗、選別等

砂利を洗浄するため地下水を取水するときは、付近の井戸水、農業用水等に悪影響を与えないように留意し、付近の井戸水等の涸渇のおそれがある地域では、洗浄水を節約するため、原則として、洗浄水の「還流方式」をとる必要があります。(その他の地域においても「還流方式」の採用が推奨されています。)

また、水洗、選別及びヘドロの処分の方法についても、以下の基準が設けられています。

  • 洗浄汚濁水を未処理のまま砂利採取場外へ排出しないよう措置されているものであること(この場合に洗浄汚濁水を処理する方式としては、ヘドロの処理および危 険防止の観点からできるだけ汚濁水処理装置を設置することが望ましい)
  • 汚濁水処理装置を設置する場合は、以下の基準に適合しているものであること
    • 洗浄水の節約および水質の汚濁防止の観点からできるだけ還流方式を採用することが望ましいこと
    • 汚濁水処理装置の処理能力は、砂利の採取量に応じたものであること
    • 沈降剤、凝集剤は当該装置にあたった薬剤を使用し、その投入量は必要な浄化水を得るに足る量であること
  • 沈澱池を設置する場合は、以下の基準に適合しているものであること
    • 沈澱池は、できるだけ人家や公道から離れた安全な場所に設置すること
    • 沈澱池は、原則として、地中に掘り込んだものとすること(砂利採取場の状況によりやむを得ない場合には、土えん堤により囲われた沈澱池でもよいが、その場合でも、地形、附近の状況等を勘案してできるだけ安全な場所に設置すること)
    • 洗浄汚濁水等を沈澱池に滞留させる場合の最高限度は、原則として、沈澱池の容量の7割とすること(特殊な構造の沈澱池については個々具体的に検討すること)
    • 沈澱池は、原則として、2つ以上設けること(この場合、1つの沈澱池の滞留量が最高限度に達したときは、その沈澱池の使用を中止して、他の沈澱池に移行し、最初の沈澱池は再使用できる状態に復元しておくこと)
    • 沈澱池を1つしか設けない場合には、沈澱池が洗浄汚濁水等を滞留させ得る最高限度に達したときは、洗浄作業を中止すること
    • 沈澱池は、適当に沈降処理剤を投入し、または適当な日数の間滞留させた後に、適切な水質の水を排出すること
    • 沈澱池の排出口の下端の高さは、排水のときに同時にヘドロを排出しないようなものとし、排水口は、適切な水質の水を排出する場合以外は開門しないこと
    • 掘り込み式の沈澱池にあっては、沈澱池の周辺およびのり面が崩壊しないように措置されていること
    • 土えん堤は、十分水圧等に堪え得る強度を有していること
  • ヘドロは、一定の場所に適当な期間堆積して水分を除去した後に処分し、再度ヘドロ状態にならないよう留意すること
  • ヘドロの堆積場は、板囲いを施す等降雨時等に流出するのを防止するための措置が施工されていること

排出する水の水質基準

砂利採取場から排出される水の水質は、排水路、排出された水の利用状況(例えば、水道用、農業用に使用されている等)、砂利採取場の立地条件、自然条件および技術的能力を総合的に勘案して、災害防止の観点から適切なものである必要があります。また、条例等により水質基準の定めのあるときは、その基準を遵守する必要があります。

騒音防止

騒音規制区域又は人家が密集している地域においては、騒音発生施設の使用時間の限定、騒音防止施設の設置等騒音の防止に留意する必要があります。

砂利の堆積

砂利は、崩壊又は降雨により砂利採取場外へ流出するのを防止するため、原則として、平担な区域に堆積させる必要があります。また、どうしても平担な区域以外に堆積させるときは、土留め等の措置を講ずる必要があります。

水切り

砂利は、運搬時に砂利運搬車から水がたれるのを防止するため、水切り場に適当な時間堆積する等の方法により水切りした後に砂利採取場から搬出する必要があります。

採取跡の処理

掘さく跡を処理する場合、その処理は、以下の基準に適合させる必要があります。

  • 掘さく跡は、原則として、埋めもどしを行うこと
  • 農地における掘さく跡は必ず埋めもどしを行うこととし、この場合、埋めもどされた土地は農地として使用し得る適切なものであること
  • 農地以外の平地における掘さく跡についても、学校、幼稚園等の周辺、国道、県道の傍等である場合には特に積極的な理由がない限り埋めもどしを行うこと
  • 埋めもどしを行う場合は掘さくを完了した区域ごとにできる限りすみやかに行うこと
  • 埋めもどしを行なわない掘さく跡については、有刺鉄線、危険防止柵の設置等十分な危険防止の措置が講じられていること

また、沈澱池の跡処理をする場合については、その処理は、以下の基準に適合させる必要があります。

  • 掘り込み式の沈澱池の跡については、原則として、十分に水を排出した後、ヘドロの状態、厚さ等を考慮して適切な埋めもどしを行い、十分に転圧しておくこと
  • 土えん堤を設置する方式の沈澱池の跡については、原則として十分に水を排出したのち、適正に土えん堤を取り壊し、ヘドロを取り除いて危険のないように整地しておくこと

山砂利の採取

山砂利を採取する場合には、砂利採取場の規模、山の形状、土質及び付近の状況等を勘案して、十分に安全な保安距離をとる必要があるほか、採取の期間は、原則として、その変化を予測しうる範囲内とし、3年以内とされています。

また、掘さくの方法についても、以下のような基準が設けられています。

  • 掘さくを終了した跡を平担にすること
  • 掘さくを終了した跡が平担にならない場合は、その傾斜が安定こう配となるような計画であり、また必要に応じ平場を設けること
  • 掘さくの過程においては、比較的平たんな丘陵にあってはすき取り方式、普通の山にあっては階段掘りを行う等により、原則として、安定こう配を保つように掘さくするものであること
  • 山又は丘陵の全体の傾斜が安定こう配より急になる方法で掘さくを行う場合には、 掘さくの過程において矢板囲いを設置する等土砂崩れの防止措置を施すものであること
  • 降雨時において流水及び土砂が隣接地に流出するのを防止するため、水路を設け、又は土盛りをする等適当な措置を講ずるものであること

山砂利の採取には、これらの基準によるほか、陸砂利の採取の基準が準用されます。

海砂利の採取

海砂利採取の期間は、原則として、その変化が予測し得る範囲とし、6か月以内とされているほかは、河川砂利の採取の基準が準用されています。

なお、海砂利については、兵庫県漁業調整規則により、瀬戸内海では、そもそも採取できない区域があります。

洗浄の取扱い

洗浄のみの認可の場合(河川区域及び堤外の河川保全区域において施設を設置する場合 を除く。)における洗浄の期間については、上記の採取期間の規定にかかわらず、3年以内とされています。

河川砂利100日以内
陸砂利1年以内
山砂利3年以内
海砂利6か月以内
洗浄3年以内

土石採取等遵守基準

土石を採取する場合等については、環境の保全と創造に関する条例に基づき、土石採取等遵守基準が設けられています。

採取等区域の選定に係る基準

土石の採取等をしようとする区域(採取等区域)の選定に当たっては、以下の区域を採取等区域内に含めることはできず、やむを得ずこれらの区域を採取等区域内に含む場合には、自然景観の保全上支障がないように緑化等の必要な措置を講ずる必要があります。

  • 鳥獣保護管理法に規定する特別保護地区の区域
  • 自然公園法に規定する国立公園、国定公園及び県立自然公園の区域
  • 近畿圏の保全区域の整備に関する法律に規定する近郊緑地保全区域
  • 都市計画法に規定する風致地区の区域
  • 都市緑地保全法に規定する緑地保全地区の区域
  • 野生動植物保存法に規定する生息地等保護区の区域
  • 景観の形成等に関する条例に規定する景観形成地区及び風景形成地域の区域
  • 環境の保全と創造に関する条例に規定する自然環境保全地域、環境緑地保全地域、自然海浜保全地区及び指定野生動植物種保存地域の区域
  • 主要交通路(高速自動車国道、一般国道、県道(道路法の規定により指定された主要な県道又は道路整備特別措置法に規定する阪神高速道路に限る)、市道(道路法の規定により指定された主要な市道又は道路整備特別措置法に規定する阪神高速道路に限る)、鉄道、軌道又は普通索道)から展望できる区域で主要交通路の路端から500m以内の区域
  • その他特に自然景観を保全するために必要があるものとして知事が指定する区域

緑化の目標及び緑化計画に係る基準

採取等区域の緑化は、周辺の自然景観との調和を図りつつ、早期の植生の回復を達成することを目標とし、これを着実に実施するための緑化計画を策定する必要があります。

緑化に使用する植物の選定に係る基準

緑化に使用する植物の選定についても、以下の遵守基準が設けられています。

  • 樹木による緑化を行う場合は、できる限り郷土種を用いることとし、やむを得ず郷土種を用いない場合には、周辺の植生への影響、周辺の自然景観との調和等を考慮して適切な樹種を選定すること
  • 草本類による緑化を行う場合は、できる限り郷土種を混合したものを用いることとし、やむを得ず郷土種を混合しないものを用いる場合には、周辺の植生への影響、周辺の自然景観との調和等を考慮して適切な種類の植物を選定すること
  • 単一の植物による緑化ではなく、周辺の植生との調和を考慮して複数の植物による緑化を行い、自然景観の向上を図ること
  • 採取等区域内に樹種、樹齢等からみて移植して保存すべき樹木がある場合には、できる限り当該樹木を移植するように努めること

造成工に係る基準

法面のこう配並びに小段の幅及び高さの基準は、下表のとおりです。法面のこう配並びに小段の幅及び高さが下表に定める基準の範囲内にある場合でも、樹木の植栽、生育等が困難なときは、その事情を考慮して定めるように努めるものとされています。

地盤の土質項目第1種区域第2種区域第3種区域
岩石法面のこう配50度以下60度以下60度以下
小段の幅3m以上3m以上2m以上
小段の高さ5m以下7.5m以下10m以下
土砂法面のこう配45度以下45度以下45度以下
小段の幅2m以上1.5m以上1.5m以上
小段の高さ5m以下7.5m以下10m以下
★第1種区域

第1種区域とは、「採取等区域の選定に係る基準」に定める採取等禁止区域をいいます。

★第2種区域

第2種区域とは、主要交通路から展望できる区域で主要交通路の路端から2km以内の区域(第1種区域を除く)及び自然景観の保全についてこれらの区域と同等の配慮をすべき区域として知事が指定する区域をいいます。

★第3種区域

第3種区域とは、第1種区域及び第2種区域以外の区域をいいます。

基礎工に係る基準

小段及び法面について講ずべき措置は、下表のとおりです。また、客土を行う場合には、できる限り有機物や種子を含む採取等区域内の土地の表土を用いて行うように努めることとされています。

地盤の土質項目第1種区域第2種区域第3種区域
岩石小段に係る措置客土(厚さ0.9m以上)客土(厚さ0.9m以上)客土(厚さ0.5m以上)
法面に係る措置金網張工ネット張工
土砂小段に係る措置土壌改良(厚さ0.5m以上)
法面に係る措置2m以上1.5m以上1.5m以上

植生工に係る基準

小段及び法面について講ずべき措置は、下表のとおりです。施工に当たっては、緑化の対象となる土地の地形、地質等を考慮し、適切な工法を採用します。

また、植栽を行うに当たっては、周辺の自然景観との調和に配慮して樹木の配置を定め、樹種に応じた適切な時期に行う必要があります。

地盤の土質項目第1種区域第2種区域第3種区域
岩石小段に係る措置大苗木(高さ3m以上)の植栽高木性の苗木の植栽高木性の苗木の植栽
法面に係る措置厚層基材吹付工種子吹付工種子吹付工
土砂小段に係る措置大苗木(高さ3m以上)の植栽高木性の苗木の植栽高木性の苗木の植栽
法面に係る措置種子吹付工種子吹付工種子吹付工
(※)「高木」とは、成木に達したときの樹高がおおむね3メートル以上の樹木をいう。

土石の採取等を行っている間の暫定的な措置に係る基準

土石の採取等によって生ずる法面のうち、少なくともその2分の1に相当する部分については、適宜の方法により暫定的に緑化し、又は裸地の遮へいを行います。

暫定的な緑化は、種子吹付工によって行うことを原則とし、暫定的な措置の内容は、措置を行う期間を考慮して決定します。

植栽樹木等の管理の方法に係る基準

植栽した樹木等については、①植栽した樹木等が健全に生育するように努めること、②生育状況を観察し、立ち枯れ、病害虫による被害等を発見したときは、樹木等が健全に生育するよう適切な措置を講ずるように努めること、及び③植栽した樹木等の管理は、生育が安定するまで行うように努めること、という努力義務が設けられています。

既着手行為に対する基準の特例

本基準の施行の際既に着手していた土石の採取等(既着手行為)については、採取等区域の選定に係る基準は適用されません。

既着手行為については、採取等区域の現況の地形、実施中の土石の採取等の工法等からみて基準に適合した措置を実施することが困難であることについてやむを得ない理由があると知事が認めるときは、これらの基準が緩和されることがあります。

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